
健康状態、連日の除雪、そして仕事の都合とはいえ、「明日こそ更新」と思い続けてはや1ヶ月。 まずは“反省”。
自分には、超多忙のいわゆる“修羅場”の時にその人間がどういう行動をとるのか、ということをレーセーに観察してしまうという悪い癖がある。自分は、そのギリギリの状況の中で見せる行動そのものが、その人間の本来の性質なのではないか、と思えてならないからだ。一見がっしりと強靱そうな男が案外低い段階で性格の破綻を見せてきたり、逆に普段弱々しく見せている事務の女性が、実はスタンスを変えないで行動できていたりするから、面白いのだ。そしてこの観察眼は自分自身にも向けられる。簡単にキレてしまって怒り出そうとする自分を見つけて、「オレってまだまだレベル低いなぁ。この程度で終わりとは…。」と、フッとニヒルに笑ってみたりするのは結構やめられそうにない。
先週、遅ればせながら落合正幸監督の映画『感染
先の見えないぎりぎりの状況で、人間はいかなる精神状態に陥り、いかなる行動を取ってしまうのか。鋭く描かれていてたと思う。
高嶋政伸の演技に刮目させられた。「ホテル」シリーズで有名な彼であるが、あくまで家庭のテレビの中で安心して見ていられるハッピーなヤツと思っていたがとんでもない間違いだった。或る意味主演の佐藤浩市 を食っていたといえると思う。死者との語らいと断末魔の姿は鬼気迫るものがあった。兄の「高嶋政宏」は十数年前出したロック・アルバムでクリムゾンの「スターレス」を演っていたので「こいつ、気を付けないといかんな」と思っていたが、弟もあなどれない。恐るべし高嶋兄弟 イェ~イ。
あと鏡の老女役の草村礼子 の存在も忘れられない。この人の役所はイタコや口寄せ的なものだったと思うけれど、不気味な雰囲気を存分に盛り上げてくれていた。
そして先頃結婚したばかりの南果歩 。彼女のちょっと疲れた婦長役もはまっていた。精神も肉体もぎりぎりのところで保っている人間がどう見えるのか、彼女はよく学んでいると感じた。
ほかの出演者真木よう子 ,木村多江,モロ師岡,山崎樹範,羽田美智子そして佐野史郎とナイス・キャスティングだったと思う。佐野史郎はこのテの役どころは間違いないし、山崎樹範の情けない外科医は『ドクターコトー』で実証済み。星野真里もこの作品で一皮むけていたら、今後も要チェックの女優です。
まだまだ日本の映画は韓流に負けていない。と安心した。この作品はサイコ・ホラーの傑作です!!