10年に1度の寒波襲来
その日は運悪く仕事の日
「オンライン参加でもOKですよ」と
依頼主からはありがたいお言葉を頂いたが
予報されたほど雪が降らなかったので
車で仕事先へ伺うことにした
気温が低いので路面はガチガチ
みんなノロノロ運転
でもね、こんなこともあろうかと
十分時間に余裕をもって出発したので
No問題
余裕あり過ぎて1時間も早く
仕事先近くに到着しちゃった
近くにあるショッピングモールの屋内駐車場で
参考資料を読みながら時間つぶし
飲み物を飲もうとカバンに手を伸ばしたら
ボトルがない、あちゃ~、忘れた~
まだ時間もあるし
「買ってこよう 」
そう、とても気軽にそう思ったの
大きなショッピングモールで
ぺりこの駐車した場所の周囲には
等距離に店舗入口が3つあり
遠くには別の入口も複数見える
『これ間違えたら大変だわ』と危機感を覚え
自分が入った入口の名前
「○○広場3番の東口」を
お経のように唱えながら
店舗へと通じるエスカレーターを降りて行く
(駐車場は3F)
飲み物を買い、間違えずに正しい入口から
屋内駐車場へ戻り、ホッ
確かこっちだよな~と思いながら
自分の車を探すが、ない
こんなことあります
そろそろ仕事先へ
向かわなきゃならない時間なのに
車を探して広い屋内駐車場を
ウロウロ、バタバタ
最初の一歩を間違ったのか
方向も分からなくなってきて
もう都会のラビリンス、迷宮状態
マイカー、君はいったいいずこ~
前の車はキーを押すとクラクションかライトで
答えてくれたのを思い出して
キーを押してみる…
「シ~ン」
覚えていたはずの車に近い入口の名前も
○○広場が2種類あって、どっち広場だったっけ状態
不安が不安を呼ぶ悪循環
『やばい、時間がな~い』
仕事場まで歩いて行こうか…
いや、仕事に必要なものが入ったカバンは車の中だ
落ち着け、落ち着け、独り言
唯一しっかり覚えているのは
3Fの駐車場に入ってすぐの所に停まっていた
雪が屋根にいっぱい積もっていた車の横に
マイカーを停めたこと
それを頼りに探すしかない
一旦、店舗1Fまで下り店外へ
自分が入った駐車場入口から
車専用の坂道通路をダッシュで3Fへ
あった雪だらけの車
やっとマイカーと再会できました~
もうね気温0度とかなのに汗だくよ~
でもね、ぺりこだけじゃなかったよ
車に乗って駐車場出口へ向かっている時に
買い物袋をぶら下げてキョロキョロしながら
不安げな足取りでウロウロ
行ったり来たりしていらっしゃる
マダムを目撃
『あぁ~、マダム、あなたも都会の
ラビリンス入りしちゃった』
時間があったら車にお乗せして
一緒にグルグル廻って探して差し上げるのに…
ごめんなさい、行かねばならぬのです
後ろ髪引かれる思いで
都会のラビリンスを後にしたのでした
マダム、ちゃんとおうちに帰れたかな~