源氏物語「御法」① 紫の上、最後の春に法要を催す。そして最後の夏、秋。。 | 気ままな日常を綴っています。

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一人静かに思いのままに生きたい。。

御法」(みのり)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第40帖。巻名は、紫の上花散里に詠んだ和歌「絶えぬべき御法ながらぞ頼まるる世々にと結ぶ中の契りを」に因む。 ・・以上ウイキペディアより。

 源氏 51歳 紫の上 43歳夕霧 30歳

 明石の御方 42歳 明石中宮 23歳 匂宮 5歳

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紫の上は、あの大病の後はめっきり弱られずっと病気がちだったのよ。

そして年月が経つにつれていよいよか弱くなるばかりで回復の兆しが一向に見えないのよ。

源氏はひどく心配して、もしわずかの間でも紫の上より後に生き残ろとしたらどんなに悲しい事だろう。。と思っているのよ。

 

紫の上としては、この世に何の不足も無く、気がかりになっている子供も居ない身の上なので、これ以上無理に生き永らえたいとも思わないのよ。

でも、長い年月濃密に愛し合った源氏との縁が切れてしまえば、源氏がどんなに嘆くだろう。。とも思うのよ。

紫の上は、源氏に「出家を遂げたい」とお願いするけれども、源氏は一向に許さないわ。。

 

源氏も、出家したいと言う強い気持ちは有るのだけれど、この世で二人で出家するとなれば紫の上とはもう逢う事は出来ないのよ、別々に修行する事になるから。。

紫の上の御容態がこんな様子では、却って、出家すると気がかりで心が濁るのでは無いか。。とためらっているのね。

また紫の上は、源氏のお許しが出ないままに自分の一存で出家するのも、良く無い事と思っているのね。

やはり紫の上は、幼い頃、源氏に見つけられた事で自分の人生が実り多いものになった。。と感謝していたのね。。

 

紫の上は、せめて長年に渡って書かせた法華経千部を急いで供養する事にしたのよ。

源氏との思い出深いこの二条の院で、法要を催す事にするのよ。

源氏は、紫の上がこの法会を大げさにしないつもりなので、準備の細かい事までは教えて居なかったのよ。

ところが、いざ蓋を開けてみると、女の人の指図としては何もかも行き届いて居て仏道の儀式にまで良く通じていらっしゃる紫の上の教養の深さを感心するのよ。

 

帝、東宮、秋好む中宮、明石の中宮を始め、六条の院の女君たちもそれぞれにお供え物などを寄進するので、法要は大掛かりなものになるのね。

法会の当日は、花散里の君や明石の君なども参加なさったわ。

3月の10日の事だったので、丁度桜の花盛りで空の様子などもうららかに、御仏のおいでになると言う極楽浄土の有り様もこんな風なのだろう。。と想像されるのよ。

 

紫の上は、三の宮(匂宮)をお使いにして歌を明石の君に送るのよ。

「もう、惜しくも無い命だけれど、ついにこれを最後と死んで行って貴女にお目にかかれなくなるのが辛いです」と。

明石の君は「この法華経の祈りのように末長く生きて戴きたい。。」と返すのよ。

 

紫の上は、身分の上下も無く参列者の全てが愉快そうに楽しんでいる様子をご覧になるにつけても、こうして生きているのもそう長くは無い、と思うのね。

そう思うと紫の上の心の中には、今までの事がしみじみと心に沁みるのよ。

法会が終わって女君達がそれぞれお帰りになさろうとされる時にも、紫の上はこれがこの世での最後の別れのように思われて名残惜しむのよ。

 

紫の上は花散里の君に「これがこの世での最後と思いますが、来世でも貴女とご縁がありますように」と和歌を送るのよ。

花散里は「この先短い私ですが、このような盛大な法会にお招きいただいて。。貴女と結ばれたご縁が絶える事はありません」とお返事差し上げるのよ。

夏が訪れたわ。。

紫の上は、暑さで気を失う事も多くなって来たわ。

明石の中宮も、紫の上の容態を心配して二条の院に御退出になるのよ。

紫の上は、明石の中宮とは随分お久しぶりでお逢いになったので、起きてお話をするのよ。

そこへ明石の君もお越しになって、しんみりと話をするわ。。

紫の上は「それぞれの宮達の御将来を拝見したいと願っておりましたのに。。」と涙ぐむ姿がそれは美しいのよ。

そして明石の中宮に、自分の長年仕えて来てくれた女房の中で頼り所の無い者の将来をお願いするのね。

 

紫の上は、三の宮(匂宮)をとりわけ可愛がって居たのよ。

「私が居なくなったら、宮さまは思い出してくださるかしら❓」

匂宮は「とても悲しいでしょう。宮中の帝よりも中宮様よりもずっとお祖母様が大好きですもの」と涙ぐまれている様子が可愛らしいのよ。

紫の上は微笑みながら「宮さまが大人になられたら二条の院に住んで紅梅と桜の季節にはご覧になって、仏様にもお花をお供えくださいね」と言うと、匂宮はこくんとうなづいて涙がこらえきれず立ち去ってしまうのよ。

この三の宮(匂宮)と女一宮は手塩にかけて育てていたので、紫の上はお二人の成人を見届けることが出来ない事を名残惜しく思うのね。

 

ようやく待ちに待った秋が訪れるわ。

紫の上の御気分も少しは爽やかになられたようでも、どうかしたら御容態は逆戻りするのよ。

明石の中宮は、帝からの御催促があるので、お帰りになろうとなさっているのよ。

中宮は、もう紫の上の方から参上できないので、自ら紫の上のお部屋に見舞うのよ。

 

紫の上は、すっかり痛々しく痩せ細っているけれども、却って今のお姿の方が神々しいのよ。

源氏がたまたまそこに来て、紫の上のわずかな小康を喜ぶのよ。

紫の上は、いよいよ自分が死んで行く時はどんなにか源氏が悲しむか、とたまらなく思って「私の命は萩の花の上の露のように風にたちまち散るようなもの」と読むわ。

源氏は「こんなに儚い人の世に、貴女に残され生きるよりいっそ一緒に死にたいものです」と答えるのよ。

このまま千年も暮らす術は無いものか。。と源氏は思うけれども、それも無理と悲しく思うのね。

紫の上は苦しくなって、御几帳を引き寄せて横になるわ。。

中宮は思わず「どうなさいました」と、紫の上の手をお取りになるわ。

 

紫の上は、今にも消えて行く露そのままの儚い御様子でいよいよ御臨終になるわ。

そして夜を徹しての加持祈祷などあらゆる手立てを尽くしたけれどもその甲斐もなく夜の明ける頃とうとうお亡くなりになってしまうわ。

中宮も、宮中にお帰りになる前にこうして御臨終のお立ち会いになれた事を、この上ない深いご縁だったとしみじみ思うのね。。。

 

今日は以上です。

本当に長文ですみません💦

次回も「御法」②(最終回)です。

 

今日も良い一日をお過ごしくださいね❣️

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(追記)

言わずもがな。。。紫の上は源氏に引き取られたからこそ、実り多い人生を送れたのだと思います。

また、紫の上自身が「源氏の元に引きとられて良かった、感謝しております」と何の恨みも無く生涯を終えたのが良かったですね。

こんな人生、なかなか送れるものではありませんよね❣️