【〇○婦問題】2021.07 (h) ① | ぺる Ⅱのブログ

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続・チラシの裏書き

 

 

 

目次 

 

2021

01(07/02)[特派員コラム]「慰安婦像やめろ!」その恐怖の声

02(07/07)1年8カ月ぶりに日本市民と再会果たした「少女像」

03(07/08)「日本、韓国を飼い馴らそうと交渉拒否…“反日感情のせい”とは危険な診断」(1)

04(07/08)[社説]「文大統領、東京五輪出席に開かれた姿勢」、日本も応じることを求む

05(07/09)菅首相「文大統領が訪日すれば、外交上丁寧に対応することは当然のこと」

06(07/09)少女像の日本での展示、再び事実上の中断…爆竹と推定される郵送物が配達

07(07/12)大統領府「日本政府による文大統領訪日の国内政治への利用は遺憾」

08(07/12)日本メディア「日本政府、東京五輪を機に首脳会談開催受け入れる意思を韓国に伝えた」

09(07/15)「日本が謝罪するその日までこの場を守る」…1500回を迎えた水曜デモ

10(07/15)[フォト]世界で最も悲しいデモ…1500回目の水曜デモ

11(07/15)[社説]1500回目を迎えた水曜デモ…日本はこれ以上謝罪を先送りしてはならない

12(07/17)在韓日本大使館の総括公使、「性的表現」で文大統領の行動を皮肉る

 

 

 

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01 

[特派員コラム]「慰安婦像やめろ!」その恐怖の声
登録:2021-07-02 03:04 修正:2021-07-02 08:29

キム・ソヨン|東京特派員


2019年、愛知県名古屋市の愛知県美術館。企画展「表現の不自由展・その後」に展示された「平和の少女像」の隣に置かれた椅子に日本の子どもが座っている=名古屋/チョ・ギウォン記者//ハンギョレ新聞社

 

 「反日展示会をやめろ!」、「慰安婦像やめろ!」
 

 東京新宿の住宅街にある展示場「セッションハウス・ガーデン」の周辺が先月6日から騒がしくなりはじめた。見慣れぬ人々が現われて路地を歩き回り、大声でスローガンを叫んでいたのだ。ある日などは車と拡声器まで動員された。彼らは、6月25日から7月4日までの日程で行われることが予定されていた展示会「表現の不自由展」を阻止しようとしていた右翼団体の人々だ。今回の展示に日本軍「慰安婦」被害者を象徴する「平和の少女像」などが含まれていることから、計画的に動いていたとみられる。脅迫が続いたことでギャラリーの方が白旗をあげた。町内の住民たちにこれ以上迷惑をかけることはできないとし、すでに約束してあった展示場所は貸せないと主催者に通知した。展示を企画した日本の市民団体の活動家などで組織された東京実行委員会は、他の場所を探し回ったものの見つからなかった。展示はひとまず延期された。
 

 大阪の「表現の不自由展」も難航している。7月16日から18日までの3日間、大阪府立労働センター「エル・おおさか」で展示が予定されていたが、最近になって場所の貸し出しが取り消された。右翼が電話や車両で抗議を始めたことから、「観覧客の安全に支障がある」として展示そのものを拒否してしまったのだ。
 

 日本では2年前にも似たようなことがあった。2019年に名古屋で開催された国際芸術イベント「あいちトリエンナーレ」の企画展に「平和の少女像」が出品され、右翼からの脅迫で3日目にして展示が中止されたのだ。受難は少女像だけではない。5月には右翼が韓国のドキュメンタリー映画『狼をさがして』の上映をやめよとして、日本の2つの映画館を脅している。この映画は、1970年代半ばに日本の戦犯企業に対する爆破事件を起こした日本人たちの40年あまりを扱っている。右翼はその時も車を動員して一日中「やめろ」を叫んだ。1館は結局、上映をキャンセルした。
 

 日本において憲法第21条に明示されている「表現の自由」が挫折する時は、まるで数学の公式のように一定のパターンがある。まず右翼団体の脅迫が始まり、展示場を貸した所が迷惑と安全を心配して自ら放棄するのだ。『ネットと愛国』を書いたジャーナリストの安田浩一氏は最近、週刊誌「AERA」のインタビューでこう語っている。「(右翼の)一連の妨害活動の背景にあるのは、『反日』をキーワードとしたレイシズムであり排外主義。そうした排他的な者に対し毅然と対応できていない、私たち社会の脆弱性を突いたものだと思います」

 

 右翼の「やめろ」が恐いのは執拗な脅迫のせいばかりではない。安田氏の言うように、日本軍「慰安婦」などに「反日」の烙印を押して、民主主義国家なら当然保障すべき「表現の自由」を無視しても構わないという雰囲気を作ることの方が危険だ。日本政府からして、外国に少女像が建てられたり、あるいは展示されるだけでも、外交力を総動員して阻止している。
 

 このような日本には問題があるとして闘っている人たちがいる。「表現の不自由展」東京実行委員の岡本有佳氏は記者会見で「暴力的な攻撃で表現の自由を奪おうとする行為には強く抗議する」とし「場所を見つけ次第、展示会を開催する」と明らかにした。大阪実行委員会も会場の貸し出しを取り消した「エル・おおさか」を相手取って執行停止などの法的対応に乗り出した。
 

 彼らを応援する市民もいる。東京展示は前売りで600枚のチケットが売れた。応援のメッセージも届いている。「警備のボランティアが必要なら、私も行けます。人権を度外視する人々の嫌がらせがあるでしょうが、ここで後退すれば、彼らの望む通りに検閲社会になってしまう。頑張ってください」。日本で早く「平和の少女像」の展示が見られるよう応援する。


