3月29日、日曜日の夜にバービカンに行きました。
カウンターテナー(以下CT)のベテランであるAndreas Schollは41才のドイツ人で、機会あるごとに聴きに行くご贔屓CT。先回のコンサートは切符を持っていたのに行けなかったので、ちょっと久し振り。
(青字がショルの歌入り)
Locatelli Concerto grosso Op 7, No 6 ' Il pianto d'Arianna
Vivaldi Nisi Dominus
Locatelli Sinfonia for strings
Vivaldi Introduzione al Miserere ‘Filiae Maestae Jerusalem'
Vivaldi Stabat Mater
kammerorchesterbasel
Andreas Scholl counter-tenor
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ジャルスキー君を始め、若くてフレッシュなCTに人気を奪われ気味かもしれなくて、最近はどうなんだろう、もう下り坂かも、という不安がちょっとあったのですが、そんな心配は無用でした。
衰えるどころか、ますます上達したようで、CT特有のわざとらしさ(ある意味これが魅力でもあるのだけど)を感じさせない滑らかでスムーズな歌い方と、これ以上はあるまいと思うほどの甘い声![]()
最初の数秒間で私はメロメロになり、立見席だったらちゃんと立ってられないくらい腰砕けでヘナヘナだったに違いないです
彼が歌うのは全てヴィヴァルディですが、特に最初のNisis Dominusが私にとっては今日の目的。
数多く持ってるショルのCDの中でも一番好きな曲で、いつか生で聴きたいとずっと思ってました。
そして、生で聴いたら、CDよりもさらに素敵で、一緒に行ったショル・ファンの友人と二人で、でれ~っ、たら~っ、ととろけてしまいました![]()
これだけでもわざわざ週末に出向いた価値があると言うもの。やっぱりヴィヴァルディはいいわ。
この1週間前に聴いたばかりのジャル君 とどうしても比べてしまうわけですが、(ジャル君を一度だけで判断するのは良くないのでしょうけど)、今や完璧なテクニックを身に付けた第一人者ショル御大はひよっこのジャル君が敵う相手ではないですね。
ジャル君だってとても上手だし、おまけに若くてチャーミングでサービス満点なので、又ロンドンに来てくれたら絶対聴きに行きますが、ショル殿は追っかけしたいくらいです。できれば、オペラで。長身のハンサムだから舞台映えもするにちがいないし。
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しかし、黒シャツ黒ズボンというさっぱりとしたいでたちのショル殿、クラシック界のクラーク・ケントと呼ばれる精悍な顔は変ってませんでしたが、ちょっとお腹が出っ張ってたので、シャツはズボンの外に出した方がいいんではないでしょうか?
ま、そんなことはどうでもいいわけで、多少体型が崩れても、ショルはショル。
彼を初めて見る人はびっくりするであろう、あの甘い声とラグビー選手のような体つきの変態気味のギャップにゾクっとするほど惹かれるのですが、まさに「女性的な声を男性的な力強さで出す」というCTの魅力そのもののようなショル殿。
真正面の席でなかったのだけが残念ですが、バリトンの地声で歌うとかの裏芸のオマケ無しでも今までの彼のコンサートの中でもベストで、しっとりと心に染み入る歌声に大感動。
こないだのジャル君のカラフルなリサイタルとは客層も全くちがって初老の人がほとんどでしたが、皆さん満足したようで、ジャル君にも負けないやんやの喝采でした


