Ryzen リテールファンの取付け 

PCの更新作業を開始しました。 先ず、更新するマザーボードに、新規のAMDのCPU「Ryzen 5 5600」を取り付ける事から始めました。 しかし早速、リテールファンの取付けで難儀しました。

 

 

CPUをソケットに固定 

CPUの取付けは問題なく出来ました。 ただ、昔のCPUよりピン数が増えたのか、ピンの1本ずつがずいぶん細くて弱そうです。 CPUのピンを曲げたり折ったという話は良く聞きますが、手が滑って転がしたら終りだなと思いました。

 

まあ、それは無事に装着できて、その上にCPU付属の標準ファンを取り付ける作業に進みました。

 

 

製品の元のグリスを除去 

リテールファンに最初から塗り付けられているCPUグリスは除去。 ネットの情報で、CPUが固着してファンの取外しが不可能になるので、別途購入のグリスを使う方が良いとあり、これに従いました。

 

 

アルコールを付けたティッシュで何度も丁寧に拭いて除去しましたが、アルコールが浸潤すると黒い塗料の様になりティッシュに付いて来ます。 元のグリスは、アルミ粉の成分を含んでいるのかも。

 

 

ファンの仮固定テスト 

予行演習で、グリスは着けずにファンの取付けを試しました。 ここで、固定用の4本の特殊ネジ が、うまくマザー側の固定軸に咬みません。

 

 

この問題はネットを調べると沢山出ています。 ファン筐体のデザインが悪く、特殊ネジ にドライバーが真っ直に刺せず、下手にドライバーを滑らすと、マザーを突いてオシャカになりかねない。

 

特殊ネジ は強いバネでCPUにファン本体を押し付ける構造です。 ところが、CPU上にファンを置いた状態で、特殊ネジ がマザー側の固定軸に届かず、このバネに逆らってネジ先をマザー側の固定軸に咬ます必要があります。

 

バネが強くて勇気が要り、しかも、1箇所が咬むと他のネジが咬み難く遠ざかります。 従って、最初の対角の2本を、ファン全体を押さえつけながら、バネに逆らって咬ませる必要があります。

 

最初はマザーの箱上で作業をしたので、抑える力でマザーボードが反るのを感じました。 この仮固定で、これ以上マザーに無理をさせられないと判断しました。

 

 

 おそらく最良の取付け方法

ドライバーを刺し難くするファン本体をヒートシンクから外しました。 これは、上の写真のタッピング小ネジ を4ヵ所緩めるだけです。 リテールファンは、ヒートシンクにタッピングでファン本体を固定した昔ながらの構造です。 

 

下は、ヒートシンクをCPUに固定した後の写真ですが、固定作業の前にファン本体を外して、この状態で特殊ネジ を留めました。

 

 

この状態は、特殊ネジ  の真上からドライバーが使えます。 それでも、ネジをマザー側に咬ませるのには苦労しました。

 

マザーのソケットの背面は、下の様なファン固定用の鉄製のプレートがあります。

 

 

中央部は、AM4ソケットの半導体回路です。 マザー背面の各所にも微細な実装回路があり、これを壊さない様に、薄い保護シートを敷いたデスク上で作業すると良いでしょう。 要点は、特殊ネジ を咬ませるためにヒートシンクを抑えつけるので、その力がマザーではなく、鉄製プレートにだけかかる様にします。

 

対角位置の特殊ネジ が咬めば、後は他の対角も咬ませます。 4本が咬めば、対角のネジを交互に変えながら、少しずつ4本を締めます。

 

 

どこまで特殊ネジを締めるか? 

ネット上では、下図の左側の様に、最後まで特殊ネジ を「締めすぎない様に」という意見がたくさんあります。

 

 

強く締めるとマザーを痛めると推測している様ですが、マザー側の固定軸(上のブルーの部分)は、裏側の鉄製プレートと一体で、強く締めてもマザーボードに力はかかりません。 特殊ネジ の 固定軸に咬む距離は 6 ~ 8 mm 程度で、これは最後まで締めるのが設計の意図と思います。 スプリングによる圧着力をユーザーの勘に頼るのは変で、ネジを最後まで締めて最適と思うのです。

 

当然、CPUとソケット部にはより強い圧力がかかりますが、私は右側の様に、底を突くまでネジを締めました。

 

ただし、これはリテール(純正)ファンについての場合で、サードパーティ製の諸々のファンの事までわかりません。 最後まで締めてマザーを壊したという実例があるとすれば、そういう場合の可能性はあります。

 

 

 

後はマザーの入れ替えです 

ここから先は、主メモリやSSDを取り付けたマザーを、現在のマザーと入れ替え、OSのインストールになります。 大きく息を吸って、深いプールに潜る気分です。