東京は雨です。
今日、私は・・・休日です。
やっぱり・・・雨です。
とても寒いです。
そんな日に私のレジスタンスは一切の猛威を奮わずに、あるがままを従順に受け入れて一日中引き籠りの様相を呈しております。
おとなしく、こうしてブログを綴っておりまする。
もはや恒例化しつつあり、溜まりに溜まっていた私の観劇レポもようやく現在へと追いついてきました。
もう、最近観た直近の芝居のレポを今夜一つお送りいたします。
11月16日(日)に観劇した二つの芝居のうちの一つを。
今回観たお芝居はこちら。
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=58588
私の中で今、一推しの劇団じゃあなくて、「企画」なのですよねいちいちこういう書き出しにしないと理解が得難いというささやかな葛藤・・・苦笑
その企画を立ち上げている、演出・脚本家が立ち上げたもう一つの違った「表現の場」とでも言おうか。
そんな“●上の空論”の旗揚げ一周年記念公演。
もちろんこの“劇団”?・“企画”??・いや“一体なんなのさ”???の芝居を観るのは今回が初めて。
リジ●ター企画とは違う、どんな芝居の表現を魅せてくれるのか、興味があって今回観劇を決めました。
2公演のうち最初に拝見したのはこちらのお芝居。
あらすじはこんな感じ。
僕は パンティーを鼻にあてて 息を吸い込む
息と一緒に かえってくる
蝉の声
口に放り込んだ睡眠薬の数
排気ガス 振動 軋み
鼻声の運転手
固い椅子 横にいる彼女
傷んだ髪
彼女の目 唇 ベロ
腕 うぶ毛
おっぱい ふともも
汗
濡れたパンティー 吐息
きいてほしい
これは僕の純愛の話だ
そうだ、この公演が行われた劇場はというと・・・。
画廊??
そうなのです、所謂「画廊」らしいので・・・。
本当に小規模な絵画、あるいは写真展が行えるようなホンのわずかな狭いスペース。
客席は前列15席、後列15席ほどの小所帯壁ギリギリに椅子が並べられていて、足元ギリギリに舞台との境目の導線が引かれている。
そう、まさに本当に目の前でその物語が展開されるのだ。
リアルに役者と観客との境目がないくらいに。
舞台セットは当然無しに等しい、十数脚の椅子が並べられているだけ。
会場時間になり、会場に足を一歩踏み入れると、ステージ上にはすでに数人の役者がスタンばっている(!?)のだ。
二人の身体を寄せ合うカップルに、一人の若き女の子。
のちになって判明するその場所、その空間が一体なんなのか。
物語の序章は・・・その“象徴”がなんとも衝撃的に妖しさを以て“歪み”を放つ。
様々な人々のとある“過去”達が繰り返し繰り返し、少しづつ展開を見せながらすれ違い、交錯してやがて集中して・・・消え去った。
その効果のせいなのか、否が応にもにもストーリー展開がとても理解しやすいように緻密に創りあげられている印象を受ける。
遺された者達は・・・狂わされ、歪んでいく。
赦しを請うもの、赦さざるもの。
様々な自責、後悔の念。
“あの時、こうしなかったら”
甚だ、不実極まりない想い、だけどそう割り切れない人間の性。
リアルにそんな命題とも言えるようなまさに命題を突きつけられるような感覚。
そんな暗闇に浮かぶ、“ホタルのヒカリ”は未来への希望のヒカリなの・・・か。
しかし、その赤い歪みは・・・。
睡眠薬!?
結末、もう一つの歪んだ可能性を想像させて・・・・。
希望なのかはたまた絶望なのか。
ああ、
・・・・。
終わった・・・のか!?
・・と、急に現実に引き戻された感が襲ってきてしばらく我を忘れてふらふらと・・・。
役者さん達との面会にも臨まずにそのまま出口へと向かってしまった。