源氏物語「若菜・上」③ 源氏40歳のお祝いと女三宮の降嫁。 | 気ままな日常を綴っています。

気ままな日常を綴っています。

いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

この年、源氏は40歳になったのよ。

帝も、国を挙げての行事としてお祝いするご意向だったけれど、大げさな儀式ばった事はお嫌いなので、全てお断りするのよ。

正月23日は子の日に当たったので、髭黒の左大将の北の方の玉鬘の君がお祝いに「若菜」を源氏に送ったのよ。

実はその計画は、前から秘密にして準備して居たので、源氏も辞退出来なかったのよ。

 

で、この儀式のお道具類は、玉鬘の君が美しく用意したのよ。

参賀の方々が参上したので、源氏も御座所に出た時に玉鬘の君に逢ったのよ。

お二方の心の内には、昔の様々な思い出が去来するのよ。

玉鬘の君は、立て続けに生まれた二人の男の子を源氏にお見せするわ。

玉鬘の君は、女の盛りを迎えすっかり髭黒の北の方に納まって居たわ。

そして「若葉のような幼子達を連れて育ての親である貴方様のお祝いに参りました」と和歌を源氏に送るわ。。

源氏も「孫達の末永い寿命にあやかって、私も長生き致しましょう。。」とお返事するのよ。

 

紫の上の父君の式部卿の宮は、(髭黒の妻である)玉鬘の君が主催の祝宴には来にくかったけれども、欠席すると世間体もよろしくないので、日が高くなってから来たわ。

髭黒の左大将や太政大臣、その息子達も揃って、その後管弦の遊びが催されたわ。

太政大臣が秘蔵していた和琴を、源氏は柏木の衛門の督に演奏するように求めるのよ。

柏木の演奏は、其処に居た方々をすっかり魅了したのよ。

そうして夜も更けて行ったわ。。

 

夜明け頃、玉鬘の君は帰って行ったわ。

源氏は「時々は来て下さいね」と、玉鬘の君が早々と帰って行くのを物足りなく感じるわ。

玉鬘の君も、実父の太政大臣にはただ一通りの親子の縁に感じているだけだったけれど、源氏に対しては、今までの行き届いた心尽くしを、歳月と共に、妻となり母となりすっかり落ち着いた今の身の上になってみてしみじみ有り難く感じるのね。

 

こうして、いよいよ2月10日過ぎに女三宮が六条の院へお輿入れになる事になったわ。。

六条の院でも準備が進められるわ。

南の御殿の西の放出に女三宮の御帳台を設けるのよ。

紫の上は、表面はさりげない態度を保って、姫宮の御降嫁の際も細々とよくお世話をなさるのよ。

そんな紫の上の態度を「いじらしい。。」と源氏も世にも又と無い殊勝な心掛けだと思うのね。

 

女三宮は、ただもう子供っぽくて、その昔、未だ少女だった紫の上を引き取った時の事を思い出しても、あちらは気が利いて居て手応えがあったのに、女三宮はただもうあどけないばかりに見えるのよ。

まあ、それはそれで紫の上に威張ることは無いだろうけれど、それにしてもあまりにも張り合いが無い、と源氏は思うのよ。

 

(2月の梅 福岡市舞鶴公園)

お輿入れから3日間は、毎晩休み無く女三宮の所へ通う事になっているのよ。

紫の上にしてみれば、長年こんな経験は無いので、心の中は悲しみで一杯だわ。

源氏のお召し物に、女房に命じて香をいつもより念入りに薫きしめながら、ぼんやりと物思いに沈んでいるわ。。

源氏は「どんな事情があるにせよ、この人の他に妻を迎える必要が有ったのか。。自分より若い夕霧の中納言のように律儀な人間には朱雀院は婿に。。とも押せなかったのに。。自分の浮気っぽく気弱になって来ている落ち度からこんな事が起こってしまったのだ。。」と、われながら情けなく思うのよ。(※実際にこうなってみないと勉強しない源氏ですね。

 