  //ハンギョレ新聞社
 

キム・ソヨン|東京特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1001768.html
韓国語原文入力:2021-07-01 15:50
訳D.K

 

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02 

1年8カ月ぶりに日本市民と再会果たした「少女像」
登録:2021-07-07 06:36 修正:2021-07-07 07:07

名古屋で11日まで展示予定 
座って少女像に目線を合わせる観客も 
右翼の攻撃で東京と大阪での展示は実現せず



今月6日、日本愛知県名古屋市の公共展示場「市民ギャラリー栄」に展示された「平和の少女像」=名古屋/聯合ニュース

 

 2019年、日本最大の国際美術展「あいちトリエンナーレ2019」で、右翼の抗議により展示が一時中止された「平和の少女像」が1年8カ月ぶりに日本で再展示された。
 

 6日、愛知県名古屋市の公共施設である「市民ギャラリー栄」で開幕した「私たちの『表現の不自由展・その後』」に、日本軍「慰安婦」被害者をモチーフに製作された「平和の少女像」(以下少女像)が展示されたと、共同通信などの日本のマスコミが報道した。
 

 「名古屋テレビ」の放送には、同日の観覧客の中には少女像の前に座って少女像と目線を合わせる人も見られる。展示された少女像は駐韓日本大使館前にある少女像と同じ形の作品で、少女が座っている姿だ。主催側は混雑を避けるため、1時間に50人ずつだけ入場させていると同放送は報じた。少女像のほかに写真作家アン・セホン氏の「重重-中国に残された朝鮮人日本軍『慰安婦』女性たち」、裕仁天皇の姿が映されたコラージュ作品を燃やす場面を撮影した大浦信行氏の「遠近を抱えてPart2」が展示されている。2019年8~10月に開かれた国際美術展「あいちトリエンナーレ」の企画展示「表現の不自由展・その後」の企画展展示作品の一部が再展示されたのだ。
 

 日本における少女像の展示は、2019年の「あいちトリエンナーレ」以来、1年8カ月ぶり。2019年の展示の時も、多くの日本市民が少女像の隣に置かれた椅子に座ったりして少女像と目線を合わせる姿を見ることができた。「表現の不自由展・その後」には少女像だけでなく、天皇を素材にした作品など、日本社会の代表的なタブーに正面から向き合う作品が多かった。右翼の抗議と脅迫で「表現の不自由展・その後」企画展全体が3日で中止されたが、あいちトリエンナーレ閉幕3日前に再開された。あいちトリエンナーレ閉幕後も少女像の展示が進められたが、右翼の抗議と攻撃で実現しなかった。
 

 先月、東京で少女像を含む「表現の不自由展」展示会が開かれる予定だったが、展示場側は右翼の攻撃のため、場所提供に難色を示した。大阪でも右翼の攻撃後、安全上の理由で展示が許可されなかった。
 

 今回の名古屋展示は11日まで開かれる。「名古屋テレビ」によると、展示場の「市民ギャラリー栄」側が「安全が確保されるのであれば開催する」という立場を示したという。ただし、右翼はこれまで組織的な抗議または脅迫で安全上の懸念を作り、展示を延期・取り消しまたは中止させた前歴がある。今回の名古屋展示にも右翼が集まって抗議したという。また、9日から11日までは今回の展示に反対する内容の展示会が同じフロアで開かれる予定だ。この展示は公然とヘイトスピーチを行なう代表的な差別団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の元会長が関係する団体が申し込んだものだと、朝日新聞が報道した。
 

 「表現の不自由展」実行委員会は1日、名古屋で展示を行うと知らせるメッセージを発表した。当時、メッセージで右翼の攻撃があったが、展示を応援する日本市民も多かったと書いた。また「今必要なのは芸術家も観客も展示企画者も知恵を集め、力を合わせて不当な攻撃を許さないこと」だとし、「名古屋展の成功を心から祈り、連帯していきたい」と強調した。
 

チョ・ギウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1002394.html
韓国語原文入力:2021-07-06 17:02
訳H.J 

 

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03 

「日本、韓国を飼い馴らそうと交渉拒否…“反日感情のせい”とは危険な診断」(1)

登録:2021-07-08 01:22 修正:2021-07-08 08:39

 

パク・ミンヒ論説委員の直撃インタビュー|ソウル大学ナム・ギジョン教授 
 
日本でも輸出規制を反省…韓国が責任を負うのは自己卑下 
韓国政府「複数のカード」切ったが、日本は「請求権協定」ばかりを固守 
強制動員判決直後、解決を進展させるタイミングを逃したのは残念 
韓日関係の「低強度複合対立」…徐々に改善する「韓方療法」必要



ソウル大学のナム・ギジョン教授が1日午後、ソウル大学日本研究所で韓日関係などについて語っている=イ・ジョングン先任記者//ハンギョレ新聞社

 

 日本による韓国に対する半導体・ディスプレイ素材の輸出規制から7月1日で2年が過ぎた。韓日関係は「国交正常化以来最悪の状況」から抜け出せずにいる。日本の政治・外交と韓日関係を深く研究してきた代表的な学者、ソウル大学日本研究所のナム・ギジョン教授は、1日の本紙とのインタビューで「韓日関係が大転換時代にふさわしいアップグレードに失敗し、日本が北東アジア秩序をめぐり『韓国を飼い馴らそう』としているのが原因」とし「韓日関係は長期的な低強度の複合対立の時代を迎えた」と分析した。
 

