今日で退院してからちょうど1週間になります。

退院する日の朝、入院中同室で仲良くなった3人で朝靄の中の富士山を見たこと、もうずいぶん前のように感じます。

去年の2月、近所の病院の頸動脈の検査から甲状腺に腫瘍があることがわかり、紹介された大学病院。

それから3ヶ月おきに経過観察をしてきたのだけれど「ちょっと腫瘍の成長が早いから細胞検査を」と言われ甲状腺に針を刺す検査をしました。

結果は濾胞癌の疑い。
腫瘍の中に良性と悪性、半々ぐらいでみられ、見た感じステージ2かな、とのこと。
聞いた時は「ふーん、こんなに自覚無くても癌って事があるんだ」と他人事のようでした。

そして手術を言われたのが夏。
仕事と病院の空き状況から11月に手術をしましょう、と。

その後も娘の学園祭のお手伝い、秋に個展と毎日何かと楽しく忙しく過ごしていました。

そして個展が終わり、いよいよ手術の準備…という時に次女が40度を超えると高熱。
咳も特に出なかったのに、レントゲンを撮ったら肺に白いモヤ。
肺炎でした。
熱が下がらず朦朧とした娘、目が離せない日が1週間続きました。

ようやく熱も下がった時には入院数日前。
バタバタと思いつくものをバッグに詰めて、入院となりました。
今になって思うと、この忙しさが逆に手術への恐怖を感じずに済んだのかも。

入院してから私自身37.8度の熱があることがわかり、当日手術室に入ってからも変わりませんでした。
相談している手術チームを横目に見ながら、物凄い手早さで身体中に心電図やら血圧計やら呼吸器やらをつけられていきます。

「肺炎のリスクが高くなるかもよ」といつも診てくれている先生。
どうなるんですか?と聞くと「ちょっと入院が長引くかも、でもやっちゃっても大丈夫だと思う」との言葉に「やっちゃってください」と私がうなづくと、すぐに麻酔科の先生の「はい、寝ますよ」の声で……その後は気がつくと揺れるベッドの上。

ベッドごとどこかへ運ばれてるんだな〜、なんか気持ち悪いな、とぼんやりしてると夫と娘の顔が見えました。
でも、喉が痛い、気持ち悪い。

手術は3時間ほど。
喉の下の方を約7センチ切って甲状腺右葉を摘出しました。
一晩集中治療室に入り、翌日午後に入院部屋へ。
沢山の管が付いたままベッドで移動しました。

相変わらず微熱もあり、喉が痛くて食事はできませんでしたが、容赦なくご飯は出されます。
点滴をしているので脱水にはならないけれど、水を飲むのも辛かった😣

それでも手術二日目にはシャワーの許可。というかシャワーは必ず浴びろ、と。
集中治療室にいる時から歩行訓練に歯磨き。
かなり無理にでも歩かされます。
その方が治りが早いのだそう。
そしてシャワーも浴びた方が感染症にかかりにくいし治りも早いそう。

切ったところは石鹸の泡を沢山乗せてシャワーをかけるのだけれど、正直怖い!
だんだん慣れてきたけれど、最初は恐る恐るでした。

そして日に日にというより数時間ごとに手術の痛みは引いてきて、退院するころには同室の方々と話したり笑ったりもできるようになりました。

入院はちょうど1週間。
そして今それから1週間。
激しい運動は禁止、傷は縫わずに付けてある(?)ので上を向く動作や美容院、歯医者はダメ、と言われています。

今は傷に対して垂直に何枚かのテープで止めてあるのだけれど、これが剥がれてきたらもう傷は付いているのだそう。

本当はここでは病気の事は書かないつもりだったけれど、手術前に「甲状腺」「手術」で検索して色んな方のブログを見て不安になったり勇気をもらったりしました。

まだ私自身、これからどんな結果や治療があるかわからない状態だけれど、とりあえず一つずつ乗り越えていきたいと思います😊


朝6時、同室の私より一回り若い方と一回り大人の方と3人で見た富士山です。
辛い中でもステキな時間でした💕