ミラドライ後の指先のしびれ (稀な合併症) | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

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 以前にも記事にしましたが、最近、時に聞かれることがありますので、再度書いてみたいと思います。
 ミラドライの全世界の症例数は、数ヶ月前に2000例を超えたことは、以前にも述べました。現在、国内でも機器の普及が進んでいますので、リアルタイムでこの数字は増えていることでしょう。
 2000例を超えた時点で、有害事象(好ましくない症状)の調査が行われまして、ミラドライの施術後に、指先のしびれ(動きに問題はなく、感覚の問題です)が比較的長期残った例が、5例報告されたそうです。1%にも満たない発生率で、最長でも9ヶ月で改善しています。それでも、メーカーはすぐに施術プロセスの見直しを行い、ミラドライを所有している全世界の各施設に、変更点の情報の共有を図り、具体的には、治療ソフトの改訂を即時実行しました。

 日本では、調査当時、2例が報告されていましたが、私どもが使っている第4世代ミラドライではなく、前の前の世代の機器による治療という話も聞いています。最大限の注意を払い、ミラドライ開発者が是とする手法で行っても、非常に稀ながらこのような症状が発生する可能性はあるということです。医師としては、この確率であれば、十分ビネフィットの方が大きいため、施術を控えるようなファクターにはならないのではないか、と判断します。しかし、最終的には、お受けになる方の価値判断ですので、私どもとしては、ネガティブなデータでもきちんと開示し、判断材料として頂くのみです。