オペラ三昧イン・ロンドン


6月5日、バービカンのエフゲニー・キーシンのリサイタルに行きました。


一年半近く前に買った切符は、前から2列目のやや鍵盤寄りで31.5ポンド。良い席を全部で10枚確保しておきました。趣味の押し付けをポリシーとする椿姫チケット・エージェンシーは儲けはゼロですが、私が素晴らしいと信じるものを知り合いに楽しんで頂ければこんな嬉しいことはありません。


Prokofiev 10 Pieces from ' Romeo and Juliet ' , Op.75 No.4, ' Juliet as a young girl '/No.8, ' Mercutio '/NO.6 , ' Montagues and Capulets '
Prokofiev Sonata No 8 in B flat major, Op.84
Chopin Polonaise-Fantasie in A flat major, Op.61
Chopin Mazurkas Op 30 No. 4/ Op 41No.4/Op. 59 No.1
Chopin Etudes Op 10 Nos. 1,2,3,4 and 12, Op 25 Nos 5, 6, and 11.


Evgeny Kissin piano



カメラまず、こっそりとバシャバシャ撮りまくったカーテンコールの写真をご覧下さい。


オペラ三昧イン・ロンドン

舞台の席は、後から追加で売り出したらしいです。


オペラ三昧イン・ロンドン
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オペラ三昧イン・ロンドン  オペラ三昧イン・ロンドン


しょぼんどれも痛ましいような表情でしょ? 


彼、いつもはもっと嬉しそうな顔する人なんですけどね。大抵ははにかみながら、そして先回ホロストフスキーの伴奏した時なんか、ぶすっとしたホロと対照的なおおはしゃぎビッグスマイルだったのに(→こちら )。プロの演奏家がカーテンコールで見せる顔じゃないですよね。


体調が悪そうには見えなかったので・・・・・・・・ 今日は不本意だったんですね、やっぱり。


なんだか切れが悪くて、音も今までで一番美しいとは言えず、好調の時のほとばしるような情熱も感じられず、完璧ではなかったと私も思いました。

カーテンコールの彼自身の表情がもっとにこやかだったら、それは私の思い過ごしかと思ったくらいほんのちょっと悪かっただけですが、今まで見たこともないこのキーシンの沈んだ顔がなによりの証拠


何度か間違えるのもキーシンらしからぬことだし、長い間楽しみにしてたのに残念と言えば残念なのですが、


でも多少不調でも凄いところがキーシンのkey神たる所以で、誰よりも力強く華麗な超技巧的演奏には感嘆。


今夜初めてキーシンを聴いた人は、その人間離れしたテクニックに、「すげーっ!クラッカー」、とブラボーを叫んだにちがいないですが、調子の良いときのキーシンはもっと凄いですからね。



オペラ三昧イン・ロンドン
前半はプロコフィエフ


ロメジュリはお馴染みでわかり易い曲だし、これなら他のピアニストでも弾けるでしょうが、


高難易度ソナタ8番は、多分何度聴いても好きにはなれないであろう曲ですが、下手なピアニストでは聴きたくない曲ナンバーワンです、絶対に。


この大作を弾き終えた前半のカーテンコールでは、充分嬉しそうなキーシンでした。左の写真がそれです。


弾き始めはぴったりとかした髪がいつも弾いてるうちに段々とふわーっと立ってくるのですが、乱れ方がこのソナタの凄さを物語ってます。


後半のショパンは、前のプロコフィエフの重さをまだ引きずっていたかもしれない上に、ぱっとしないポロネーズで始まり、「こんなつまんないショパンもあるのね」というマズルカに続き、エチュードでやっと腕の見せ所たっぷりのショパンらしいショパンになりました。



アンコールたった3曲汗

4月に日本で数回、同じ演目でリサイタルをした時は10曲も弾いてくれた日もあったそうなのに、ケチねえ。ロンドンじゃいつもそうなのよね。プンプンプンプン 



日本のファンが羨ましいったらありゃしないのですが、日本だとはるばる遠くまで来たから張り切るけど、自宅からすぐに来られるロンドンじゃあ気分が普段過ぎてサービス精神旺盛になれないってこと? それなら、住んでるってことを生かして、ロンドンで頻繁に弾いて下さいよね! 例えばロンドンで毎月やってくれて、一年分の切符をまとめてでなきゃ売ってくれなくて、それが50ポンドづつしても、私は喜んで買いますから、腰を据えてロンドンでレパートリー拡大に努めてはどうでしょうか?


アンコールはショパンのノクターン、プロコフィエフ(悪魔的暗示)、ショパンのワルツでしたが、キーシンにしか弾けないであろう壮絶なプロコフィエフは圧巻で、やっぱり天才キーシンは世界一のピアノ弾きということを見せ付けました。



オペラ三昧イン・ロンドン
おまけ写真も撮れました。インターバルで楽屋口ロビーにいたら、なんとキーシンが普段着のダサイ格子柄シャツ姿で出てきたんです。舞台ではずっと同じ燕尾服着てるのに、インターバルにわざわざ脱ぐって知らなかった。それならいっそ後半は違うの着ればいいのに。ランランみたいなラメ入りとか学ランとかさ(冗談ですよ)。


こんなイメージダウンの格好で人目にさらされるのは避けなきゃいけないでしょうから、すぐに引っ込んじゃったんですが、ちょうど私は自分たちの着物姿の写真を撮ろうとカメラを構えていたので、素早くものにできました。


終了後のCDサイン会は長蛇の列でしたが、至近距離に座れた私はそれだけで充分なのでパス。



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