1月31日の土曜日、ロイヤルオペラハウスの地下にあるLinbury Studio Theatreでベンジャミン・ブリテンのThe Beggar's Operaを観てきました。
滅多に行かないリンバリーですが、なぜか直前に追加でかぶりつき席が売り出されたので、2列目のど真ん中を23.5ポンドで購入。歌手の顔ぶれもそこそこだし、この値段でこんな良い席、上のメインホールでは絶対できない贅沢なので、余程できが悪くなければそれだけで感激の観劇になる筈。
行く前に批評を少し読んだので、ロイヤルオペラハウス(ROH)の内部が舞台セットになってるのは知ってましたが、行ってびっくり!
だって、見てくださいよ、このリアルさ ↓ ![]()
これにはなるへそと思う理由があり、
実は1728年初演のこの作品が大ヒットして儲かったお金で、プロデューサーのJohn Richが1732年にここに新しい劇場the Threatre Royalを作ったんですって
。
それから火事などで何度が建て直してはいるものの、今ここでオペラを楽しめるのもこのお陰なわけで、ありがたい作品なのであります。
舞台もロンドンのソーホーで、コベントガーデンの隣の地域なので、まさにここで観られたことはそれだけで充分価値のあることのように思われます。
当時はドイツから出稼ぎに来てイギリスに帰化したヘンデルが、ちょっと離れたKing's Theatreで次々にヒットを飛ばして大活躍していた時代で、ヘンデルには英語モノもあるけれど、イタリア語のオペラは上流階級の人の観るもので、題材はギリシャ神話とか身近とは言えない登場人物だったのを、
「ガリバー旅行記」のジョナサン・スウィフトらが「庶民向けにそこらのごろつき連中を主人公にして何か作ってみたらきっと面白いぜ」と言い出したのがきっかけで、John Gayが台本を書いて、この作品ができました。
Ballad Operaと呼ばれるらしいのですが、歌だけではなく台詞もたくさん入って、半分お芝居なのですが(さすが演劇の国イギリス)、対照は庶民であり、これはまさに今のミュージカルの元祖ですね。実際、Gayはミュージカルの生みの親とも言われてるそうです。
その頃から、
オペラ = おハイソな人の行く高尚で近寄り難いエリート向け文化
ミュージカル = 誰にでも楽しめる判り易い一般娯楽
というコンセプトもその頃から変ってないってことですかね。
(注:オペラは私ですら夢中になることからも明らかなように、今ではどんなアホでも貧乏でも楽しめます)
後になってブレヒトがドイツ語の戯曲にして「三文オペラ」になるのですが、元になるこのJohn Gayは「乞食オペラ」と呼ぶべきかもしれません。
クルト・ワイル作曲でミュージカルになったり、映画化も何度もされ、宝塚でもSPEAKEASYという題名で取り上げられたそうです。
元々音楽はかなり軽視されてたらしく演奏者が勝手にアレンジしたりしてたそうで残ってないのですが、私が観た1948年のベンジャミン・ブリテン版の音楽はいかにもブリテン風であり、もっと新しいところではSir Malcolm Sargentが1963年に作曲したものもあるそうです。イギリスで使われるのは、このブリテン版もそうですが、多少の変更はされるものの、基本的にはGayの台本が使われているようです。
そんなに人気なのは、感動的なストーリーにちがいない、と思うでしょ?
ところがどっこい、これがアホみたいな筋書きで、これのどこが良いわけ? としか思えない内容なんです。
でも、すみません、今日は時間切れなので、続きは後日。
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ところで、シベリア寒気団の到来で明日は大雪かも、と言われているイギリス、さっきちょっと既に雪が降って、一面真っ白です。
明日の月曜日に会社に行けないかもしれのは、嬉しいな~~~![]()
でも、「死の都」の2回目に行けないと困るし悲しいな~~~
着物で行くのは諦めるとしても、せっかく舞台横の良い席を奮発したのに・・・。

