先日のダイアナ妃の10周年メモリアル・サービスの時、彼女と仲良しだったパヴァロッティはやはり病気で来られなかったのね、と思ったばかりだったのでした。10年前のお葬式では歌って欲しいと頼まれたけど、「ショックが大き過ぎて歌えない」ということでした。エルトン・ジョンではなくて、パヴァ様に手向けて欲しかったですけどね。
パヴァ様のオペラ歌手としての全盛期は60年代後半からせいぜい80年代の後半だろうと思うので、私が生オペラを観始めた時はすでに過去の人。
生で聴くには時間的にすれ違ってしまった歌手ではあるけれど、一度だけロイヤルオペラハウスで生パヴァ様に接する機会がありました。
2002年1月15日の「トスカ」ですが、とうに盛りを過ぎて化石になってしまったとしても、30年後に「おばあちゃんはね、生でパヴァ様を聴いたことがあるんだよ、フガフガ」と入れ歯をガタガタさせて孫に自慢したいじゃないですか?
高い席を狙えば切符を手に入れ易いかもと思って一番高い席でフレンズ申し込みをし、一番高い席はたしか175ポンドでしたが、私には138ポンドのバルコニー席があてがわれました。
そんな大金払ったのに、よくキャンセルするので有名なパヴァ様ですからね、心配でしたよ~。
まず、待ってる間に脱税疑惑事件が起きてしまいました。有罪になったら監獄行きかも、という話にすらなってハラハラしたこと。
それはなんとか免れ、やっと待ちに待った日が直前に迫りました。そしたら、嗚呼、一難去ってまた一難。
なんと彼のお母さんが亡くなったのです。
「ママがこの世で一番大切な人」というのが当たり前のイタリア男の中でも特におおっぴらに母親賞賛してたパヴァ様ですもの、こりゃ駄目だ、悲しくて歌えないわね・・・なけなしの私の138ポンドはどうなるのよ~
しかし、感謝感謝、パヴァ様はイタリアでお葬式に出席したものの、すぐにロンドンに戻ってくれて、オペラに一度も穴をあけることなく出てくれました。
大劇場でマイク無しで歌うのは、老後の余興である三大テノールのコンサートとはちがいますからね、ちゃんと声が通るのだろうか? 一体どう聞こえるのだろう?
でも心配というよりは好奇心だったような。だって、そのちょっと前に同じオペラで歌った「現役バリバリ」のアラーニャを聴いたときのような震えるほどの感動は期待できないでしょう?
キャンセルさえせずにただ出てくれればいいの、という祈るような気持ちで出掛けたのですが、さてその出来は?
すみません、勿体ぶるわけではないのですが、帰宅が遅かったので今日は時間切れです。
明日ね。多分・・・
この写真は40年前の「連隊の娘」ですが、こんな若々しくて輝かしい声の時に聞いてみたかったですね。