源氏は、悩み悶え、なかなか女三宮の方へ出かけないのよ。

紫の上は「それでは人に変に思われて、私が困ってしまいます」と、女三宮へのお出ましをお見送りするわ。

紫の上は、すっかり安心し切って居たのにこんな事になって、これから先どんな不幸な事が起こるかわからない。。と思うわ。

 

女房たちも、今まで紫の上の御威勢には他の女君も一目置かれて居ただけに、高貴な出身の女三宮のお輿入れをあれやこれや心配して取り沙汰するのよ。

それを紫の上は聞き苦しいと思い「女君がたくさん揃って居ても、華やかな貴いご身分の方も無く物足りなく思っていらっしゃる所に、理想に適った女三宮がこうしてお越し下さった事は良い事です。女三宮には畏れ多くもおいたわしい御事情がある様ですので、親しくするように。。」とたしなめるのよ。

そして女房たちが不審がるだろうから、御帳台に入るのだけれど、独り寝が続いて居てなかなか寝付かれないのよ。

 

こんなにも紫の上が思い悩んで居た為か、源氏の夢の中に紫の上が現れて源氏はハッと目覚めるわ。

胸騒ぎがして待ち兼ねるように、鶏が鳴くと急いで退出するのよ。

源氏が東の対に帰ると、紫の上は夜通し泣いていたと思われる下着の単衣をそっと隠す優しさを見せるのよ。。

この上ない高貴な身分であっても、これ程の方はいらっしゃらないだろう。。と、源氏はつい女三の宮と比較してしまうわ。。

結局その日は、昔のことなどあれこれ話しながら二人で過ごし、女三宮の所へは出かけずお手紙だけを差し上げるのよ。

 

女三宮の乳母は口頭で、お手紙のお返事(「宮に申し上げました」だけのそっけない内容)を伝えるだけだったのね。。

源氏は「およそ風情の無いお返事だね」と思うけれども、朱雀院が心配なさるだろう。。と、しばらくは女三宮との新婚生活については取り繕う事にするのよ。

 

でも、源氏の心情上「取り繕う」事すら難しいと思うのね。

源氏は「やはり思った通りだった。。。困った事だ」と悩み続けるわ。

紫の上も、こんな調子じゃ自分の立場上も良く無い事だと迷惑がるのよ。。

 

今日はここまでです。

長い文章でお疲れ様でした。

いつも有難うございます。

次回も「若菜上」④です。

 

それでは、良い一日をお過ごしくださいね❣️

ーーーーーーーーーーーーーーー

(追記)

源氏のような「間違い」は結構現代社会でもあると思います。

例えば、身分違いの恋が美しくて純粋なもの、という文学などを読んで「それが現実社会にも通用する」みたいな錯覚ですね。

これはまだ、マシなのですよ。程度の差から言えばですが。

 

源氏の場合は、ズバリ「自分との知性の違い」です。

これはねー。「如何しようも無い」でしょうね。。

だって、その人の「直接的な属性」でしょ❓「知性」って。

相手がどんなに美しくて性格の良い人間であっても、やはりじわじわズレが出てくるのですよね。

具体例を挙げようか。。と思いましたけれど、これはね、経験がある人ならわかると思いますね。

あまり、具体的に記載すると、ちょっと問題ある記載になりそうなので遠慮しますけれどね。

大半は一生は付き合うのは、かなり忍耐を要するでしょうね。。

まず、会話がなくなってきますね。多分ですね。

 

まあ、女三宮は性格は穏やかで素直みたいだけど、ひょっとしたら、「血が濃すぎて」ちょっとお勉強とかの集中力に問題がある人だったかもね。。と思いますね。

朱雀院はそれを重々知って居たからこそ、この姫宮の前途を心配したのだと思います。

朱雀院くらいの身分になるとなかなか「自分で」直接教育は出来なかったので、朱雀院の教育のせいとも言い難いのですが、昔の結婚は女性はベールに包まれている状態だから本当にこういう「手違い❓」はあったと思うのです。