「トト・ザ・ヒーロー」から始まる、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督の映画はいつも人生の違和感を描いている。
今回の「神様メール」は、神様である自分の父親があまりにも人間に対して意地悪過ぎて、兄のJ.C(イエス・キリスト)に助けてもらって人間界に家出し、新たに使徒を探す10歳の娘エアちゃんの話。エアちゃんは家出する前に父親のパソコンをいじって人間の寿命を本人にメールしていて人間界は大騒ぎになっているのだが…
暴力的な神様を「ありふれた事件」のブノワ・ポールヴールドが女子供を殴る、さすがの鬼畜っぷりでが演じているのだけれど、彼は旧約聖書を体現している。
そして言わずもがな、兄のJ.Cが新約聖書を。
けれど、その宗教的な話は物語のスパイスに使っているだけで、この映画は決して宗教の話ではない。
そして言わずもがな、兄のJ.Cが新約聖書を。
けれど、その宗教的な話は物語のスパイスに使っているだけで、この映画は決して宗教の話ではない。
自分の寿命がわかった時、自分の死期を意識した人は何をするのかを見せ、自分だったらどうするのかと考えさせられる哲学的な映画。それをこの映画は小難しく作らず、幸せなファンタジーとして見せてくれる。
ちょっと登場人物が多くて、物語として薄味になっているのが気になるけれど…
それでも、クソみたいな自己啓発映画を撮っている人はここから勉強して欲しい。
ちょっと登場人物が多くて、物語として薄味になっているのが気になるけれど…
それでも、クソみたいな自己啓発映画を撮っている人はここから勉強して欲しい。