昨日読み終えた本、Shame in the Blood by Miura Tesuoの紹介をします。
著者の三浦哲郎さんは1961年にこのShame in the blood( 日本語版タイトル「忍ぶ川」)
で芥川賞を受賞したそうで。wikipediaによると去年亡くなられてるんですね
この本にはいくつか短編が収録されているのですが
すべてのストーリーに共通するテーマは「恥と死」だと思います。
英語版タイトルにあるShame(恥)in the blood(血、家系)の
意味するところは、主人公の兄妹の5人中4人も自殺や失踪を
したために、主人公は自分の血に、遺伝子に普通ではない
死を遂げるようインプットされているのではないかと思い込む。
そしてそれを近所の噂のまとになったりで、恥とさえ考え出す。
主に主人公の日常生活と、家族とのやりとりを描いた作品なのですが
いろいろな事件や不幸が主人公に降りかかり
ところどころが凄く生々しいというか、まるで生傷を見てるかのような
気持ちにさせるのだけれど、不快ではない。
読後感もすっきりしているとは言い難いけれど
主人公が最後の不幸を経験することによって
ついにはその呪われた血、恥の意識を浄化
することに成功する。
身内の自殺や失踪など、センシティブなテーマを
うまく、鮮明に描き出した傑作です。
英語版でぜひ読んでみてください