皿ビスとザクリ加工
ネジの頭の形状がカサ状になったネジを「皿ビス」「皿ネジ」などと言いますが、ネジの頭が工作面から飛び出さない様にしたい時に使われるネジです。
下は皿ビスを固定した状態ですが、「ネジの頭面」が「工作面」と一致するか、少し低くなるまで沈めて、ネジの頭が飛び出さない仕上がりを得ます。
ザグリ加工は、ネジ穴を工作面に開けた後、カサの部分を沈める円錐状の「ザグリ」を形成する作業です。 簡単には「ネジの頭面」の径のドリル刃でネジ穴を拡げますが、より綺麗な仕上がりを期待する場合は、ザグリ専用のドリル刃を使います。
面取りカッター
「ザグリ」を形成するドリル刃を「面取りカッター」「皿取り錐ドリルビット」などと呼ぶ様ですが、ネジ穴用の刃とザグリ刃を合体した製品もあります。 ただし、一般に木工用です。
アクリル加工は木工用の刃も使えますが、アルミ加工も可能な鉄工用の刃がベターです。 良質な金属用刃は 1本1000円を超えますが、アクリル・アルミ加工なら下の様な安価なセットも使えると思います。
一般的な「皿ネジ」に対応する「ザグリ用の刃」のサイズは以下です。
| ネジ径 | 皿取り錐ドリルビット径 |
| 3mm | 6mm |
| 4mm | 8mm |
| 5mm | 9mm |
| 6mm | 12mm |
| 8mm | 16mm |
| 10mm | 19mm |
アクリルは、自作の刃で加工が可能
そう頻繁にザグリ加工が必要ではなく、3mm、4mm 程度の皿ネジのザグリ加工が必要な場合に、わざわざ「ザグリ用の刃」を購入するのは気がひけます。 アクリル材は切削加工がし易い部類の樹脂ですから、私は皿ネジを加工した自作の刃でザグリ加工をしています。
40mmのビスの頭に、金鋸(バンドソー)で適当に切れ目を入れた代用刃です。 これをドリルのチャックで咥えてアクリル材の裏面から引きながら回転させると、ザグリを形成する事ができます。 適当に皿ネジの頭をカットしただけですが、ヤスリで良い形状の刃を作れば、より効率よく削れます。





