戦争と平和 第4巻・第4部(8−2)第8中隊の兵士達の談笑、そして第5中隊に陽気なフランス兵が。 | 気ままな日常を綴っています。

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いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

(物語)

ちび兵士(=からす)は黙り込みました。。話が続きました。

「今日はフランス兵がわんさかと捕まったが、正直な所、1人として新しい靴を履いている者はいねえ。靴とか名ばかりよ」

と、兵士の1人が新しい話をはじめました。

「みんなコサック供がひん剥いてしまったのさ。連隊長の宿舎を片付けるんで、奴らを引きずり出したが、かわいそうで見てられな買ったぜ」と、踊り好きが言いました。

「身体をひっくり返したら、1人が生きてやがってよ、まさかと思うだろうが、あちらの言葉で何やらボソボソと言いやがるじゃねえか」

「だが、綺麗な奴らだな。。」と、はじめの男が言いました。

「まるで白樺みてえに真っ白でよ。男らしい奴も居るし、品の良い奴も居るよ。」

 

「じゃ、おめえどう思ってんだ❓あっちじゃどんな身分の者でも駆り出されたんだぜ。」

「だが、こっちの言葉をまるきり知らねえぜ」と、踊り好きが怪しむようにニヤニヤ笑いながら言いました。

「誰の部隊❓って聞いたがさ、てめえの言葉でボソボソ言ってるだけだ。おかしな奴らよ。」

「不思議な事もあるじゃねえか、なあ。。」と、彼らの白さに驚いた兵士が話を続けました。

「モジャイスク辺りの百姓度もが言ってたが、戦争が有った場所でよ、死体の片付けをやったそうだが、それがおめえ、なんと1月も経ってからだぜ。1月も土の上に転がっていた奴らの死体が、驚くじゃねえか、紙みたいに真っ白でよ、綺麗で、何の臭いもしねえんだそうだよ。」

 

「そりゃおめえ、凍ってたんじゃねえのか❓」と、1人が言いました。

「ヘっ、利口ぶりやがって❗️凍ってただと❗️あいにくと暑い頃でな。凍ってたら、おらたちだって臭わねえやな。ところがよ、百姓どもの話じゃ、ロシア兵の死体の側へ行くと、すっかり腐ってウジが湧いていたそうだぜ。それでハンカチで鼻を包んでよ、そっぽ向いて引きずったが、ゲロが出そうだったてよ。ところが奴らの死体は、紙みてえに真っ白でちっとも臭わねえんだそうだ。」

一同は黙り込みました。

「きっと食べ物のせいだな。良いものばかり食ってるからよ。」

誰も反対しませんでした。

 

「戦争のあったモジャイスク近在のその百姓が言ってたがよ、十の村から百姓どもが狩り出されて、20日間かかったが、それでも運び切れなかったとよ。死体をよ。何でも猿どもが。。」

「あの戦争は本物だったよ。うん、忘れられねえ事ばっかりだ。ところが、その後はどれもこれもロクなもんじゃねえ。。まったく、わしらが苦しい思いをするだけよ。」

「それだよ❗️じいさん。一昨日だってこっちが攻撃を掛けたら、全くよ、拍子抜けったらありゃしねえ。さっさと銃を捨てて膝を付いてよ、パルドン(フランス語:ごめんなさい)と来やがった。こんななあ、1つの例だけどよ。何でも、当のポリオン(※ナポレオンの言い訛り)もよ、プラートフが2度捕めえたそうだぜ。ところが、手の中で鳥に化けてさっさと飛んで逃げちまっただとよ。殺そうにも殺しようがねえ。」

 

「おい、えらく嘘が達者じゃねえか、キセリョフ、せいぜいおめえに欺されねえよいにするぜ。」

「嘘なもんか。混じり気の無しのほんとよ。」

「俺のやり方でやったら、ふんづかめえたら土の中に埋めてよ、それから、やまならしの棍棒でぶっ叩いてやるんだがな。だって、俺たちの仲間をしこたま殺しやがったからな。」

話が途切れました。。

兵士たちは寝支度を始めました。

 

「見ろよ、星が綺麗だぜ、空一面にきらきら光ってよ❗️まるで女どもが麻布を広げたみてえだ」と、1人の兵士が銀河に見惚れながら言いました。

「ありゃ豊作の前知らせだぜ。」

「薪が足りねえようだな。」

「背中が熱いのに、腹が冷てえ。おかしなあんばいよ。」

「何だって押すんだ、おめえ1人の焚火じゃねえぞ。でっかく嵩張りやがって。」

 

次第に深まってゆく静寂の中から眠りに落ちた何人かのいびきが聞こえ出しました。

100歩ほど離れた遠い焚火の辺りから、大勢の賑やかな笑い声が聞こえ出しました。

「第5中隊で賑やかに騒いでいるな」と、1人の兵士が言いました。

「それに随分大勢集まってるようだぜ」

1人の兵士が立ち上がって、第5中隊の方へ見に出て来ました。

「いや、面白いぜ」と、彼は戻って来ると言いました。

「フランス兵が2人舞い込んでさ。1人はすっかり凍えてしょぼくれているが、もう1人はえらい元気な奴で、大騒ぎさ❗️」

「何だって❓ちょいと覗いて来るか。。」

数人の兵士が第5中隊の方げ出掛けて行きました。

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(解説)

ここも特に何も無いです。

第8中隊の夜の焚火を囲んでの雑談ですね。

彼らの雑談の中にはフランス兵に対する同情が見られます。

 

また、夜間、100歩ほど離れた第3中隊の焚火の周りが賑やかなのが気になっている様子です。

どうやら、彼らは舞い込んできたフランス兵2名を仲間に入れてあげているみたいです。

1人は凍えてぐったりしていますが、もう1人はやけに陽気に飲んで歌っているみたいです。

果たしてそのフランス兵とは。。❓