 ナム教授は著書『基地国家の誕生』で、朝鮮戦争期に「基地国家」へと変身した日本が冷戦の形成過程で主要な役割を果たしたことを論証したが、その延長線上において大転換時代を迎えた今、韓日は新冷戦を引き寄せる愚を犯してはならないと警告した。韓国が新たな国際秩序の形成で主導的役割を果たすにしても、中国との軍事的対決の前衛に立たないこと、朝鮮半島平和プロセスの再稼動の過程で日本との戦略的な意思疎通を強化することを提案した。
 

 ナム教授は「竹槍歌に象徴される反日感情が韓日関係を悪化させた」とするユン・ソクヨル前検察総長の主張に対しては「危険で誤った診断」と強く批判した。
 

-韓日関係がこれほど長きにわたり改善のきっかけを見出せないのは、何が原因か。
 

 現在の大転換時代にふさわしい韓日関係へとアップグレードできずにいる状況のせいだ。現状としては、日本が「歴史問題」対立の技術的な解決策を受け入れられずにいることが原因だ。2018年10月の韓国最高裁の強制動員賠償判決と2015年の「12・28合意」以降、韓国は歴史的基本原則を損なわない程度に何度か提案を行っているが、日本は「1965年の韓日基本条約と請求権協定を揺るがすいかなるものも認めない」という一つの立場のみを固守している。韓国最高裁の判決が履行されれば、日本の立場からは「1965年体制」が崩れると考えているのだ。多分に政治的な主張であり、歴史的な経緯や国際法の法理から見ても筋の通らない話だが、日本がそのような主張を掲げて交渉しようとしないことが今の最大の問題だ。日本がこのような「神経戦」を繰り広げるのは、韓国を「飼い馴らそうとしている」からだと考えられる。日本の北東アジアの秩序認識と構想に韓国が従うことを要求しているのだ。地政学的な大変動の中で、日本の構想が朝鮮半島平和プロセスによってゆがめられている状態であるため、日本はそのような主張を強く行っていると言える。現在の対立は歴史的な淵源が深く、地政学的にも広い。
 

-ユン・ソクヨル前検察総長は「竹槍歌」に代表される韓国の「反日感情」のせいで韓日関係が悪化したと述べているが。
 

 その診断は間違っている。そう考えるのは非常に危険で、問題がある。韓国政府はむしろ困難な状況にあってもかなり多くの努力をしたと理解している。原則論的に言うならば、問題の原因は日本の植民地支配にあり、日本が解決すべき問題だ。にもかかわらず韓国政府は、与えられた条件の中で切り得るカードを切ってきた。それをもって交渉を行うべき状況にあって、日本は交渉しないと言っている。果たして誰に問題があるのか。これに対する診断を誤れば、対日外交に大きな支障をきたすと思う。韓日の間には強制動員と日本軍「慰安婦」という懸案があったものの、日本が輸出規制を行う前まで韓日の往来は年間1000万人時代を迎えていたし、市民交流は自然に日常的に行われていた。状況を袋小路に追い込んだのは日本の輸出規制だったということは十分に理解すべきだ。輸出規制は日本でも反省の声があがっているが、それについての正当な考慮なしに全ての責任を韓国が負おうとするのは「自己卑下」だ。そんな人物が保守の注目を浴びる大統領選候補というのは悲しいことだ。
 

-文在寅(ムン・ジェイン)政権の対日外交を振り返って残念なところは。
 

 歴史問題を入り口に据えて「これを解決しなければ入れない」とした(朴槿恵(パク・クネ)政権の)「ワントラック戦略」が、結局は12・28合意という失敗作を生み出した。文在寅政権は歴史問題を解決するためにも懸案と協力とを分ける「ツートラック戦略」を打ち出し、それなりに成果も収めた。微妙なバランスが崩れたのは2019年だ。日本がワントラックを打ち出したことで、それが朝鮮半島平和プロセスの障害要因として作用しはじめ、韓国が管理できない方向へと日本が行ってしまうという状況になった。韓国政府がより高い次元で考えていたなら。最高裁判所の強制動員賠償判決直後にタイミングをつかんで、問題が深刻化する前に判決を尊重するかたちの解決策を考え、進展させるべきだったと思う。タイミングを逃した。
 

-輸出規制は韓日関係にどのような影響を与えたか。どのような示唆点を見出すべきか。
 

 輸出規制後に明らかになったのは、日本との緊密な経済・安保協力が必須ではなくなったということだ。日本との間で問題が生じれば大変なことになると思っていたが、それなりによく耐えてきた。歴史問題が韓日関係を悪化させても、経済と安保では協力しなければならないという論理的整合性はもはやない。それでツートラック外交が機能しなかったのだと思う。ところが今のコロナ禍においては防疫共同体、企業家をはじめとする日常交流の回復、少子高齢化克服のための協力、気候危機、原発災害、朝鮮半島平和プロセスの再稼働などで、いっそう両国の協力が必要になっている。日本の輸出規制後は、我々がまだ意識できていなかった自らの力量を確認してもいる。その時期を耐えたし、コロナ禍でも日本よりも韓国の方が善戦しているということを感じることで、韓国が譲歩ばかりするというのは違うのではないか、ということを感じはじめた。韓日関係は長期的な低強度の複合対立の時代へと向かうだろう。対立は多くの分野に存在し、どれか一つを解決したからといって、一度にすべてが改善されることは期待できない。両国いずれも早急に改善しようという方向には向かわないだろう。長期的には問題を解決できるだろうという期待を抱いて、徐々に体質を改善していく「韓方療法」を韓日関係において試みるべき時代となった。<続>



ソウル大学のナム・ギジョン教授が1日午後、ソウル大学日本研究所の研究室で本紙のインタビューに応じている=イ・ジョングン先任記者//ハンギョレ新聞社

 

パク・ミンヒ論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1002473.html
韓国語原文入力:2021-07-07 04:59
訳D.K

 

