僕らは、大きなプールに
一気に放された。
僕には数えられない程の仲間が
思い思いの方向へ
スイスイ泳いでいると
子供と大人が、プールの周りに
少しずつ集まってきた。
あれ?
目の前に何か白い、食べ物…かな
ぱくり!
あっ
僕の身体は
あっという間に
ここちのよい水の中から
ひきあげられ
小さなバケツの中へ…
男の子がニコニコ笑いながら
「釣れたよ!釣れたよ!」
と、うれしそうに僕を見て言った
「ほらっ、これ食べてね」
さっき見た白いものを
バケツの中にそっと入れてくれた
「お魚さん、ありがとう。
ちょっと待っててね」
男の子は
時々、僕を覗きこんでは
ニコニコしていた
バケツの水の上に
お空の雲が映っていた
「これで、今日の釣り堀大会は終わります!」
大人の男の人の声が響いた。
男の子が少しさみしそうな顔をした。
「お魚さん、ありがとう
さようなら」
僕はバケツの中の水と一緒に、
もとのプールに戻されたようだ。
おしまい
男の子とお魚さんのひとときの
出会いのお話でした
昨日、小学校で釣り堀大会が
あったので(^^;;
