バーン材もしくは、バーンウッドをご存じだろうか?
主にアメリカからの輸入建材なのだけど、
何十年も、農家の納屋とかの外壁に使われていた、古材のことだ。
古いほど、値打ちが上がるという、
特殊な建材。
はっきり言って、廃材なのだ。
ゴミ、処分料金取られ、不法廃棄したら、
重い罰金、もしくは懲役もありえる。
もちろん野焼きしても、罰金だ。
何よりゴミ、廃材 大好き!
なんて人たちが少なからずいるからで、
その値段も、新しい材料より、割高になっているのだ。
高級建材なのだ。
いったい、どんな用途があるのか?
適材適所!
そんな高級建材も、我が家とかにあてがっても、誰も気づかず、
もしかしたら、うちの奥様に、捨てられそうだな。
僕は、そんな高い値段払いたくないけど、
落ちてたら、拾ってかえるくらいに 好き!
かな。
適材適所!
田舎では、ただの廃材。
都会の アーバンシティとかの、
オサレなカフェとか、ブティックとか、
お店の周りに、牛など居らず、
石ころのひとつも転がってなく、
雑草も見えず、土や水や風さえ吹いてないような、そんな 宇宙ステーション!
のような、人工空間こそ、適所!
何がそんなにわざわざいいのか?
地球の反対側の、廃業農家の廃屋小屋の
朽ち果てて、トラクターで解体される間際の 板。
床にどんなに上手に、張ったところで、隙間だらけで、ささらけだらけでつまずきそうだし、引っ掛かりそうなのに、
わざわざ、古く朽ちた板を床に張る。
たぶん、洗練された街の、オサレな空間に間違って入ってしまった、長靴はいた田舎のおやじが、その床に誘われ導かれ、
癒され、くつろいで、ヤカンの番茶で店の中で一服始めた・・
そんな効果は、あるのだろう。
そんなおやじは、ブティックなどでは、
何も買わないだろうし、
おやじの役目は、せいぜい麦わら帽子かぶって、鍬にもたれて、長靴組んで、
白い雲見上げてるような、リアルなオブジェになるくらいだな。
実は、案外、みんな オサレしてヒール高く歩いていても、
記憶のふか~い ところに幼い時の 郷愁があるのだろうな。
プラスチックや、ビニールでは、さみしい、そんな ヒビだらけ、しわだらけ、
滲みに、汚れに、色褪せ、ざらざら!
そんな、麦わら帽子のしわだらけの爺さんみたいなものに、
ふか~いところで、惹かれてるんだろうな
。
おいらのような、若造じゃかなわないな。
いぶし銀とか、
銀ねずみとか、
シルバーグレーとか言うらしい。
枯れるといいのかな?
枯れ咲くアジサイのような、
そんな、みりょく。
もう少し、背筋伸ばして
後ろの 彼女を意識してみようか。