5月3日にロイヤルオペラハウスにワグナーの「神々の黄昏」GÖTTERDÄMMERUNGを観にいきました。


ガーン 書くのが大変遅くなってすみません。ワグナーは苦手なもんで。

いつもより短くしたつもりなのですが、書き始めたらまた長くなってしまったので、パフォーマンスについては明日にして、今回はあらすじの説明だけにしときます。

だから、もうご存知の方はすっ飛ばして下さっても結構ですが、折角書いたのでまあちょっとお寄り下さると嬉しいです。あせる


ワグナーが15年掛かって書いた4部作のオペラの最終エピソードで、さて何が起こって結局どうなるのでしょうか?


この大河ドラマを深く理解するための解釈本はたくさん出ているにちがいないですが、一切読んだことのない私。「リング」は初めてだし、ワグナーの入り口には近づいたもののまだまだ中に入るには知識も熱意も欠けていて、今はまだほんの表面的な見方しかできませんので悪しからず。


壮大で複雑なこれまでのあらすじを書くことなどとてもできないのですが、無理矢理3行でまとめると、

ライン河底に眠っていたいた黄金で作った指環を持つ者は世界を手に入れることができるのであるが、繰り返される奪い合いの中で強盗、殺人、近親相姦などの災難ばかり。指環は今、怪物を倒した英雄ジークフリートの手に」


ってとこでしょうか。


クマ この英雄ジークフリートなんですが、私は失望しましたね~。神々の主ヴォータンの孫で血筋は抜群だし(なんせヴォータンの双子の息子と娘が両親だから純粋サラブレッド)、ルックスも良いという設定なのですが、腕力はあってもアンポンタンなんですもの。(アンポンタンというのは全国的に理解してもらえるのかしら?それとも名古屋弁? アホって意味ですが) 

だから折角指環を手に入れてもその価値がわからなくて、考えることといったら可愛いネエチャンとやりたいってことだけ。私が期待した英雄の定義には当てはまらない腕っぷしと下半身だけの脳たりんニイチャンです。


ネコ そんな男に、今まで散々苦労して人生の機微を知り尽くしたブリュンヒルデが、元死体運搬係だったせいで生きてるオトコとデートするのは初めてとは言え、こんなにメロメロになってしまうなんて。しかし愛の証の交換で、彼女は大事な相棒でもある愛馬をジークフリードに与えて、代わりに例の指輪を彼からせしめたのはさすが。彼女がそれ頂戴と言ったわけではないけれど、指輪をめぐる醜い争いを見て恐ろしさも知っている彼女がこれを世界征服の道具から愛の証に変えてしまうのはやっと掴んだ人間の女としての幸せと(彼女は半分神様だったのですが)、これを権力争いにはもう使わせまいとする聡明さの現れではないかと思います。


これで彼女が指輪をそういう目的でキープする、或いはライン河に戻せばこの話はこれでケリチョンなのですが(今まで指輪を欲しがった人は死んでるか廃人同様)、それでは正味4時間半のこの最終回がとても持たないので、ワグナーはここにもう一人権力欲に満ちた人物を登場させます。


ブタ 今回の主役の一人であるハーゲンは、最初にライン河底から黄金をかすめ取ったアルベリヒという男の息子で、指輪をヴォータンに騙し取られた父親の幽霊がいまだに指輪を取り戻せと叱咤激励するのです。このお父さん、たしか愛を諦めるという条件で黄金を手に入れたはずなのに、ちゃっかり息子を作っているんですね。しかも名門の美人奥方が相手。

醜いが頭脳明晰なハーゲンはその名門一族の異母兄妹と一緒に住んで執政として実質的には全てを牛耳っているのですが、幽霊の父親に命令されるまでもなく、権力欲たっぷりの性格なので、指輪奪回世界征服を企みます。


どうやって?


(ジークフリートとブリュンヒルデなんて書くの面倒いので、以下「ジ男」「ブ女」にします。)

①ふらっと立ち寄ったジ男に忘れ薬を飲ませて妻ブ女のことを忘れさせて、異母妹グートルーネと結婚させてあげることにする(
女なら誰でもいいジ男は一目で彼女にメロメロで鼻血ドバドバ状態)、

②異母兄グンターは家柄抜群で才色兼備のブ女と結婚すべきだと説得。グンターとジ男ブ女の住む炎の岩山に出向き、ブ女から指環を奪い彼女も拉致する。指環はジ男の指に戻る。

③二組の結婚式でジ男の裏切りを知ったブ女は怒り心頭。復讐の手助けをしてやるからとジ男の弱味をブ女から聞き出す。あっち向いてる隙に背中から攻めればいいのよ、という自分でも思いつくような当たり前の答えでしたが、その通りに槍でジ男を殺害。



④ハーゲンはグンターを殺害し、指輪は重婚罪のジ男を征伐した褒美に自分のものであると主張するハーゲン。これで細工通り指環はハーゲンのものに?


・・・・・ なるわけがないですね、そりゃ。


全てが嫌になったブ女は、ラインの乙女たちに指環を返すと宣言、自分が死んだら灰の中から指環を持っていくようにと言い残してジ男の火葬の炎に自ら身を投じると、ライン河から大水が押し寄せる。指環を追うハーゲンは溺死。遠くでヴォータンのヴァルハラ城は炎上。


炎上と洪水の指環はラインの乙女たちの手に戻り、権力の指環を求めた者たちは全て滅んでいくのであった・・。嗚呼やっと一巻の終わりと相成りました。


もちろんもっと細かいことがたくさん起こってずっと複雑なのですが、とてもここには全部書けませんので、知りたい方は自力でオペラ観るなりウンチク本読むなりして下さいまし。




星一年半掛かってやっとROHの四作(ラインの黄金、ワルキューレジークフリート 、神々の黄昏)観終わりました。やれやれニコニコ


きっと全てが何かを象徴しているのでしょうが、まだ私にはわかりません。ロイヤルオペラハウスで来年の秋に四作続けて上演してくれるそうですので、もう一度一気にまとめて観れば何か掴めるかもしれません。それを観て、もうこれはそれで充分と思うのか、それとも、更に追求したいと思うのか?


ワグネリアンにはなれるわけないですけどね(真のワグネリアンはワグナーしか聴かない人)。



ぶーぶー それでは今回の舞台デザインやパフォーマンスについては明日ということで。 今日は写真もなくてすみませんでしたね~。明日は載せますから。