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04 

[社説]「文大統領、東京五輪出席に開かれた姿勢」、日本も応じることを求む
登録:2021-07-08 10:20 修正:2021-07-08 13:38


文在寅大統領と菅義偉首相/聯合ニュース

 

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の東京五輪開会式への出席に関心が集まっている中、大統領府は7日、「最後まで開かれた姿勢で臨む」とし、日本政府に回答を要求した。2019年7月の日本による輸出規制以降、「国交正常化以来最悪の状況」に陥った韓日関係回復の転換点をつくるために、菅政権には前向きな態度を示すことを願う。


 大統領府のパク・スヒョン国民疎通首席秘書官はこの日、文化放送(MBC)ラジオ「キム・ジョンベの視線集中」に出演し、「せっかく(五輪に)行くなら韓日首脳会談が開かれれば良いし、そこで懸案となっている対立が解決されるという成果があれば良いと思うのは、我々だけでなく、日本も、あらゆる人が望んでいるのではないか」と話した。パク首席秘書官はさらに「日本政府が『首脳会談をしよう』、『このような議題で一度やってみよう』と答えを出すのが筋ではないか」とし、文大統領の出席について「最後まで開かれた姿勢で臨む」と述べた。大統領府の主要関係者も記者団に「現在決まっていることはない」としながらも「韓日首脳会談とその成果が予見されるなら、訪日問題は検討しうるという立場」と明らかにした。
 

 韓日間には、強制動員賠償問題、日本軍「慰安婦」被害解決策、輸出規制など、複雑な懸案が積み重なっているが、日本政府は「まず韓国の方から強制動員問題の解決策を示すまでは首脳会談に応じられない」という立場を固守している。韓国政府は先月、主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際に略式会談だけでも開こうとしたが、菅首相がその場を避けたため開かれなかった。
 

 日本政府は、文大統領が開会式に出席したとしても首脳会談を開くかどうかについては、明確なメッセージを韓国側に伝えていない。いっぽう、韓国政府は首脳会談の日程がない状態では文大統領は開会式に出席しないという立場だ。最近、日本の産経新聞が、文大統領が訪日すれば菅首相は首脳会談に臨む意向もあると報じたが、菅首相がマスコミを利用して世論の動向を探っているのではないかという見方も出ている。
 

 日本政府は「韓国飼い馴らし」の意図が見える対話の拒否をもうやめるべきだ。達成できない意図であるだけでなく、韓日関係をさらに深い泥沼に陥れることになるだろう。菅政権は、韓日首脳会談の拒否を国内政治に利用しようとする態度を改め、首脳間の対話を通じて接点をつくり、両国の国民の未来に向けた関係改善を始めなければならない。日本の態度の変化を促したい。
 

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1002602.html
韓国語原文入力:2021-07-08 02:08
訳C.M

 

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05 

菅首相「文大統領が訪日すれば、外交上丁寧に対応することは当然のこと」

登録:2021-07-09 05:40 修正:2021-07-09 08:40

 

韓日首脳会談の開催については明言避ける


日本の菅義偉首相が今月8日、東京で新型コロナの感染拡大が急速に進んでいることを受け、「緊急事態宣言」の再発令に関する記者会見を行っている=東京/AP・聯合ニュース

 

 日本の菅義偉首相が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪日する場合は、「外交上、丁寧に対応することは当然のことだ」と述べた。
 

  菅首相は8日午後、東京で開かれた記者会見で、東京五輪を機に文大統領が訪日したる場合に「(韓日)首脳会談を行う意向はあるか、あるならば前提条件をつけるか」という質問に対し、このように答えた。首脳会談をするかどうかについては即答しなかった。菅首相は同日、新型コロナの急速な感染拡大を受け、12日から来月22日まで東京に緊急事態宣言を再発令すると発表した後、夕方にこれに関する記者会見を開いた。
 

 菅首相は「現在の日韓関係というのは、まさに旧朝鮮半島出身の労働者(強制動員被害者)あるいは慰安婦(被害者)問題などによって、非常に厳しい状況にあると思っている。日韓両国のこうした懸案を解決するためには、やはり韓国が責任を持って対応していくことが重要だと思う」と述べ、従来の日本の主張を繰り返した。さらに「ただ、(文大統領が)そのうえで訪日される場合は外交上、丁寧に対応するということは、ここは当然のことだと認識している」と述べた。
 

 最近、日本のメディアは、韓国政府が文大統領の訪日意思を伝え、菅首相が昨年9月の就任後初の韓日対面首脳会談を行う意向があると相次いで報じた。
 

 これに先立ち今月7日、大統領府の主要関係者は「韓日首脳会談とその成果が予見されるなら、訪日を検討できるという立場」だと明らかにした。
 

 一方、菅首相は同日の記者会見で、緊急事態の期間中に開催される東京五輪の意義について、「世界で40億人の人がテレビでこの五輪・パラリンピックを視聴すると言われている」としたうえで、「新型コロナのなかでの安心安全な大会の実現。まさに人類が困難に直面する中にあって、今だからこそ世界が一つになれる。力を合わせてこの難局を乗り越えていく。こういったことをやはり世界に発信するいい機会だと思う」と述べた。
 

チョ・ギウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1002808.html
韓国語原文入力:2021-07-09 02:39
訳H.J

 

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06 

少女像の日本での展示、再び事実上の中断…爆竹と推定される郵送物が配達
登録:2021-07-09 06:07 修正:2021-07-09 07:14

名古屋市、残りの展示期間は臨時休館


6日、愛知県名古屋市の公共展示場「市民ギャラリー栄」で始まった「私たちの『表現の不自由展・その後』」に展示された「平和の少女像」/聯合ニュース

 

