風の谷のナウシカ | ヤンジージャンプ・フェスティバル

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コロナウィルスによる緊急事態宣言の発出を受けて、4月あたりから営業停止していた映画館。

 

緊急事態宣言の解除によって6月あたりから営業は再開していたものの、新作映画はなかなか公開されなかったりしていて、各劇場ではしばらく旧作をリバイバル上映していたわけですが、そんな中でも最も話題を呼んでいたであろう企画が「一生に一度は、映画館でジブリを」キャンペーン。

 

なるほど!

すっかり観客の足が遠のいてしまった映画館にお客さんを呼ぶためにはベストな企画だよなぁと思いつつ、今回公開された4作品の中で唯一劇場で観たことがなかった「風の谷のナウシカ」は原作漫画もVHSも持っていて、繰り返し何度も鑑賞していた作品。

この貴重な機会を見逃すわけには参りませぬ・・・ってんで、劇場に足を運んだのでした。

 

 

 

【あらすじ】
宮崎駿オリジナルの原作漫画を映画化した劇場用アニメーション。地球壊滅後の近未来を舞台に、“腐海”と呼ばれる毒の森に生きる人々の闘いを描く。

『未来少年コナン』でも描かれていた、文明消滅後に森林が生まれ、生命を再生させるという構想を膨らませ、後の『もののけ姫』に通じる自然と人間との対立と共生を掘り下げた意欲作。文化論を躍動感溢れる娯楽作に昇華させた宮崎駿の手腕はさすが。また、鬱蒼とした腐海や数々の巨大な虫たちを具現化した美術も素晴らしい。

海から吹く風によって腐海の毒から守られている「風の谷」。ある日、虫に襲われた輸送飛行船が風の谷に墜落する。船内には、“火の七日間”と呼ばれる最終戦争で地球を壊滅させた「巨神兵」の核が積まれていた。

やがて巨神兵をめぐり闘争が勃発し、風の谷の王妃ナウシカも陰謀渦巻く戦乱に巻き込まれてゆく。
(allcinema onlineより)

 

いやはや。

やっぱ、この作品はスゲー!と痛感しました。

 

今回のリバイバル上映は、映像も音声も新たに調整しているわけではなさそうな雰囲気で、昨今の新作アニメ作品と比べると映像も音声もちょっぴり荒いなぁと感じたりもしたのですが、しばらく観ているうちに、そんな表面上の体裁なんかどうでもいいな・・・・と感じずにはいられないスクリーンからのパワーに圧倒されっぱなし!

 

これまではTV画面でしかこの作品に触れていなかったわけですから、大画面&大音響で観ることによって、見落としていた映像やら、聴き逃していた音やらが満載で「これまで俺が観ていたナウシカは何だったのだ!?」と思わずにはいられなかったほど。

特に虫たちの動き、そして奴らが発する声や音が禍々しくもあり、美しくもありで、うっとりしっぱなし・・・・。

改めてこの作品の凄まじさを体感することができたのでした。

 

今回の特別上映。

コロナウィルスの感染拡大~映画館の営業停止・・・・という流れがなければ実現しなかったんだろうなぁとか考えると、コロナ禍も悪いことだけじゃないのかもね・・・とか思ったり。

 

自分が感染する恐怖や、他人に感染させてしまうかもしれない恐怖に怯えながらの生活だったり、いままで楽しみにしてきた数々のエンターテインメントに触れることができなくなったりで息が詰まる日々だけれども、その一方で「あのナウシカを映画館で観られた!」という喜びを感じることが出来たりするわけですから、考え方によっては今の世の中も捨てたものではないのかもしれません。

 

(2020年8月17日 TOHOシネマズ川崎にて鑑賞)