トグルスイッチの穴径は12mm

トグルスイッチを取り外して、その取り付け穴にロータリースイッチを取り付けようと考えています。 楽器用のトグルスイッチの穴径はほぼ12mmと決まっていて、各社の交換用スイッチと簡単に交換できます。 カメラ等の業界と比較すると、エレキギター部品の汎用性は大変に優れていて、メンテナンスや改造上で大変有難い事です。

 

ただそうは言っても、本来は電子回路用のロータリースイッチですから、ギターに導入するには、ある程度は工夫が必要です。

 

下は、入手した「uxcell製 3P4T」と、取り外したトグルスイッチと取付け寸法を比較した写真で、ワッシャーを外して、ナットが充分に締められるパネルの最大の厚さを測ったものです。

 

トグルスイッチとロータリースイッチの寸法比較

 

これは 2mmの差があり、実際にギターのボディに取付けようとすると、ネジ部の長さが足りない事が判りました。「IYV ITF-300 NA」のボディトップ材の厚さをスイッチ穴の部分で実測すると 5.8mm程度で、4mmでは固定できないのです。

 

 

 

有難い補助固定具「ボリュームホルダー」 

パネルにボリューム等を取り付ける際に、ボリュームのネジ長が足りない場合や、パネル穴の径が大き過ぎる場合に、それを補う有難い補助固定具があります。

 

ロータリースイッチの購入前から、この補助固定具が「要るかも」とは思っていたのですが、実際のスイッチを当てがってみないと判らなかったのです。 で、ジャンクパーツ箱を漁ると、この補助具が2個出て来ました。

 

ボリュームホルダー(補助固定具)の黒と白

 

左側は 内径 8.6mm 外径 11.6mm で、右側は 内径 5.0mm 外径 8.6mm、対応するネジ径が異なり、高さも種類がある様です。

 

この製品の名前が判らず、2日間 ネットを調べても出て来ませんでした。「スペーサー」「スリーブ」「カラー」「取付アダプター」「マウンター」など、思い着く語や画像検索などを試してもダメで、今日やっと情報に辿り着きました。 その製品名は「ボリュームホルダー」、これは日本の「昭和電機」というメーカーが出していて、世の中に同様の補助具は他に無い様です。

 

 

「ボリュームホルダー」で検索すると、入手先などの情報があります。 上記ページによると、パネルにノブ無しのボリュームを取り付け、半固定ボリュームの扱いをする目的の器具らしいです。 私は、ギターアンプの入力ジャックを、金属の筐体から電気的に浮かすために使っていました。 

 

このパーツはとても有効なので、ここでサイズ等を紹介しておきます。

 

ボリュームホルダーの寸法図

 

 

型番 d    d1 d2 L1 対応ボリューム
RB-01-10 9 6 12 8 10 RV-16YN RV-16YG
RB-01-16 9 6 12 14 16 RV-16YP RV-16YGP
RB-02-12 12 9 15 10 12 RV-24YN RV-30YG
RV-24YSE(SE) RV-30YD
RB-02-20 12 9 15 18 12 RV-24YG RV-25YN
RV-24YD RV-30YN
RBJ-02-6 12 9 15 5.5 7.5 RV-30YN RV-40YN
RV-30YSE(SF)

 

楽器関連ボリュームのネジはインチ・ミリの両規格があり、使用可能かどうかは規格の正確な確認が必要です。 例えば「RBJ-02-6」の対応ボリュームは「d1=9」で、ボリューム付属のナットは「M9」(Mネジ)で、固定ネジは「M9」となっています。 M9ネジは、ネジ山頂で測定した外径は9mmです。

 

楽器用の入出力ジャックの取付けネジサイズを調べると、ギター本体に付ける裸タイプは「3/8インチ」がほぼ標準的で 公称 9.5mm径としている場合が殆どです。 これが「RBJ-02-6」等の「M9」に使えるかは怪しいです。 一方、エフェクター等に使う黒い樹脂ボックスのタイプはミリ規格の製品が多く、これは「M9」で「RBJ-02-6」等の3種が使えます。(私はギターアンプに使用しています)

 

 

 

ロータリースイッチを取り付ける

たまたま余って保存していた「ボリュームホルダー」が、今回はピッタリでした。

「uxcell製 3P4T」の固定ネジはミリ規格「M9」で、ラッキーです。 この取付け補助具は、スイッチのネジ長の足りない事を補ってくれるだけでなく、取付け穴の口径のスペーサーとしても丁度のサイズでした。

 

ロータリースイッチと取り付け穴の比較

 

ボリュームホルダーの部品