自分が5年も前に書いた歌謡曲についての記事を
やっと見つけることができました。
↓コレです。
なんで探したかったのかというと、
昨日、ユーミンのある曲を聴いていて
もう泣けて泣けて、
胸がいっぱいになったからなのでした。
↑のブログで書いたように、
「ユーミンからの恋の歌」
というアルバムは3枚組です。
この中の1枚目のCDは、
私が知らない歌がほとんどで
(ということは新しい歌が多いんだね)
だから、最近このCDを車の中でかけていたんですよ。
軽い気分でね、
運転しながら聴いていたんですけど、
たまたま、昨日はその歌詞が
私の中に飛び込んできたんです。
レゲエ調の曲に乗って
くり返しの多い歌でした。
<別れた彼女のことを想っている>
という、聴き方によっては
ただ女々しいだけの歌です。
きみがいなくなってから 初めての冬が来る
きみなしの きみなしの 途方もない時を
ぼくはもう ぼくはもう 持て余しすぎてる
あのときの言い訳をまだ ぼくは後悔してる
なぜだろう なぜだろう それしかなかったのに
寂しくて 寂しくて 仕方がなかった
傷つけて 傷つけられても なおまだ
壊れてはいなかった ぼくたちは
ぼくたちを捨てて来た あのときに
きみがいなくなってから 少し無口になった
きみなしの きみなしの 広すぎる世界で
ぼくはただ ぼくはただ 座る場所探してる
あれから全てが変わったのに
二人の匂いはもうないのに ああ なのに
きみには云えなかった 言葉があるんだ
できるなら できるなら 時が戻るなら
一度だけ 一度だけ きみに云いたかった
きみなしで きみなしで 生きてゆくなんて
どうしても どうしても ぼくにはできない
きみなしの きみなしの 途方もない時を
ぼくはもう ぼくはもう 持て余しすぎてる
きみなしの きみなしの 広すぎる世界で
ぼくはただ ぼくはただ 座る場所探してる
この歌は1997年にリリースされた
『スコアの波』というアルバムに収録されているそうです。
タイトルを
<きみなき世界>
といいます。
前述の<真珠のピアス>が
あぁ、もう終わりなんだな
という切ないオンナゴコロを歌ったものであるならば、
この<きみなき世界>は
あぁ、もういなくなってしまったんだな
という空虚なオトコゴコロを歌っています。
どちらの歌にも、
どこにもユーミン自身はいないのと同様、
どちらの歌にもワタシ自身の思い入れはありません。
自分には関係ないヒトたちを歌っているんだけれども
この歌の中のヒトに感情移入してしまいます。
高台の部屋の広告を折って
ひらりと飛んでいけ
と言っている女性の心情に
深く感情移入してしならば
傷つけたり傷つけられたりしているときはまだ
繋がっていた自分たちなのに
今はもう、そのつながりがなくなってしまった
きみがいない、ただ空虚なだけの
だだっ広いこの世界で
どこに自分のいるべき場所があるんだろう
と、もうただただ茫漠とした
何もない、何も感じられない
心のありようにもまた
感情移入してしまったのでした。
ヒトを失うということは
自分自身を失うことでもあって
もう、自分が自分ではいられない
生きているけど、生きていない
という
泣くとか悲しむとかではない
虚無の世界になってしまいます。
そういうからっぽの状態を
この歌はとてもリアルに表現しています。
恐ろしいほどです。
私の勝手な評価なんですけれども
この<真珠のピアス>と
<きみなき世界>とは
ペアリング曲として
お気に入りの曲とは別枠の、
殿堂入りの歌とさせていただきます