源氏物語「藤裏葉」③(最終回) 源氏、准太上天皇となる。 | 気ままな日常を綴っています。

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いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

来年、源氏は40歳になるわ。そのお祝いの事を、調停を始め世を挙げて準備をするわ。

その秋、源氏の太政大臣は、准太上天皇の位を冷泉帝から

いただくわ。

こうして何事にも殊の外、帝は威厳をお加えになったので、これからは参内するにも面倒になるだろう。。と案じられるわ。

でも、実は、帝は位を源氏に譲れない事を嘆かれ、まだ待遇が不十分だと思われているのね。

 

そして内大臣は太政大臣に、夕霧の宰相は中納言にそれぞれ昇格するわ。

今や不足な点が何一つない婿君を見て、太政大臣も、雲居の雁の君を人に負かされるような宮仕えをさせるよりは、却ってこの婿君と結婚させて良かった、と考えを改めるわ。

 

夕霧は中納言になって舅の太政大臣邸での住居が手狭になったので、故大宮邸の三条殿を改修して二人で移り住むわ。

昔の幼い恋が思い出される懐かしいお邸なのよ。

風情ある夕暮れ時、二人であの情けなく辛い幼い頃の思い出話などを語り合うわ。

昔からの女房たちも、二人の前に集まって、心から喜びを分かち合うわ。

 

そこへ宮中から退出する道すがら三条殿に立ち寄った太政大臣も、大宮が生きていた頃と変わらない雰囲気に蘇っている住居を見るにつけても感慨無量となるわ。。

古参の女房たちも交えて、昔の思い出話が尽きる事もない和やかな様子なのよ。。

10月の20日過ぎの頃に、六条の院に帝の行幸があったのよ。

帝は、六条の院のお庭の紅葉の盛りで趣深いだろうと、朱雀院もお誘いしたので院までもが見えたわ。

これは世にも珍しい、又とない盛儀だったのよ。

 

午前10時頃、六条の院に行幸があり、まず東北の町の馬場御殿にお入りになったわ。

五月の端午の日の競射の儀式と見違えるほどそっくりなのよ。

午後2時過ぎには、南の町の寝殿にお移りになられ、西の町の秋好む中宮のお庭の紅葉が格別に美しいので、西の町と南の町の中仕切りの廊下の壁を崩して紅葉がよく見渡せるようにしているのよ。

 

帝と朱雀院への上座のお席を設けているのを、帝の御言葉によって、源氏の席も同列に直されるのよ。

帝はそれでもまだ、充分に恭敬のお気持ちを表しきれない事を残念に思うのよ。

供された御膳も、新鮮なお魚や狩猟で得られた鳥など珍しい物だったわ。

 

皆お酔いになり、日の暮れかかる頃、楽人をお召しになって殿上童が舞うわ。

朱雀院も源氏も太政大臣も、その昔、朱雀院で紅葉の賀の時の、源氏と太政大臣(=当時の頭の中将)の「青海波」を懐かしく思い出すのよ。(※「青海波」寄せては返す波。ここではまた栄華を極めており、波が押し寄せていますね。。

 

源氏と太政大臣は、過ぎし日の事にちなんで和歌を詠み交わすわ。

そして、朱雀院と帝も、今宵の紅葉の宴にちなんで和歌を詠み交わすのよ。

 

帝は、ご容貌が年と共にますますご立派におなりで、源氏と瓜二つだわ。。

その御前に夕霧の中納言が控えているのが又帝そっくりなのよ。

中納言は感慨深く見事に笛を吹くわ。。

階段の側に控えて歌を唄う殿上人での中でも弁の少将の声が優れて美しいのよ。

こうして、夜更けまで美しい音色が秋の夜空を響き渡るのよ。。。

 

今日はここまでです。

いつも有難うございます。

次回は「若菜・上」①です。

 

今日も良い一日をお過ごしくださいね❣️

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(追記)

ここで源氏の半生は大団円を迎えます。

「桐壺」に始まり「藤裏葉」で生涯の一区切り隣、この帖で第一部の終わりとなります。