スライドフィルムとか、
紙芝居とか、
森の枯れ葉とか、書いてきたけど、
僕の記憶の 名前も日付もない、
タブローたち。
表紙も背表紙もなくて、
バラバラの 絵日記
でも、失くすことはない。
胸の中に 懐く あるから。
その一枚一枚は、記憶のタブロー
幼い 自分が見つめてた 世界。
けれども、すべてのシーンが残ってるわけではない。
では、残ってるのは、何か?
なぜ、それは、残ってるのか?
見てる 自分を意識した時。
自己想起した時。
見えてる世界に、見ている自分が重なった時。
夜通し哭いた 仔犬のように、
その晩のこと、いつか思い起こすだろうと、 思いつ、 哭き続けた夜。
寒空に 薄い月が浮かんでる。
生きてることの切なさ。
今は いない、ぬくもり。
そして、始まった。
知らぬまに、伸びていく背丈。
止まることは、ない。
戻ることもない。
時間を、忘れて遊んでる時こそ、
至上なのだ。
光は、全ての方向に広がってた。
何の 迷いも、何の不安も、何のためらいも
何の 約束も なかった。
至上だった。
その 絵を 見てる。
その絵が 私だ。
♪
ゆうやけこやけの 赤とんぼ
とまっているよ さおのさき