 「平和の少女像」(以下、少女像)の日本での展示が、3日目となる日に事実上中断された。2019年に日本最大の国際美術展である「あいちトリエンナーレ」の時のような事態が繰り返された。
 

 共同通信は8日、名古屋市が少女像が展示されている市の公共施設である「市民ギャラリー栄」を11日まで臨時休館することにしたと報じた。この日午前、「市民ギャラリー栄」に爆竹と推定される郵送物が送られたからだ。ギャラリーの館長が送られた郵送物を開封すると、爆竹と推定される中身が爆発した。事件後、職員らは避難した。
 

 日本軍慰安婦被害者をモチーフにした造形物である少女像は、6日から11日までの予定で開かれていた「私たちの『表現の不自由展・その後』」の展示品のうちの一つだった。残りの展示期間の全てが休館日とされたため、事実上、展示が中断されたのだ。また、この日午前の早い時間に展示が中断されたことにより、観客が展示を見ることができた期間はわずか2日だった。「私たちの『表現の不自由展・その後』」は、2019年8~10月に行われた「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」の作品の一部を再び公開する展示だった。当時も「ガソリン携行缶を持っていく」のような脅迫がなされ、わずか3日で展示が中断され、その後、あいちトリエンナーレの閉幕を3日後に控え、ようやく展示が再開されたという経緯がある。
 

 少女像や昭和天皇を素材にした作品など、日本社会のタブーに正面から挑戦する作品を展示した「表現の不自由展」実行委員らは、あいちトリエンナーレの後にも日本で展示を続けようとした。しかし、右翼のたび重なる妨害や脅迫により、最近予定された東京と大阪での展示が延期されたり不許可とされた後、名古屋でなんとか展示を始めたが、今回の事態により再び展示が中断された。
 

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1002706.html
韓国語原文入力:2021-07-09 02:3
訳M.S

 

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07 

大統領府「日本政府による文大統領訪日の国内政治への利用は遺憾」

登録:2021-07-12 02:45 修正:2021-07-12 07:20

 

「会談行うなら成果あるべき」訪日日程にブレーキか 
日本メディア「慰安婦問題など具体策がなければ会談短く」



文在寅大統領が2019年12月24日、中国の四川省成都のシャングリラホテルで開かれた韓日首脳会談で、日本の安倍晋三首相の案内を受けて、席へと移動している=成都/大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 

 韓国政府は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪日と首脳会談推進に関する日本政府発のメディア報道の内容に強い遺憾の意を表明した。日本政府が両国の協議内容をマスコミに流し、国内政治に利用していることに対する不快感を示したもので、これまで前向きに検討されてきた文大統領の訪日日程にもブレーキがかかる見通しだ。
 

 大統領府の幹部は11日「最近のメディア報道を見ると、(日本が)五輪参加や韓日関係改善問題を政治的に利用しているような印象があり、注意深く見守っている」とし「我々は首脳会談を行う用意はあるが、会談が開催されるなら成果がなくてはならない」と述べた。さらに「今後の日本側の態度が重要だ」と付け加えた。
 

 外交部の当局者もこの日午後、記者団にショートメッセージで公示を送り「両国の外交当局間協議の内容が最近、日本政府当局者の話などの引用のかたちで、日本の立場と視点から一方的にメディアに流出していることに対し、強い遺憾の意を表する」とし、「このような状況では両国政府間協議を継続することは難しく、日本側には慎重に対応することを求める」と述べた。同当局者は「最近、両国は外交チャンネルを通じて、東京五輪を両国間の懸案解決のきっかけとすることを緊密に協議してきており、特に懸案解決の機運が熟し適切な格式が整えられるという前提のもとで、韓日首脳会談開催の可能性も検討してきたのは事実」だと述べた。これは、日本政府の態度次第では文大統領の訪日が行われない可能性もあることを警告したものと見られる。
 

 大統領府と外交部がこのような立場を表明したのは、韓日首脳会談が「短く形式的な会談」にとどまるだろうという日本政府発の報道には政治的意図があると考えているからだ。新型コロナウイルスの拡散で五輪興行に「赤信号」がともっている中で、菅義偉首相が強硬だった立場を軟化させ、文大統領を招待したという印象を与えないために、行き過ぎた「国内政治用マスコミリーク」を展開しているということだ。
 

 この日、日本経済新聞は「文氏が23日の東京五輪の開会式にあわせて2年ぶりに来日した際に会談する方針だ」と報じた。ただし同紙は、韓国政府が日本軍「慰安婦」、強制動員被害者問題について「具体策を示す見通しがなければ、日本政府は首脳会談を短時間にする構えだ」と報道した。これより前、共同通信は日本外務省の幹部の話として「五輪開会式に出席する各国首脳の一人として静かに対応するだけ」とし「歴史問題で譲歩してまで文大統領に来てもらいたいとは思わない」と報じた。共同通信は、文大統領を含む各国の主要関係者は菅首相と「一人当たり原則として15分程度」会談することになるだろうという首相官邸消息筋の発言も伝えた。
 

 外交部の実務陣は、まだ慎重な立場を示している。政府関係者はこの日、文大統領の五輪出席問題について、「まだ決定できていない。ただし(韓国政府が)善意で臨んでいることは明らかだ」と述べた。しかし政府の一部からは、先月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、日本が一方的に両首脳の略式会談を行わなかったことについて、日本政府に対する不信をぬぐえない雰囲気が感じられる。このため文大統領の訪日は、日本側の反応を1~2日見守り、条件が整っていないと判断されれば白紙に戻る可能性もある。
 

 韓日首脳会談が実現した場合、2019年12月の韓中日首脳会議をきっかけに文在寅大統領と安倍晋三前首相が会談して以来、1年7カ月ぶりとなる。昨年9月に就任した菅首相との会談は初となる。
 

