ほくろの治療について | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

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ペルラクリニック神宮前院長
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毎日のように、ほくろでお悩みの方を拝見します。

実際に治療をお受けなると、こんなに短時間に終了する
ものかと驚かれることも多いです。

「ほくろ」はもちろん医学用語ではありません。

正確には、色素性母斑、母斑細胞性母斑とよばれるもので、
色素細胞(メラノサイト)というメラニン色素をつくる細胞が
変化した母斑細胞と呼ばれる細胞の集合体です。

似たような外観でありながら、実は悪性の疾患もありますので、
気になる場合は、医療機関で診察をお受けになることを
お薦めします。

医師が診て悪性の可能性がある場合は、一部をとったり、
治療的に全切除して病理検査を行いますが、
皮膚の悪性腫瘍の判断は意外と難しく、
専門のドクターのいる機関に送られて診断が行われる
場合もあります。

通常、ダーモスコピーという簡易的な診断が行われて、
悪性の所見がなければ、レーザー治療もしくは手術が
選択されることになります。

高周波(電気)メスによる治療も以前は行われていましたが、
ほくろの周辺皮膚の熱ダメージがレーザーより大きく、
傷跡が目立つため、現在ではほとんど行われていません。

ほくろの大きさとレーザーの適応は、医師により意見が
異なりますが、6㎜以上のほくろに関しては、
技術的には可能でも傷跡が汚くなりやすく、
また悪性腫瘍の可能性が比較的高くなるので、
基本的に避けることになります。

ただし、5㎜以下のほくろのレーザー治療であっても、
傷跡が残らないわけではありません。

お顔の場合、傷が綺麗に治ることが多いのですが、
厳密な意味で傷跡は残ります。

厳しく申し上げれば、ほくろと傷跡を入れ替える処置なのです。

ボディの方のほくろの治療跡は、治癒過程も時間を要し、
仕上がりも比較的目立ちます。

治療後は、いわゆる湿潤療法をご自身で行っていただく
ことになります。

数日のテーピングで構わないと甘く指導する医師も多く
いますが、上皮化するまでは、傷が乾かないように、
厳密に注意すべきです。その方が、綺麗に治ります。

トラブルとして、陥凹、肥厚性瘢痕(傷が赤く盛り上がる)
があります。できるだけ、このようなことが起こらないよう
留意しますが、避け得ないこともあります。

また、再発してくることはありうること―むしろ、
傷跡のことを考えて数回に分けて行うと申し上げた方が
事実に即すると思います。




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