ミラドライの経過に関して 2 | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

一美容皮膚科医の想い

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ペルラクリニック神宮前院長
本田淳のブログ

 前回、当該治療の施術後の経過に関して書かせて頂きましたが、その後も検診の方が何人かお見えになり、新たな「気付き」がありました。
 
 前回記事で、拘縮(腋がひきつる感じ)の件に触れましたが、その際皮膚面に線状(筋張った構造物)が見えることはない・・・と書きました。ところが、その後、腕を挙げて頂くと皮下に索状物が浮いて見える方がいらっしゃいました。よくお話をお聞きすると、施術後の腫れが想像以上であったため、怖くなってしまい、それから1ヶ月程の間、極力腕を動かさないようにしていたとのこと。

 骨折してギプス固定したり、何らかの事情で身体の任意の部位を動かせない状態にあると、数日で同部位が固まって動き辛くなってきます。もちろん、この患者様は肩関節などの拘縮などはありません。おそらく腋の皮膚・皮下組織とその下の筋膜との部分的癒着により、上記のような症状を呈したものと思われます。

 手術による合併症としてはメジャーなもので、それに比すれば軽度ですが、ご本人にしてみれば当然気になるところでしょう。逆説的に、当該治療の「威力」がよくわかる現象ではありますが、予防のために、施術後数日はお薦めできませんが、それ以後はあまり大事にし過ぎず、積極的に動かした方が良いのではないかと推測します。