イ・ワン、キム・ジウン、キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1003059.html
韓国語原文入力:2021-07-11 18:01
訳D.K

 

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08 

日本メディア「日本政府、東京五輪を機に首脳会談開催受け入れる意思を韓国に伝えた」
登録:2021-07-12 05:46 修正:2021-07-12 07:48

日本経済新聞「日韓首脳会談開催の調整に入った」 
韓国政府の解決策提示がなければ、短い会談で終わる可能性も



文在寅大統領と日本の菅義偉首相//ハンギョレ新聞社

 

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と菅義偉首相の首脳会談が東京五輪を機に実現するだろうか。日本のメディアが関連報道を続けている。
 

 日本経済新聞は「日韓両政府が、菅義偉首相と文在寅大統領の首脳会談を月内に実施する調整に入った」と、11日付で報じた。同紙は「文氏は東京五輪の開会式(7月23日)に合わせて2年ぶりに来日した際に会談を進める方針」だとし「日本政府は韓国側に首脳会談開催を受け入れると伝えた」と付け加えた。
 

 文大統領の訪日にはチョン・ウィヨン外交部長官も同行する見通しだと、同紙は伝えた。チョン長官は8月に日本を再び訪問し、茂木敏充外相と会談する日程も調整し始めたという。韓日首脳会談が実現されれば、2019年12月の韓中日首脳会議を機に文在寅大統領と安倍晋三元首相が会談して以来、1年7カ月ぶりだ。昨年9月に就任した菅首相との会談は初めてとなる。両国首脳は先月、英国コーンウォールで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミットで会ったが、簡単にあいさつを交わす程度に止まった。
 

 ただし、韓日首脳会談が行われたとしても、懸案問題が解決するかどうかは不透明だ。日本政府は、日本軍「慰安婦」被害者問題や強制動員被害者問題について、韓国政府が先に解決策を講じることを求める立場を貫いている。日本経済新聞は「韓国政府が具体策を示す見通しがなければ、日本政府は首脳会談を短時間にする構えだ」と報じた。
 

 日本外務省幹部は共同通信に「開会式に出席する各国首脳の一人として静かに対応するだけ」だとし、「歴史問題で譲歩してまで文大統領に来てほしいとは思わない」と述べた。同通信は菅首相が各国の要人と会談しなければならないだけに、文大統領を含め会談時間が「1人当たり原則15分程度になるかもしれない」と日本首相官邸消息筋の発言を伝えた。
 

 一方、キム・ジンピョ会長(ともに民主党議員)ら韓日議員連盟幹部陣5人が今月14日から15日の2日間の日程で日本を訪問する案が調整されているという。共同通信の報道によると、彼らは日韓議員連盟幹部らと会い、東京五輪関連の協力案、韓日関係の改善などについて話し合うものとみられる。
 

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1002984.html
韓国語原文入力:2021-07-11 13:58
訳H.J

 

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「日本が謝罪するその日までこの場を守る」…1500回を迎えた水曜デモ

登録:2021-07-15 03:21 修正:2021-07-15 07:24

 

世界14カ国の市民1565人と共同主管 
距離措置レベル4で1人デモ、ユーチューブで開催



第1500回日本軍性奴隷制問題の解決のための定期水曜デモが14日昼、ソウル鍾路区中学洞の旧在韓日本大使館前で行われている。この日のデモは、社会的距離措置のレベル4への引き上げに伴い、1人デモでの開催となった=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 

 「日本はいまだに妄言と嘘ばかり言っています。しかし歳月がどれほど待ってくれるのかは分かりませんが、私は(日本が謝罪する)その時までがんばります」
 

 14日に1500回目を迎えた「日本軍性奴隷制(慰安婦)問題解決のための定期水曜デモ(水曜デモ)」で、イ・ヨンスさん(93)はオンラインであいさつした。ソウル・首都圏に社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)のレベル4が適用されたことで、毎週水曜日正午に旧在韓日本大使館前で行われている水曜デモも、この日は1人デモとユーチューブの生中継で行われた。水曜デモは、日本の宮澤喜一首相の訪韓をきっかけとして1992年1月8日に初めて行われ、いつしか「同一のテーマで行われる世界最長期間のデモ」となり、世界の慰安婦被害者たちを象徴する集会として位置づけられるようになった。
 

 1500回目を迎え、正義記憶連帯(正義連)と世界14カ国の1565人の市民が共同主管したこの日の水曜デモでは、世界各国から寄せられた連帯や支持のメッセージ、被害女性たちのあいさつを撮影した映像が上映され、現場での発言も相次いだ。それぞれ違う国でデモを応援しなければならなかったが、人々は一様に「日本政府は慰安婦被害者に公式に謝罪し、法的責任を全うせねばならない」と叫んだ。同日の水曜デモは、1500回続いてきた水曜デモの歴史的意味を振り返り、未来を誓う場となった。
 

 水曜デモの現場を訪れた修道女のムン・チュンハ・レンナさんは連帯発言で「30年間にわたって1500回まで守ってきた水曜デモは、歴史的真実を記憶し、新たな未来を希望し、正義と平和が胎動する現場だった」とし「被害女性が要求しているように(日本政府が)戦争犯罪であることを認めること、真の謝罪、法的賠償を受け入れ、被害女性たちの名誉が完全に回復されるよう、私たちは最後までこの場を共にする」と述べた。民族問題研究所のキム・ヨンファン対外協力室長も「1000回目の水曜デモでは平和の少女像が立ち、この場は『平和路』として定着した。今では(水曜デモは)歴史と人権と平和と正義を実現する現場となっている」と強調した。京畿道の高校に在学中のキム・ジウォンさんは「あきらめずに頑張って闘ってきたハルモニ(おばあさん)たちに感謝を伝えたい。ハルモニたちの力になりたい。団結すれば強くなると思う。生徒たちがもっと関心を持てるように(日本軍性奴隷制に関する内容が)教科書にも詳細に記述されることを願う」と訴えた。
 

