スラヴ叙事詩⑭:「二コラ・シュビッチ・ズリンスキーによるシゲットの対トルコ防衛」 | - ライフメソッドアドバイザー 山下純子 Times -

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東京は六本木。

新国立美術館での特別展「ミュシャ展」。

http://www.mucha2017.jp/

 

今日ご紹介の絵は

チェコ国外初公開

スラヴ叙事詩20作品の中の14番目です。

 

「二コラ・シュビッチ・ズリンスキーによるシゲットの対トルコ防衛」

<キリスト教世界の盾>

 

テンペラ 油彩 カンヴァス

 

610×810㎝

描かれている時代:1566年

舞台となった場所:シゲット

(ハンガリー王国/現シゲトヴァール、ハンガリー)

 

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平和主義者ミュシャが

スラヴ叙事詩の中で唯一描いた戦闘シーンの絵画です。

 

烈火の如くに町が燃えています。

この絵の前に立つと

熱さとゴーっと燃えるような音と

人々の叫びと煙まで感じる事ができます。

 

この絵の場所となったのはハンガリーです。

 

オスマントルコから

ハンガリーの要塞シゲットを防衛する猛烈な戦いが描かれています。

 

勝ったのはハンガリー側。

 

絵を分断するように黒いラインが中心より少し右側に観られます。

これは戦闘に立ち上る黒い煙を表しています。

 

絵の右側の中段より少し上で

両手を広げて立つのはハンガリー軍の司令官ズリンスキー。

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そのズリンスキーを心から愛する妻が

この防衛戦の鍵を握ります。

 

ハンガリー軍はオスマントルコに劣勢でした。

もう、ダメか!と思う頃、

ズリンスキーの妻エヴァが機転を利かせます。

 

何と何と!

点火した松明を自国の火薬塔に投げ込みます。

彼女は絵の中では

右、上段に居ます。

松明に点火している様子です。

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火薬塔は大爆発をし自国の民にも多くの犠牲者が出ますが

オスマントルコ軍は大打撃を受け、トルコ軍の司令官は戦死します。

見事にハンガリー側の勝利となった戦いでした。

 

この絵は

とにかく実際に観て頂きたい絵画の一枚です。

物凄い迫力です。

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アールヌーボーの美しい女性を描くミュシャと

この絵の画家が同一人物だとは

誰が想像できましょうか。

 

 

次回はスラヴ叙事詩の15番目の絵をご紹介致しましょう。

 

 

旗 「ミュシャ展」

  スラヴ叙事詩の解説鑑賞付き個人セッション

  http://ameblo.jp/peroko-0221/entry-12255783660.html

  2017年6月5日迄  

 

ライフメソッドアドバイザー 山下純子