源氏物語「若菜・上」④ 女三宮に絶望する源氏、朧月夜を訪問する。 | 気ままな日常を綴っています。

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いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

次の朝、源氏はこちらのお部屋(東の対:紫の上のお部屋)で目覚め、女三宮には(昨夜訪れる事が出来なかった言い訳の)お手紙を差し上げるわ。

手紙は白い梅の枝につけてお届けになったのよ。

女三宮からのお返事は手間取るだろうから、奥に入って紫の上に白梅の花をお見せするわ。

「梅もいろいろ他の花に目移りしない時節に咲くから注目されるかも知れない。桜の季節に梅を並べて比べてみたいものだ。。」と言っているうちに女三宮からお返事が届くわ。

 

源氏は、紅の紙に包まれた目立つそのお手紙に、紫の上の手前どきりとするわ。

また、女三宮の筆跡が稚拙なのを「女三宮のご身分上畏れ多いから、今しばらくは紫の上に見せないで置きたいものだ。。」と思うのよ。

紫の上はそれを横目でチラリと見ながらも、見ていないふりをするのよ。

源氏も、これが他の女君が書いたものならば「こんなに下手で」と紫の上にこっそり聞かせる所だけど、女三宮だけについては流石に可哀想なので「貴女は安心して居て良いのですよ」とだけ言うわ。

 

この日、源氏は、昼間初めて女三宮の所へ出向くわ。

美しく身なりを整えた源氏を見て「この方お一人素晴らしいが、何か心外な事が起こらなければ良いけれど。。」と(女三宮の)乳母など年取った女房たちは取り越し苦労をするのよ。(※女三宮の稚拙さを十分知っているし。

 

女三宮ご自身は無邪気そのもので、源氏に対しても特に恥ずかしがったりもせず、気の置けない可愛らしいご様子なのよ。(※しかし、源氏には「嗜みも無いのか。。」と思われるだけでしょう。

源氏は「朱雀院は男らしいしかめつらい学問は不得手だと世間には思われている様だが、芸術方面では優れているのにどうしてこんな風にお育てになってしまわれたのか。。」と残念に思うわ。

そして女三宮は、源氏の言う事に素直に従うけれども、お返事などは心に浮かんだままを(※❣️)素直に口に出すものだから気が気じゃ無いのね。

源氏は、こんな方をとても見放すことは出来ない。。と思うのよ。

 

それにしても。。紫の上が世にも類い稀な完璧なお人柄だと思われて、我ながらよくもここまで理想的ば女に育て上げたものよ、と考えるのよ。

わずか一夜離れて居ても、紫の上がますます恋しくて愛憐の情がますます激しく募るのを、不吉な予感さえするほどだったのよ。

 

朱雀院は2月中にも西山の御寺に入るに当たって、源氏と、紫の上にも特別にお便りが届けられたわ。

紫の上は「女三宮をよろしく」とお頼みされる院へのお返事を促されて素直に思ったままをお書きするわ。

朱雀院は、紫の上のお返事の筆跡がとても立派なのをご覧になって、ますます女三宮は幼稚に見えるだろう。。と辛く思うのよ。

今はいよいよこれまで、と女御、更衣達は朱雀院を去るのよ。

その中で、朧月夜の内侍は、亡くなられた弘徽殿の大后の居た二条の宮に住む事になったのよ。

朧月夜は尼になろうと考えたけれど院から「いかにも後を追うようでで慌ただしい。。」と止められるわ。

 

源氏は、あの事件からずっと朧月夜の事は忘れないで居たのよ。

でも今は、お互いに世間の聞こえも遠慮しなければならない身分になってしまったのと、あの騒動の事も有ったので何事も控えて居たのね。

けれども今、こうして朧月夜の君が長閑な独り暮らしの境遇になられて源氏の心は落ち着かないのよ。

源氏は良く無い事だとわかって居ても、お見舞いにかこつけて心を込めたお手紙を始終差し上げるわ。

 

源氏は、何としても今一度、直接朧月夜の君に逢いたいと、昔二人を取り持ってくれた中納言の兄の前の和泉の守を呼び寄せて相談を持ちかけるのよ。

朧月夜の君は、今更逢ったところで、自分の良心に恥ずかしいと「やはりお逢いする事は出来ません」とお返事するわ。

 

しかし源氏は、今になってさもきっぱりと潔白を見せた所で一度立った二人の浮名は今更取り返せる訳でも無い、と、この和泉の守を案内役にして二条の宮に出向くのよ。(※源氏は、女三宮の事での失敗で精神的に脆くなって居ます。「女の事は女で解決」の心情でしょう。紫の上は「知りすぎている」し、もう六条の院にも居たく無いって言う所ですかね。

紫の上には、二条の東院に居る末摘花の病気見舞いと言い訳をするけれど、源氏のそわそわぶりを見て紫の上は不審に思うのよ。

でも、女三宮の御降嫁以来は素知らぬふりをするのね。

 

二条の宮に訪れると言うその日、源氏は女三宮の寝殿にも行かずにお手紙のやり取りをするわ。

衣装に念入りにお香を薫きしめて、夜が更けるのを待ってお忍びで朧月夜が居る二条の宮に出向くわ。

朧月夜は驚いてご機嫌を損ねるけれど、中納言の君から「このままお帰りするのは失礼でしょう」とお通ししてしまうわ。

源氏は「せめて物越しでも直接お話を。。」と切々と訴えるも、朧月夜の君はきっぱりとお断りするわ。

でも、懐かしい対面をしてしまうと、元々重々しい性格では無い朧月夜は源氏に冷たい態度を取り続けることが出来ないのよ。

源氏は、夜が明けて行くのも名残惜しくて帰る気にもなれないわ。

昔、このお邸での藤の宴が開かれて二人が出会ったのもこんな夜だった。。としみじみ思うのね。

 

人目を忍んで六条の院に帰ってくると、源氏の寝乱れた姿を紫の上が気づかないふりをしているのよ。

源氏は、却って紫の上に見放されたのかと心配してすっかり昨夜の出来事を紫の上に話してしまうのよ。

紫の上は「今更昔の恋のヨリを戻されるなんて。。頼る当ても無い私は辛くてどうしようもありません」と涙ぐむのよ。(※当然ですね。

源氏は、もう、女三宮の方にも行けずに紫の上のご機嫌ばかり取るのね。

姫宮の方でも、宮自身はおっとりして一向に気にして居ないのに、女房達が源氏が来ないのを不平がましく言っているのよ。

 

今日はここまでです。

次回も「若菜・上」⑤です。

有難うございました。

 

今日も良い一日をお過ごしくださいね❣️

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(追記)

追記するまでも無いでしょうね。

もう、自分の浮気心のせいで六条の院の内部がめちゃくちゃで大変なのに、源氏は自分勝手に過去の女が「独り暮らし」になったから、とそちらで気分転換をしている状態ですね。

先にも述べたように、紫の上には帰る所がありません。

父の式部卿の宮の北の方には相当な剣幕で紫の上を嫌って居ますし、精神病の出戻りの娘も居ます。

女三宮の件だけでもストレスなのに朧月夜ともよりを戻して。。もう、かなり危ない状態に陥る事になるでしょう。。

源氏は「生活の面倒を見れば女は助かっているはずだ」ともう、「手一杯の女性達」の存在で首が回らない状態ですし。

でも、紫の上の優しさに甘えているんですよね。相手が瀕死の状態ってわかって居ないんですね。。

近いうちに紫の上から「危険信号」が出ると思いますよ。

いや。。こう言う時は絶対に出すべきですね。我慢していると「それが当たり前」と相手が勘違いするので。