藤裏葉」(ふじのうらば)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第33帖。巻名は内大臣が詠んだ和歌「春日さす藤の裏葉のうらとけて君し思はば我も頼まむ」に因む。 ・・以上ウイキペディアより。
源氏 39歳 紫の上 31歳
明石の御方 30歳 明石の姫君 11歳
夕霧 18歳 雲居の雁 20歳
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明石の姫君の入内の支度で忙しい最中にも、夕霧は物思いにふけっている事が多く、一方、我ながら何と執念深いことか。。と思っているのよ。
こんなに雲居の雁の姫君が恋しいのなら、最近は内大臣の態度も軟化しているという噂もあるし、このまま自分の意地を通すのも辛くなって来ているのね。
雲居の雁の姫君の方も、夕霧と他の姫君との縁談の噂を聞いてからと言うものの「それが本当なら、自分の事など何の未練も無く忘れてしまわれるだろう。。」と悲しい日々を送っていたわ。。
この二人は、互いに背を向け合ったままだけれど、相思相愛だったのね。。
内大臣も「もし夕霧の中将が、中務の宮家の婿になってしまったら、こちらでは新たな婿選びをする事になり、あの噂故に相手の人にも気の毒だしこちらも世間の物笑いとなって自然と軽蔑されるだろう。。やはり、こちらから折れて出なければならない」という気持ちになるわ。
でも、出し抜けに話を持ちかけるのもどうかと思うし、どんな機会にそれとなく話せば良いものか。。と悩む日々なのよ。
3月20日は故大宮の命日だったので、内大臣家は極楽寺に法事の為お詣りに行くわ。
なかでも夕霧の中将は、どなたにも引けを取らない堂々たる姿で何から何まで素晴らしいご様子なのね。
夕暮れなり桜の花が散り乱れ霞が立ち込める頃、物思いに耽る夕霧の様子に、内大臣はふっと心にときめくものを感じ、中将の袖をそっと引くわ。
そして「そんなに私をいつまでも責めないで、その血縁の深さに免じてもうお許し下さい」と言うわ。。
夕霧は内大臣の真意を測りかねて、ほんの一言だったのに耳に残ってああかこうか。。と考えて眠れない夜を明かすのよ。
内大臣は、すっかり我が折れて気弱くなり、さり気ない機会に夕霧の中将をお招きしたいと考えているのよ。
4月の初め頃、内大臣邸の庭先の藤の花が見事に咲き乱れてこの世のものとは思えない眺めなのよ。
内大臣邸では、藤見がてら音楽の会が催されるわ。
柏木の中将はお使いとして、夕霧の中将への招待状を届けるわ。
夕霧は、こういうお誘いを内心心待ちにしていたもののどうした事か、と源氏に内大臣のお手紙を見せるのよ。
源氏は「これは内大臣に何か思惑があってのお招きだね」と(憎たらしくも)得意そうに言うわ。
そして「貴方はもう宰相なのだから。。」と、自分のお召し物の中でも特に立派な直衣に極上の下着を何枚も揃えてお供に持たせ、夕霧の訪問を促すのよ。
夕霧の宰相は念入りに化粧を凝らして、黄昏時も過ぎ、先方が気を揉んで待ち兼ねている頃に出かけて行くわ。
内大臣は、北の方や若い女房たちに「この宰相は、学才も秀でていて性格もしっかりした申し分ない方です」と紹介するわ。
内大臣はむやみに夕霧の宰相に盃を勧めては「私のような年寄りをお見捨てになるのは薄情すぎますよ」と、上手に意中をほのめかすわ。。
潮時を見計らって内大臣は「春日さす藤の裏葉のうらとけて」と古歌を口ずさむのよ。
貴方が心を開いて下さるのなら娘を貴方にお任せする、という内大臣の意中を察して柏木の中将が藤の花房の長いのを折り取って夕霧の盃に添えるのね。
宴もたけなわの頃、弁の少将がうっとりする美声で催馬楽の「葦垣」を謡うわ。
興を損じない程度び羽目を外した宴会で、夕霧の心の憂さもすっかり消えるのね。
夕霧は、ひどく酔ったふりをして「気分が悪くなった」と、寝所を貸していただくよう。。柏木にお願いするのよ。
柏木は、宰相の人柄が立派なので、予々心の中で二人の味方をしていたので、安心して女君の御寝所に案内するわ。
夕霧は夢見心地で、ここまで良く辛抱して婿として内大臣に認めさせたものよ。。と思うのよ。
久しぶりに(6年ぶり❓)再会する女君は、何の不足もない美しさだわ。。
こうして長い年月を経て二人は結ばれるわ。。
夕霧は名残惜しくて夜も明けるのも気づかない顔をしているけれど、それでも夜が明けきれない内に帰って行くわ。
後朝のお手紙は、やはりこれまで通り人目を忍んだ風に心遣いをして届けられたわ。
女君が昨夜の今朝でお返事が書けないでためらっている所に、内大臣がそのお手紙を見るのは困ったものだわ。。。
お使いの者は右近の将監という者で、宰相のお気に入りの者だけれど、柏木はこの者を持てなすわ。
源氏も昨夜の事の次第を聞いて「見苦しく思い詰めたり、イライラせずに今日まで来たのは見所があるね。でも、思い上がり得意顔をして浮気心なんか見せてはいけないよ。内大臣は結構あれでクセの強い男だからね」と、いつものように教訓するのね。
長年の恋の積もる思いも加わって、今は言う事のない二人は、水も洩らさぬ睦まじさでいるのよ。
内大臣も、夕霧の宰相が生真面目一方で他の女に心を移すこともなく、雲居の雁の君一人を守り通された事を世にも珍しい事だと感心しているのね。
今までは、弘徽殿の女御の方が華やかだったけれども、今は雲居の雁の君も一人の男性に愛される事によって華やかで美しいわ。
継母の北の方は、妬んで気に入らない風に言うけれども、宮中で帝のご寵愛を競うよりもずっと幸せなのよね。
実母の按察使の大納言の北の方も、このご縁を喜んでいるのよ。
今日はここまでです。
いつもありがとうございます♪
次回も「藤裏葉」②です。
今日も良い一日をお過ごしくださいね❣️
