2010年 新春見仏の旅も、次が最後の目的地。
いつものように秋篠寺へと向かいます。
初めて訪れて以来、奈良へ来た時には欠かさず訪れていますので、もう何度目の訪問になるのでしょうか…。
それでも、来る度に初めて来た時と変わらぬ、ワクワクした気分に心が満たされます。
今回もお堂が閉まるまでの約一時間ほどを、受付の兄ちゃんの
「早く帰れ~」オーラ(この兄ちゃんはいつもそんな雰囲気なんだよなぁ…それだけがいつも残念……)を無視したり、多少は「ごめんよ」と思ったりしつつ、じっくりと見仏。
憧れの伎芸天や、他の仏像との逢瀬を楽しんだのでした…。
お寺の外へ出ると、外はもう夕暮れ時。
一気に冷え込んだ住宅地を駅へと向かって歩きます。
ああ、それにしてもこの寂しさは何だろう…。
見仏が充実すればするほど、胸に迫りくるこの寂しさ…。
まるで祭りの後のキラキラした切なさのような…。
遠ざかる影が人混みに消え、もう贈る言葉も届かないような…
乾いた風にかき消されて、最後の声も聴こえないような…
そんな寂しさ、侘しさ、切なさが胸に迫ります…。
うーん…。
まだ帰りたく…ないなぁ…。
あまりの寂しさゆえに、ちょっと寄り道…。
自販機で買った缶ビールを片手に、西大寺(註:駅ではなく、お寺の『西大寺』です)まで歩くことにします…。
西大寺の門はまだ開いていたので、ブラブラと境内へ…。
しかし、お堂の扉は固く閉ざされていて、僕には入れない…。
その「境内はOK、お堂はNG」というところが
「気持ちは判るけどな。自分のいるべき世界に戻らにゃいかんぞ。」
…というメッセージのような気がしてならず……。
おとなしく電車に乗って帰路に着いたのでありました。
…これにて、今回の見仏旅行は終了。
今年は、平常遷都1300年ということで、シカ角のアイツも勢いを増しつつある奈良。
あちこちで様々なイベントも開催されるようです。
さあ、そのイベントにどれだけ参加できるでしょうか。
今からものすごく楽しみです♪