エキノコックス症は、主に北海道のキタキツネや犬の間で広がっている病気で、エキノコックス(多包条虫)という寄生虫に感染して発症します。
犬はほとんどの場合、感染していても症状が現れない「不顕性感染」です。
最近までは猫には寄生できないものと考えられていたのですが、猫の糞便からエキノコックスの虫卵が発見されたことから、猫にも寄生することがわかりました。
猫の場合、エキノコックスに感染した野ネズミなどを捕食することによって感染します。
猫とネズミの関係は切っても切れないようなものなので、犬の場合より厄介な気がします。
そして、感染した猫は軽い下痢をする程度です。
つまり、犬や猫の場合感染しても、ペットに対する命の危険はないわけです。
でも、犬や猫の糞便中にはエキノコックスの虫卵が排泄されます。
この虫卵を人間が口にしてしまうと、人間も感染し、約5~20年の潜伏期間を経て発症します。
口にするって、どうやって・・・?
そうなんですが、何らかの要因で・・・ということで、無きにしも非ずなわけです。
実際、日本では毎年、北海道で10人から20人程度の患者報告があります。
人間に感染すると、非常に厄介で、命にかかわるような重い症状を引き起こします。
初期症状がなく気づきませんが、エキノコックスの幼虫は肝臓などの臓器に寄生しています。
早期に病巣を取り除ければよいのですが、無症状なので気づかないわけですね。
そして、そのままの状態が続くと、その後重度の肝機能障害や、神経症状、呼吸器症状を引き起こし、放置すると90%以上が死に至ります。
症状の進行は極めてゆっくりで、肝臓の腫大、腹痛、黄疸、貧血、発熱や腹水貯留などの初期症状が現れるまで、成人では通常10年以上を要します。
要するにペットのエキノコックス対策は、飼い主のために行うわけですね。
フィラリア予防も兼ねてできるのが、こちらのミルプラゾン。
北海道だけでなく、本州にも上陸している感染症ですので、ぜひ予防しておきたいものですね。
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