本家普請。

ホンケブシン、ホンヤブシン。


絶滅危惧名。

日本の各所にて、名実共に、日々消えさって 、完全に忘れ去られる時、

アスファルトの割れ目から、たくましく甦る新芽のように、必ずや復活の時代が訪れることだろう。


法時や結婚式を執り行い、三代に渡り受け継がれるべき、家屋。


純然たる日本家屋。


特別、立派だったり、威容を誇示する家ではない。


イメージでは、まず、上棟式、持ち投げ。

神主の祝詞、棟梁とかしこまった家主。

はしゃぎ回る子らや、子どもがえりの女衆。

酌み交わされる、湯呑み酒。

芽出度い。


そして、建物は、無垢桧、無垢杉、無垢松。

ハトロン紙を巻かれた柱。

そう!

全て、無垢材、白木の材料。

角隠しの花嫁のように、すべて 白無垢なのだ。


無垢の木組みに、無垢の建具、硝子と和紙、襖に木戸、藁床のい草の畳、

壁は竹小舞組、藁すさの発酵土壁、裏返し、外部漆喰塗り。

土間は、三和土か、じゃみ洗い出し。


贅でなし。

小さな家でも、縁側、床の間なくてもかまわない。

地産の材料、地元の職人、総出の共同作業。

姉さんかぶりと割烹着、炊き込み飯と、

ヤカンの番茶。


桧の匂い、松ヤニの匂い、すえた土壁の匂い、新畳の匂い・・

ほんまに 目出度い。


今は、消えた、ただの 郷愁のことだろうか?

昔のモノクロ写真のアルバムの中の、

過ぎ去った 郷愁のことなのだろうか?


日本家屋は、置き去りの時代の産物に過ぎないのだろうか?


まちがいなく、

よみがえる。


かならずや、

おもいかえし、きづく時がくる。


そりゃそーだろ!

はんこ、押したその年代、

今の最先端の その家に、

まさか、テレビ台があったり、

コンセントにテレビ回線あったり、

アンドロイドの作業部屋がなかったり、

そのへん、四十年の未来の想定してるんだろうな!!?


未来なんて、半年毎に入れ替わるぞ!


そういや、お父さん、はんこ作って、実印登録あわててしたもんね。


半年毎の 郷愁よろしく!



ツバメの来る家、作ろうよ!


時代は、いつも動いてるよ!!!