板橋廣美氏の個展搬入 | コーヒーブレイク

板橋廣美氏の個展搬入

今年最初の個展、板橋先生の「重力内無重力」と題された個展の搬入が
2日間にわたって行われました。
2トン積みのトラックでの搬入でした。

2トントラック


初日は大作ばかり、表面がシャモットなので、全員軍手使用。

とにかく重い!

重い2



重い3


重い1


慎重に梱包から出します。うっかりすると作品に手袋が挟まります。
奥様、息子さんもお手伝いくださいました。

展示台も先生の手作りです。
立体を立てるために、鉄板に固定する穴をあけます。
奥様とはぴったりと息が合っています。

穴あけ


この鉄の台の上に作品を乗せます。

乗せる台


このようになりました。

無事乗った


竹を組み、形状を作り、その表面に釉薬に浸した紙を三重に貼っていきます。
釉薬が垂れた後が、表情を作ります。

この作品は、ボール紙にやはり同じ工程を踏み、シャモットの中に埋めて焼成したものです。

段ボール作品


シャモットの質感


此の球体は、風船がボディでした。
後で、中のシャモットを吸い出します。

風船作品


どの作品にも吸出し用の穴が空いています。


シャモットの中で、釉薬が解け、
ボール紙や風船の壁面に接着剤の役目をしてシャモットがくっつきます。
鞘にはいったシャモットの空間の中で
まるで無重力状態のように作品が浮いて焼きあがるのです。

和室の床の間の作品もやはり風船のボディで作られています。
二つの作品がくっついて、まるで手を合わせているような雰囲気です。

床の間作品


床の間アップ


こちらは、シャモットと銅の作品です。

銅の作品


銅は1200度以上になるとこのように溶け出すそうです。
色々な金属が解け、沈み、浮き上がる
まるで地層のような表情を作っています。

銅の溶解


シャモットの吸出し口から中を覗くと神秘的な世界が存在します。

説明
作品を前に、説明をしていただきました


文では中々うまく表現できませんので
個展期間中は、制作工程のビデオを用意してくださるそうです。

水屋には、先生が今はまっていらしゃる、楽茶碗が展示されています。

楽茶碗


また常設のスペースには
久しぶりに先生の食器が並んでいます。

食器


照明を落とすと、作品の表情が浮かび上がって、とても荘厳な雰囲気が漂います。

全体写真



轆轤や手ひねりではなく、新しい手法の焼き物の世界を追求なさっています。
是非皆様も、世界で一つしかない、この焼き物の作品を堪能なさってください。
皆様のご来館をお待ちしております。