 この他にも「現場には行けませんが応援します」(韓国女性団体連合)、「このように大変な状況の中で準備してくださった皆さま、ありがとうございます」(Byung Hee Lee)、「連帯の力は岩のように強い!」(jiyun jun)、「新型コロナウイルスで困難な時期に1500回目の水曜デモを準備してくださった関係者の皆さまに感謝します」(Genie Mooni)など、現場に来られなかった人々の応援メッセージがユーチューブの生中継で紹介された。デモの現場では慰安婦被害を否定する一部のユーチューバ―たちが1人デモを行い、現場を点検する警察と摩擦を起こした。
 

 正義連は1500回を迎え、このかん公開されていなかった、1992年の水曜デモの現場写真や声明などの草創期の記録をまとめた「水曜デモアーカイブ」を再整備し、公開した。正義連のイ・ナヨン理事長は「日本政府が性奴隷制を重大な反人道的、反人権的犯罪として認め、法的責任を全うした時に初めて、被害者たちの名誉が回復され、人権が保障されるだろう」とし、「その日が来るまで、1500回つないできた岩のように強い連帯の力でこの場を守る」と強調した。


ソウル世宗路の旧在韓日本大使館近くで14日正午に行われた第1500回定期水曜デモ。社会的距離措置のレベル引き上げに伴い、1人デモのかたちで行われている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 

チャン・ピルス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1003520.html
韓国語原文入力:2021-07-14 16:20
訳D.K

 

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[フォト]世界で最も悲しいデモ…1500回目の水曜デモ

登録:2021-07-15 03:18 修正:2021-07-15 07:48

 

日本の宮澤首相の1992年の訪韓を機にスタート 
日本軍性奴隷制について日本政府に公式の謝罪と賠償を要求 
距離措置レベル4により1人デモのかたちで実施



第1500回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモが14日昼、ソウル鍾路区中学洞の旧在韓日本大使館前で行われている。この日のデモは、社会的距離措置のレベル4への引き上げにより、1人デモとなった=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 

 「世界で最も長く続いているデモ、世界で最も悲しいデモ、世界で最も誇らしいデモが1500回目になりました」
 

 14日午後、ソウル鍾路区中学洞(チュンハクトン)の旧在韓日本大使館前の平和の碑(少女像)のそばに一人立った正義記憶連帯のイ・ナヨン理事長は、1500回目を迎えた日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモで声明書を読み上げ、「1500回を迎えるまでの間に、水曜デモは共感、コミュニケーション、連帯、平和、未来世代の教育の場となった」と語った。



第1500回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモが14日昼、ソウル鍾路区中学洞の旧在韓日本大使館前で行われ、正義記憶連帯のイ・ナヨン理事長が声明を読み上げている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社


 1992年1月8日水曜日、日本の宮澤首相の訪韓を機として、韓国挺身隊問題対策協議会の活動家と会員団体の女性十数人が集まり、日本の謝罪を叫んだのがその歴史の始まりだった。その後、水曜デモは被害生存者たちが勇気を出して参加し、他の被害生存者たち、数多くの青少年、市民たちと出会って、戦争のない世界を目指す意志を共有する歴史の場として位置づけられ、今日まで日本軍性奴隷制問題に対する日本政府の公式謝罪と賠償を求め続けている。


14日、1500回目の定期水曜デモが行われている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 

 この日のデモは、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)のレベル4への引き上げに伴って1人デモのかたちで行われ、連帯する市民は平和路に集まる代わりにオンライン生中継で現場を見守った。正義記憶連帯は、14カ国の1565人がこの日の1500回目の水曜デモの主管人として参加していることを明らかにした。
 

 ここでは、1人デモのかたちで行われた1500回目の水曜デモの現場写真や、これまで水曜デモが歩んできた1回目のデモ、平和の少女像が登場した1000回目のデモ、新型コロナウイルス流行前の水曜デモなど、歴史的瞬間の様子を資料写真とともに見ていく。



第1500回定期水曜デモが14日昼、旧在韓日本大使館前で行われ、修道女のシスター・ムン・チュンハ・レンナ(カトリック女子修道会チャンサン連合会所属イエスのカリタス修道女会ソウル管区)が発言の順番を待っている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社


14日、第1500回定期水曜デモが1人デモのかたちで行われている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社


第1500回日本軍性奴隷制問題の解決のための定期水曜デモが14日昼、ソウル鍾路区中学洞の旧在韓日本大使館前で行われている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社


「水曜デモアーカイブ」に登録された1992年1月8日の第1回水曜デモ=水曜デモアーカイブより//ハンギョレ新聞社


第1000回水曜デモが開かれた2011年12月14日、ソウル鍾路区中学洞の在韓日本大使館前に「平和の少女像」が登場した。同日、少女像を抱いている慰安婦被害生存者たち=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社


第1076回水曜デモが行われた2013年5月29日、少女像にレインコートを着せる韓国挺身隊問題対策協議会の会員の後ろに、現在は撤去された旧在韓日本大使館が見える=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

コロナ禍発生前の2019年8月14日午後の第1400回水曜デモ。ソウル鍾路区中学洞の旧在韓日本大使館前の平和路を埋め尽くした参加者たちがスローガンを叫んでいる=パク・チョンシク記者//ハンギョレ新聞社



イ・ジョンア記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1003535.html
韓国語原文入力:2021-07-14 16:59
訳D.K

