フォリフォリ どうしちゃった?
先日、日本のFoliFoliが「2月19日付で東京地方裁判所から破産開始決定を受けた。負債総額は債権者約189人に対して約13億4300万円。」というニュースが入ってきました。
私は、このFoliFoliの作るものが好きでした。
今から20年くらい前ですが、横浜の国際会議場で学会がしばしばあって、90年代は駅から会議場までずっと歩かなくてはならなかったのですが、そこにオレンジ色の店フォリフォリがあってそこに寄って自分と娘にお土産と自分へのご褒美を買うのが楽しみだったのです。
ルイヴィトンとかエルメスのようなブランドとは違う感じだったんですね。
コテコテなブランドで売ってくるようなものが、好きじゃないのかもしれません。
自分のお金で買えるちょっとした贅沢。
普通の研究者が日々働いて、学会発表した時に、ちょっと自分へのご褒美に買えるような
自分が数万円で買うことのできる、頑張ってよかったね~という感じのもの。
そしてデザインもちょっと遊び心があって、ギリシャならではの明るさも、ドラマチックさも、そんなのを持っているアクセサリーでした。
これが、90年の終わりの頃のは、スターリングシルバーで結構大きくて重みもあったのです。
今でもよく使うアクセサリーでもあります。
結構使いやすいものでした。
ところが、2000年の後半(2005-2010年ころ)以降になると、小さく小さくなっていったのです。
こんなに小さいんだっけ?というように。
世界的にも、小さいアクセサリー主流になっていったんでしょうけど
でも、、、、
イズミルからアテネは結構近くて1時間で行けるので、アテネの店や空港の店に寄って娘へのお土産とか買ったりしていたのですが、、、
そして、近年は、金も銀も使わない 金属にメッキしたものが売られるようになって。
あら、チープ、、と言う感じ。
ブランドの名前で、安い材料のものを売ろうとした結果なのかもしれません。
(この写真の光っているのは回折格子に取り換えたので元のとは違います)
2019年の夏に行ったときには既に店もなくなっていたのです。
フォリフォリ事件の内容は
このフォリフォリですが、夫のデミトリスと妻のカテリーナによって作られたギリシャの会社で、妻のカテリーナがジュエリーデザイナーだそうです。デミトリスは経営学、カテリーナはデザインを学んでいてミラノで出会ったそうです。
フォリフォリは「狂気の狂気」のようなものを意味しています。
面白い名前と会社のロゴは、若く、手頃な価格で、遊び心があり、少しだけクレイジーという意味だそうです。
1982年にアテネに店を出し、すごく頑張って15年後の1997年に上場企業になって株式公開して資金を得て、世界規模で展開していったようです。
ジュエリー、時計、サングラス、ハンドバッグ、アクセサリー、そして流行のアイテムの品揃えは、ギリシャの女性に好評だっただけではありません。1990年代半ば、フォリフォリは海外に進出し、ニューヨークとハワイ、フランス、スペイン、英国に店舗をオープンしました。
2008年のリーマンショックも乗り越えて、(小さなジュエリーに変わったわけ)、2014年には2年で10倍の株価上昇があったようで、株主のデミトリス一家は大金持ちになったようです。
ヨットもあり、不動産資産も沢山ありと、贅沢三昧。
派手なパーティもやっていた様子で、低迷する経済のギリシャの中で希望の星とみられていたようです。
25か国、380か所で販売をするようになり、他の事業なども手掛けるようになったようです。
中国とも2010年代から取引があったようです。この中国での展開が問題を生じる元になっているようです。
しかし、2018年、アメリカのヘッジハンドQCMの調査により粉飾決算の疑いがあると指摘されます。
フォリ フォリによるとアジア地域では10億ドルの売り上げがあり、その7割は中国だというのだけれど、実際は中国では4000万ドルの売り上げだったようなのです。これが明らかになると株価は50%下落。アメリカの店舗は閉鎖されました。
そして、日本も2月19日、東京地裁から破産開始決定を受け、負債総額は13億4000万円だそうです。
2018年のギリシャのニュースを読むと、デミトリス夫妻は出国できないはずなのに香港などに逃げていた様子。
すっかりくたびれた様子。
デミトリスと息子のゲオルギスは、犯罪組織の運営、形成、参加、相場操縦、投資家に対する詐欺、マネーロンダリングおよび偽造の容疑にてコリダロス刑務所とトリカラ拘置所に連れて行かれた様子です。家族経営の会社なので家族7人に嫌疑がかかっているようです。
しかし、粉飾決算の貸借対照表の中国の部分を、よくわからなかった、、と述べている様子です。
弁護士や管財人が事務所をこじ開けてヨットの権利書や不動産が押収された、などと書いてあります。
それにしても、、、残念なことです。大きく展開する前後はよい作品を作っていたのに、だんだん怠惰になっていったのかもしれません。
億単位のお金の動きには個々の消費者のことなんて何にも考えてないのでしょうが、消費者の目には、私のようなものにでもその作品(最後の方は作品ですらないですが)の零落さが見えていたのかもしれません。
ギリシャらしく、ドラマティックな結末となりました。
それにしても残念です。
90年代後半の製品は、本当に良かっただけに。本当に残念です。
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