「高位聖職者の肖像」
1520年代前半
油彩 板
50×39㎝
肖像画においては
真正面とちょっと斜め向きの中間の
微妙な角度で人物を描く事を
四分の三正面観と言います。
真正面よりも
人物が自然に観える為に
中世の画家は、こぞって、
この四分の三正面観の肖像画を描きました。
四分の三正面観の代表例としては
この絵でしょう。
皆様、ご存じ。モナリザですね。
ダヴィンチさんも
真正面からではなく、
身体と顔を若干斜めから描いています。
さて、本日ご紹介の絵ですが
モデルが誰なのかは不明です。
ですが、着ている物から
高位の聖職者である事は間違いありません。
中世においては
写真がまだありませんでした。
人物を残すには肖像画しかありません。
この肖像画を観て
皆さんも思われるでしょうけれど
まるで生きているようだと思いませんか?
むしろ、写真よりリアル感がありますよね。
本人の声や性格まで
絵の中から感じ取れるような気がするのは私だけでしょうか?
それでは、また明日の
ティツィアーノとヴェネツィア派展ブログでお目に掛かりましょう。
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