賃貸と購入のどちらが得か?
◎コストいろいろ
相場の変動こそあれ、住宅を借りる場合のコスト計算は単純です。
しかし、購入に伴うコストは複雑で入り組んでいます。
ですから購入と賃貸のどちらが得かを議論するのは
非常に難しい話です。
ここでは3640万円のマンションを購入する場合を考えます。
実際に住宅の取得にかかる費用は3640万円よりも
確実に大きくなります。
普通ならローンの支払いが残りますし、
管理費などの諸経費がかかるし、税金もかかります。
まずは、その辺の諸費用を中心に実際のコスト負担が
いかほどになるのかを試算してみます。
◎前提条件
3640万円のマンションを購入する例を考えます。
頭金は1640万円、ローンが2000万円とします。
固定資産税評価額を建物630万円、土地1200万円とします。
◎コストの種類
不動産購入には以下の諸費用がかかります。
この中から金額が大きくて確実にかかるコストだけ、
ざっくりと見ていきたいと思います。
◎ローンの利子
20年間で2000万円のローンを組むとします。
金利を2.8%、月々の返済額を6.6万円、ボーナス時26.3万円
で試算
すると返済金額総額は2619万円になります。
20年間の利息合計は619万円です。
◎修繕費積み立てや管理費
マンションの修繕費積み立てを月々4000円/月、
管理費を15000円/月
で30年所有すると仮定する。
30年の管理費など合計金額は684万円
◎固定資産税/都市計画税
毎年かかります。
固定資産税 1830万円/6×1.4%=4.2万円/年
都市計画税 1830万円/3×0.3%=18300円/年
30年の税金の合計金額は150万円を超えそうです。
◎登録免許税/印紙代/仲介手数料
不動産屋さんの紹介で購入すると
仲介手数料がかかります。
建物所有権移転登記 630万円×0.3%=18900円
土地所有権移転登記 1200万円×1%=12万円
抵当権設定登記 25000円
売買契約書などの印紙代 35000円
仲介手数料 3640万円×3%+6万円+消費税=120.96万円
合計 140万円
◎合計ハウマッチ?
試算の結果、3640万円のマンションを購入して
30年間維持するのにかかる費用は5233万円です。
ローンの利子だけはうまくやれば削減できる可能性があります。
3640万円=マンションの価格
619万円=ローンの利子
684万円=30年分の修繕費積み立て、管理費
150万円=30年分の税金総額概算
140万円=購入時の手数料や登録料など
合計 5233万円
◎賃貸 VS 購入
月々10万円で30年賃貸すると、
敷金礼金2ヶ月づつとして賃貸料は
ちょうど3640万円。
一方、ローンを組んで3640万円のマンションを
購入して30年維持すると5200万円のお金がかかり、
土地、建物などの資産が残る。
土地の値段や金利も上下しますし
借りるのが得なのか買うのが得なのか
非常に予測しづらいです。
・買うなら早く買った方がずっと住めるので得しやすい。
・ローンを組まずに資金が調達できるなら買った方が得しやすい。
という事は言えるかもしれません。