造幣局の七宝章牌について
時々、金属を買いたいと思う事があり今から10年位前に銀塊を買ってみたいと思って神田にある石福金属の窓口で1㎏の延べ棒を購入したことがあります。何か立派な椅子がある石福の半個室のカウンターで若い女性の方がガラス越しに対応してくださったと記憶しております。
ずっと引き出しにしまったままなのですが、時々取り出して眺めて銀の市場価格を確認します。10年前の購入価格は7万円でしたが今は17万円の価値があります。石福金属に持っていけば手数料を引かれますが16万4000円で買い取ってもらえるようです。
また銀を購入したいという気持ちになり、石福の銀塊よりも何かより珍しくて希少価値がありそうな割に安いものはないかと思案して「群青富士」という七宝章牌を探してきて購入しました。

11年前の2013年に造幣局が定価13万円で500セット販売した銀メダルで、横山大観の美術作品をモチーフとしたものです。 240gの銀の塊に七宝で雲上の富士山がメッキされており、中古は時々50000円程度で売買されています。
七宝章牌は毎年造幣局が日本の祭りをテーマに販売していますが、この年のように美術品をテーマにした長方形のものは珍しく、銀の使用量も他の年より80g多いです。銀価格を170円/gとすると240gの銀の金属としての価値は40800円です。人気があまりないのか今のところプレミアムはほとんど乗っていませんが、将来的にいくつか値上りするシナリオがあります。
1つ目のシナリオは銀価格の上昇です。銀価格が今より20%上昇して210円/gを超えれば銀の地金価値が購入価格の50000円を上回ります。銀の埋蔵量には限りがある一方で太陽光などの工業用を含めて一定の需要は存在しますので、時間が経てばそのうち銀価格は上がりそうです。
2つ目のシナリオは横山大観の再評価による価格上昇です。横山大観が再評価されれば、横山大観の作品をモチーフにした銀メダルを欲しがる人が増える可能性は否定できません。富士山をモチーフとした作品では、葛飾北斎の神奈川県沖裏に差をつけられていますが、横山大観の群青富士も静岡県が推している不朽の名作です。
3つ目のシナリオはインフレによる中古品の価値上昇です。七宝章牌の販売価格は人件費や材料費の高騰などにより年々上がっています。2004年は12万円でしたが、令和5年には18万円に定価が上がっています。このペースで値上がりすれば、そのうち新品を手に入れるのが困難になりますが、相対的に中古の価値が上がる可能性は否定できません。
4つ目に需給バランスの変化です。上記の1~3または他の理由により、群青富士の需要が増えてコレクターが欲しがるようなアイテムになり人気化した場合、群青富士は世の中に500セットしかないので価値が上がります。
売る予定もなく引き出しにしまっておくだけなのですが、取り敢えず50年長期保管して、その時に私がまだ生きてれば結果がどうなっているか、検証してみることにしたいと思います。