私と陶磁器 ② | 気ままな日常を綴っています。

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いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

次にイオンの陶磁器売り場で買ったロイヤル・アルバートのカップ&ソーサーは、、私にしてはかなり思い切った高額な物でした。

まだ日本がバブル経済期(実は崩壊していたのだが)の余韻を残していた時代でしたので、こういう物のお値段は高かった印象が残っております。

為替レートの影響もあると思います。

そしてそのカップ&ソーサーは、華やかな薔薇の絵付けと金彩がふんだんに施されていた美しい作品でした。

が、そのカップ&ソーサーは、前に使用していたのより薄手で、カップやお皿の凹凸が激しかったので、直ぐにヒビが入ってしまいました。

しばらく我慢して使用していたと思いますが、やがてそのカップ&ソーサーは食卓から姿を消しました。

 

その後10年間は、仕事に励み、子供も成長期でしたので、生活に追われ、このような趣味にお金をかける余裕は全くありませんでした。

しかし、木造アパート→公団住宅→持ち家と移り住み、新居を構えたら、「マイセンを一つ買ってみたい。。」という思いが日に日に強くなって行きました。

もちろん、今度は「飾る食器」として、です。

しかし、デパートの、マイセンやヘレンドの食器コーナーを時々鑑賞するもの、「とても手が出ない。。」と溜め息をついたものです。。

 

(2番目に使ったロイヤル・アルバートは深緑の下のモデルと同じものでした。お写真は借りています。)

 

私の中の、こんな美しい陶磁器への想いは、過去世からのものかも知れません。

決してそんな場所に生きていたとは思いませんが、どうしても側にそんなものを少し置いておきたい。。とても強い思いだったと思います。

 

そして48歳の時、大丸のアンティーク・マイセン展の展示室の前を通り過ぎたのです。

その時、物腰の柔らかい男性販売員の方が「どうぞ。。良かったら」とおっしゃってくださいました。

大丸のチラシでお写真を少し見ていたのですが、まだまだ私には遠い存在で、展示室の中を覗いてみる勇気はありませんでした。

私は、黙って首を横に振って通り過ぎたのでした。。

 

そしてそれから約5年後、子供も独立して余裕も少し出来た私は、初めてアンティークマイセン展の会場に入る事が出来ました。

その時、あの販売員の方が「アンティークのマイセンが初めてなら、マイセンフラワーがふんだんにあしらわれたこちらのプレートがお勧めですよ」と、1枚のプレートを差し出しました。

そのプレートは、デパートの陶磁器売り場でよく見ていた現代物のマイセンとは全く違った美しさでした。。

その時の感動は未だに忘れる事が出来ません。

こうして私は、マイセンの魅力・陶磁器の魅力にはまってしまったのです。

 

現在はもう、年齢的な問題、死後の処分の問題もあり、今持てる陶磁器以上の収集は致しておりません。

しかし、私の目の届く所に常に有るマイセンは、私の日々の生活に癒しを与え続けてくれているのです。

 

(初めて買ったアンティーク・マイセンのプレート 1900年頃。)

この写真は購入した当時に撮影したものです。

自宅で育てたありったけのお花をバックに撮影しています。

下手な写真ですが、このことがマイセンを手にした私の心の躍動感を現していると思います。

 

(現代物のマイセンとは比べ物にならない豊富で生き生きとしたドイッチェフラワーの絵付けです。)

 

今日はここまでです。

最後まで読んで頂きまして有難うございます💞