小田原 柳家三三落語会 | ヤンジージャンプ・フェスティバル

ヤンジージャンプ・フェスティバル

基本はシュミ日記です。
…遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん…
  

先日、このブログの数少ない熱心な(?)読者である、Mさんという女性とお会いする機会がありました。


僕が、まだ独身であることを告げると、Mさん(註:人妻)は…


「若い女子が興味を持つような内容のブログを書いて、知り合うきっかけを作ればいい。」


…と言います…。



おお、なるほど!

ブログにそんな利用法があるとは思ってもいませんでした。




…というわけで……





         レッツ・婚活なう!



Mさん(註:ちなみに僕の母親です)のアドヴァイスに従って、先日オープンしたばかりのナウでトレンディなスポットにお出かけ………












………と、思ったのですが、どうにも気分が乗らず…。




やって来たのは、小田原にある老舗のホール「小田原市民会館」。

今日は大好きな噺家の柳家三三さんの落語会があるのです。


いつもはもっと小さな会館で開催される、この落語会。

今回は会場を広い場所に移し、ゲストも一人増やしての開催です。



さて、本日の演目はこんな感じ…。




ヤンジージャンプ・フェスティバル-今日の演目_100328.jpg


……むぅ、興奮のあまり写真がすっかりピンボケしてますな…。

これじゃ判らないでしょうから、改めて演目のご紹介です。



     「寄合酒」  春風亭正太郎

     「松山鏡」  柳家三三


         ~ 仲入り ~


     粋曲     柳家紫文

     「薮入り」  柳家三三 

 


1番目の正太郎さんが、二つ目とは思えない堂々とした噺っぷりだった…とか、紫文さんのロックミュージシャンっぽい立ち姿が粋だった…とか、色々と言いたいことはあるけれども、今回はとにかく三三師匠の「薮入り」!それに尽きます!



この「薮入り」という噺。

始めて聴いたのは、三三さんの師匠である柳家小三治師匠のCDでのこと。



幼いうちから奉公に出した息子に久々に会える…という、薮入りの日(註:奉公人が年に2度だけ与えられた休日)を迎える親子の一日を描いたこの作品。


親子の情愛をしみじみ感じさせる前半部分でしっかりと泣かせて、後半ではしっかり笑いをとる…というコンストラストが素晴らしいこの作品が、独特の語り口で語られるもんだから、たまらない…。


…そんなわけで、始めて聴いたときからすっかり虜になってしまったこの作品。

その後、何度も何度もCDで聴きまくったものだから、僕のアタマの中ではすっかり


          「薮入り = 小三治」


という図式が成立。



………ということは、この噺に対するハードルがすっかり上がってしまっている…ということなんですよね。


何しろ、今やすっかり「名人」の名を欲しいままにする、小三治。


そんな方の「薮入り」が、僕の中では基準になってしまっている…ということは、小三治の「薮入り」以上に良い「薮入り」は、素晴らしい「薮入り」。

小三治の「薮入り」以下の「薮入り」はダメな「薮入り」…ということ。


…では、小三治以上に素晴らしい噺家さんが、今どれだけいるのか…というと……。



叫び  叫び  叫び  叫び  叫び  叫び  叫び  叫び 




…というわけで今回、三三さんのマクラがどうにも「薮入り」に入りそうな流れだな…と気付いた瞬間にちょっと身構える僕。


しかしながら、僕のそんな思いはすっかり杞憂に終わったのでした。



いやー。

小三治師匠とはまた違った雰囲気の素晴らしい「薮入り」。


前半部分の泣かせパートはしっとりと、後半はいつもながらのハイペースでスッキリと笑わせる…という素晴らしい出来…。


いやはや…。

やっぱり、この人は本当にすげぇなぁ…と実感…。

今後の活躍がますます楽しみ…です!



そんなこんなで、すっかり大満足。

軽くなった足取りでもって、ついでに小田原城へお花見へ…。





ヤンジージャンプ・フェスティバル-小田原のサクラ_20100328.jpg



















 ヤンジージャンプ・フェスティバル-小田原城とサクラ_100328.jpg























思いの外、しっかりと咲いているサクラにすっかり満足…。


いやぁー。

今日は本当にいいものを観させてもらえた一日でしたラブラブ