最近、当クリニックにお問い合わせをなさる方で、驚くほど美容外科・皮膚科的処置に精通されている場合があります。
勘繰れば、他院の偵察部隊のこともあるでしょうが、これだけネット環境が浸透すれば、様々なところから情報を得ることが可能ですし、自分の身体に関わることですから一生懸命お調べになるのは当然のことだと思います。
ただ、ネットの情報というのは、いわゆる宣伝も多いため、医学的には厳密性にかける場合がほとんどです。
さらに掲示板などは、正直あまりあてにならない・・・というか、正しい情報を見抜くのは一般の方には不可能かと思います。
患者様のお問い合わせの内容ですが、美容皮膚科の範疇ですと、レーザーなどのマシンの種類から、その波長、照射法(何ショット、何パス照射するか)、出力など非常に細かくお聞きになったり、注文される方もいらっしゃいます。
勿論、質問にはお答えしますし、ご注文には医学的に正しい範囲なら応じますが、そうではない場合は「それは、~という理由でできません。」と正直にお話します。
医師の中には、非常に高飛車な人もいて、患者様が診断や治療方針を口にするだけで怒る人もいます。
例えば内科で、「風邪だと思うんですけど・・」と言おうものなら、「それは、私が決めることだ!」などと言うタイプの人ですね。
プロのプライドというよりは、気持ちの余裕がないというか・・・まあ、未熟なんでしょう。
というわけで、私の場合、患者様の蒙を啓き(そんなオーバーな話ではありませんが)、納得していただいた上で治療に入るようにしています。当たり前ですが、それがお互いにとって一番良いことですから・・・
それに医師たちは、患者様が医学の素人だからといって、その発言などを軽んずることは厳に戒めるべきだと思います。
患者様からどれだけ多くのことを学びうるか、ということを認識できない医師は「甘い」と思いますよ。