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7月12日の土曜日、バービカンにJuan Diego Florezを聴きに行きました。


一年半も前に切符を買って、長い間待ったんですよ~。


とは言っても、待ってる間にROHの「連隊の娘 」、カドガン・ホールのリサイタル 、おまけに先月は予定外にドレスデンのリゴレット まで観られたし、第一リサイタルはこれでもう6回目だし、待ちくたびれたというよりは、「またフロレスか」、とすら思ったし、もしキャンセルになってもそんなにがっかりはしなかったでしょうが

           (パンチ! 痛ッ!石が飛んできた)。



Orchestra of Welsh National Opera
Carlo Rizzi
conductor
Juan Diego Florez tenor

Bellini
Norma: Sinfonia
Bellini I Puritani: Ah te o cara
Rossini Semiramide: Sinfonia
Rossini LaDonna del lago: Tu sorda a miei lamenti
Rossini WilliamTell: Overture
Rossini WilliamTell: Asil ereditaire


Donizetti Lucrezia Borgia: Partir degg’io, T’amo qual s’ama un angelo
Donizetti Don Pasquale: Sinfonia
Donizetti La favorite : La maitrisse du roi
Donizetti La fille du régiment: Sinfonia
Donizetti La fille du régiment: Amici miei



彼が歌うのは青字だけだから、あからさまにオケ演奏で水増しじゃございませんか。わざわざ土曜日に出てきたんだからアンコールたっぷりやってくれなきゃ割が合わないわ。


などど思っていたのですが、それどころではない羽目になってしまいました。


一曲目からフルパワーのフロレス王子、高音はきれいに決まって力強かったのですが、


あら、ちょっとだけど中音がかすれてる叫び


それが2曲目、3曲目と進むうちに段々ひどくなり、前から3列目正面の私には、彼がしょっちゅう小さく咳払して喉をクリアにしようとしているのがよくわかりました。


うーん、これでは、最後の「連隊の娘」は大丈夫かしらん? 休憩時間に回復するといいけど。



  


だけど、こういうのってどんどん悪くなるものよねカゼ


休憩後の最初のルクレチア・ボルジアは中音がガラガラ声。高音もちょっとあやしくなってきた。歌い終わって喉に手をやり、困った顔の彼。


「ドン・パスクァーレ」のオケ演奏が終わり、さあ、またフロレス王子の登場! 拍手、拍手アップ


・・・の筈が、いつまで立っても出てこない。喉に蒸気でも充ててんのかな? 


こんなこと初めてだから、なんかワクワクしちゃう。


    


そのうち指揮者が舞台裏に呼ばれて袖に引っ込み、それから随分長い間おとなしく待ちました。


曲目の変更について相談してんだろうなあ。まさか、これで終わりってことはないよね~?いや、これだけ出てこないってことは、それもありかも・・・


やっと出てきたフロレスは、「喉にカエルがいるけど(英語では喉の調子が悪い時 I have a frog in my throatと言う)、歌います。最前列の人たちにはバイ菌が飛び散るかも」、と謝ってからファヴォリータをかろうじて歌い、


最後は今夜の目玉である「連隊の娘」だけど、調子悪いのにいつものように頑張って歌ってくれると、なんだかぐんとありがたみが増して、完璧じゃないけど感激しちゃいました。ありがとう。



でも、こりゃアンコールはやってもらえないかも。


と思いつつも皆でやんやの拍手したら、出てきてくれて言いました。


「アンコールは愛の妙薬のいくつかのアリアをアレンジしてつなげたものの予定だったけど、これでは歌えないので、代わりにセヴィリアの理髪師のカヴァレッタにします。ヒラヒラしたやつ」。


え~っ、それってオペラの最後に出てくる(歌わない場合もあり、ROHでトビー君は歌わせてもらえなかった)大コロラチューラの難しいやつじゃないんだっけ? そっちの方が大変じゃないの?



不思議なことに喉がこそばくてもこぶしは回るんですね。いつもほど滑らかじゃなかったけど、充分素晴らしいコロラチューラで、このカヴァレッタを彼が歌うのを生で一度も聴いたことのない私は、喉の不調のおかげでこれが聴けたのなら、ラッキーこの上なし。これが一番聴きたかったんですもの。全部やったらかなり長いはずなのをサワリだけで短かったけど、嬉しかったです



   


アンコールはそれだけであっさり終わり、その後のCDサイン会も中止


明日は休みだからたまにはサイン会に並ぼうかな、とも実はちょっと迷ったけど、一番出にくい席から列に加わるのが誰よりも遅くなるだろうから、それはやめて、他の人にサインしてる写真だけ撮ろう、と思ってただけなので全くがっかりもせず(そのためにCD買った方、お気の毒様)。


おかげで早く帰宅でき、こうしてその日のうちに記事と写真をアップすることができました。


かすれた声で歌うなんて生じゃなくちゃ聴けないわけで、予想外に面白かった!


それにしても彼はロンドンのあまりの寒さに風邪をひいたのか、それとも何度もflameって言ってたので、急に喉が炎症に掛かったのかしら? 1年半前のバービカンのリサイタルも風邪ですごく不調だったし、ひ弱な王子様だこと。秋のROHのシャブランは全日程を買っておいて正解だったかも。

ほら、私ちゃんと熱心なファンでしょ? だから石投げないでね。



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