5月12日の初日と30日に、ロイヤルオペラハウスにプッチーニのToscaを観に行きました。(初日からなんと1ケ月以上経ってるじゃあないの・・)
conductor Antonio Pappano
Floria Tosca Micaela Carosi
Mario Cavaraddosi Jonas Kaufmann
Baron Scarpia Paolo Gavanelli
Cesare Angelotti Kostas Smoriginas
Spoletta Robin Leggate
感情移入もできるよく出来たこのドラマの筋書きやキャラは → こちら をご覧頂くとして、
ROHトスカのこのプロダクション、2年のプレミアAチームはゲオルギュー&アルバレス(Bターフェルも)、去年はウルマーナ&リチトラでしたが、もちろん全部観たし(プレミアAチームは3回も)、以前の旧プロダクションの時から嫌というほど観ているので、
誰か特に聴きたい歌手が出なけりゃもう行きません。
今回の悪役スカルピアは私の大嫌いな巨顔ガヴェネリおじさんだし、トスカに至っては聴いたこともないミカエラ・カロッシだって。誰それ?
だけど、画家カヴァラドッシは今をときめくあのジョナス・カウフマン
ですからね、見逃せません。
そりゃあ上手でしたよ~、素敵でしたよ~![]()
立ってるだけでも絵になるハンサムな上に芝居上手。
あんな精悍なカヴァラドッシは初めててとても新鮮だし、
衣装だって、カウフマンが着るとお洒落に見えて、デブのアルバレスやチビのリチトラだと漫画みたいな赤白の縦縞ベストもまるで違うデザインに見える。
批評もカウフマンべた褒めオンパレード。
だけどね・・・ ![]()
彼の声はこの役には向いてない。
カヴァラドッシはわがままトスカと悪代官スカルピアに振り回されるアホ男だけど、良いアリアが2曲ある得な役なので、そこだけは気恥ずかしいくらいリリカルに歌い上げて欲しいわけよ。
アリア以外は、カウフマンのまるでバリトンのような太くて深いマッチョな声でいいんだけど、あの2曲だけは甘~くねっとりしてなきゃ嫌。そこだけアラーニャに変ってちょうだいって言いたいわ。
カウフマンは、早くワグナーで聴きたいです。白鳥の騎士ローエングリンとか、いいでしょうねぇ。
カウフマンだけが目当てだったので、他はどうでもいいのですが、トスカはどうだったかと言うと、
イタリア人のミカエラ・カロッシ、美人でもないしデブなのでビジュアル的にはペケですが、声量は立派(まずこれが一番大事)。声も悪くない。
初日は時折「あら、凄くいいじゃないの」と思える瞬間もあり、才能があるのはわかるけど、それは長続きせず、ROH初出演で緊張していたのか力が入りすぎてギクシャクしてました。美人じゃない人がサイレント映画のような大袈裟な芝居すると絵にならないし・・・。
でも、2回目は出だしからうんと好調で、厚味のある美声が心地よく響き、歌も芝居もコントロールが効いて、途中まではとても立派なトスカでした。カウフマンは2度聴きたいと思うほど好きではないので実はあまり気が進まなかったけど、来てよかった~、この出来なら今日の「歌に生き、愛に生き」はさぞ素晴らしいにちがいない、
と期待したら、あらら、急にそこからパワーが落ちてしまい、その後は初日みたいにしどろもどろ気味・・・。素質はあっても一流と呼ばれるためには安定が必要なんですよ、カロッシさん。それができればなかなか良い歌手になれるのですから、精進しましょうね。
精進してもこれ以上上手くならないから早く引退して欲しいのが、スカルピアのパオロ・ガヴァネッリおじさん。まろやかな声と言えば聞こえはいいけど、輪郭のないぼやけた声が私は嫌いだし、この役はエッジが効いてないと駄目だから、全然合わない。
ガヴェネッリおじさんがそんなでも今回のトスカ(特に私が行った2回目)が予想以上に素晴らしかったのは、
パッパーノ指揮のオケがこよなく美しかったことと、脇役がとても上手だったおかげです。
アンジェロッティ役のKostas SmoriginasはROHの若手育成プログラムのメンバーですが、今までで一番上手なアンジェロッティでした。若くて、おまけに可愛いし、しょっちゅう出るでしょうから注目しましょう。
upperslipsの安い席でしたが(11ポンド)、カーテンコール写真をたくさん撮りましたので、好きなのを拡大してご覧下さいませ(って、なんか投げやり?)
向かって右からが初日、左からが2回目です。(因みに向かって右からの方が、カヴァラドッシがよく見えますから、次の参考にしてね)