 

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[社説]1500回目を迎えた水曜デモ…日本はこれ以上謝罪を先送りしてはならない
登録:2021-07-15 06:51 修正:2021-07-15 07:31


1992年1月8日に日本大使館前で行われた1回目の水曜デモ=水曜デモ・アーカイブよりキャプチャ―//ハンギョレ新聞社

 

 日本軍「慰安婦」被害問題の解決のために毎週行われてきた「水曜デモ」が、14日で1500回目を迎えた。1991年8月14日にキム・ハクスンさんが韓国で初めて慰安婦被害の事実を公開の場で証言した後、1992年に当時の宮沢喜一首相の訪韓に先立ち、その年の1月8日に始まったデモが、一度も途切れることなく毎週水曜日に続けられた。30年近い年月が流れる間に多くの被害者がこの世を去ったが、日本政府は公式謝罪と法的責任を今なお無視している。
 

 1500回目の水曜デモは、新型コロナウイルス感染症の流行により1人デモで進められたが、世界14カ国の市民1565人が共同主管し、ユーチューブを通じて多くの人々が一緒になり、日本政府に公式謝罪と法的責任を要求した。正義記憶連帯(正義連)は「世界で最も長く続いているデモ、世界で最も悲しいデモ、世界で最も誇らしいデモ」だと主張し、「1500回目になるまでの間、水曜デモは共感、コミュニケーション、連帯、平和、未来世代の教育の場になった」と述べた。
 

 これまで日本軍慰安婦被害問題の解決のための運動は、韓国と日本を越えて、全世界の女性の人権と平和のための運動へと意義を拡張した。国連をはじめとする国際社会で、戦時下での女性に対する性暴力に反対する普遍的な人権運動として、世界の人々の連帯を引きだした。しかし、残念なことに、2015年の韓日政府間の「12・28合意」は問題をむしろ悪化させ、昨年は、正義連を導いてきたユン・ミヒャン議員の会計不正疑惑などが提起され、運動は困難に直面した。この日の水曜デモが進められている間、保守団体とユーチューバーが騒ぎ立てイベントを妨害したことは、本当に嘆かわしいことだ。
 

 日本政府の公式謝罪と賠償を要求し、二度とこのような悲劇が起こらないよう後世に歴史を正しく教えるための努力は、決して放棄できない。この日、イ・ヨンスさんは映像メッセージを通じて、「日本はまだ嘘ばかりついているが、韓国と日本は隣国であり、罪は憎いが人は憎まずに、お互い交流し、正しい歴史を教え学び、今育っている学生たちがこの歴史を知るようにならなければならない」と訴えた。
 

 現時点で存命の被害者は14人。日本政府はこれらの方々がこの世を去る前に、真心のこもった謝罪を行い、法的責任を尽くさなければならない。菅政権は先月、日本軍慰安婦動員の強制性を認め謝罪する内容を盛り込んだ「河野談話」を継承すると公式決定した。いまこそ行動に移すことを望む。
 

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1003567.html
韓国語原文入力:2021-07-15 02:40
訳M.S

 

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在韓日本大使館の総括公使、「性的表現」で文大統領の行動を皮肉る
登録:2021-07-17 05:44 修正:2021-07-18 15:19

相馬弘尚総括公使、JTBC報道陣との昼食会で発言


在韓日本大使館の相馬弘尚総括公使=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 

 23日に開かれる東京五輪を機に韓日首脳会談を開催する案について両国の協議が進む中、在韓日本大使館の「ナンバー2」に当たる相馬弘尚総括公使が韓国のメディアとの昼食会で、性的な表現を使って文在寅(ムン・ジェイン)大統領を皮肉ったことで、波紋が広がっている。
 

 16日のJTBCの報道によると、取材陣は前日、韓日関係の懸案に対する日本側の立場を聞くため、在韓日本大使館側と昼食会を兼ねた面会を行った。相馬総括公使はこの席で「日本政府は韓国が思うほど両国関係に神経を使う余裕がない」とし、「文大統領がマスターベーション(自慰行為)をしている」と述べた。相馬総括公使はこの発言後、しばらくして「失礼だった」と謝罪したが、その後も引き続き韓国政府を刺激する主張を続けたという。韓国政府が先に日本軍「慰安婦」被害者や強制徴用被害者賠償問題について答案を提出しなければならないとか、文大統領が訪日すれば「丁重に対応する」とした菅義偉首相の発言も、「外交的表現にすぎない」などの発言をしたという。
 

 2019年に韓国に赴任した相馬総括公使は、韓国の大学で研修を受け、韓国勤務経験のある日本国内では代表的な韓国通として知られる。韓国語も流暢に話す。総括公使は大使館で大使の次に高い地位だ。
 

 いっぽう、在韓日本大使館の相星孝一大使は17日早朝、「相星考一・在大韓民国特命全権大使の報道資料」を国内メディアに配布し、「相馬公使の今回の発言は懇談中の発言だとしても、外交官として極めて不適切であり、非常に遺憾」だとし、「相馬公使に厳重注意を与えた」と明らかにした。相星大使はこの日の報道資料で「7月16日、韓国のメディア報道でわが大使館の相馬弘尚公使が韓国メディア関係者の方々と懇談した席で、不適切な発言をしたという記事があった」とし「直ちに相馬公使に確認したところによると、対話の中で報道に出たような表現を使ったことは事実」だと認めた。ただし、「これは決して文在寅大統領に対する発言ではなく、相馬公使が懇談の相手である記者の方にその場で不適切な発言だったとして撤回したという説明を聞いた」と付け加えた。
 

イ・ジュヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1003906.html
韓国語原文入力:2021-07-17 01:32
訳H.J

 

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