プライスレス | 獅子唐爆発

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ブログネタ:海外でのプライスレスな思い出、教えて!!


中学3年の夏、中米の国コスタリカに行きました。

野生生物が観れるのがウリの国で、ハチドリとかイグアナがカラス並みにごろごろ観れるのです。
だからプライスレスといえば、水面を走るバシリスクやナマケモノ数種のサル、ワニ、カラフルな鳥などを観たことは間違いないのですが…


三週くらいの旅行で地方を回った後、最後に首都のサン・ホセにバスで行き、ターミナルで交代でトイレに行ったのです。
もちろん荷物の見張りに常に一人は付けるようにしていたのですが、全員揃ってさあ出発!という所で…荷物が一つ無くなっているんです。
父親の大きなバッグで、中には電子辞書やCD、カメラ、撮影済みフィルム等も…色々入っていました。
今まで旅行で遭遇したトラブルらしいトラブルといったらこの一回くらいなのですが…これはかなり痛かった。

当然、保険には入っていますから金銭的には取り返せるわけですがどうしても取り戻せないもの。 それは思い出┐(´~`;)┌

・・・なんて(^^;ワラ

いや、でもホント、冗談ではなくて

具体的にいえば写真のことです。
私は記憶能力が劣っているので写真は記憶のための記録なのです。
重要!

旅行の終盤だからフィルムも何本かになっていて
これだけはどうやっても返ってきません。
そう…まさにプライスレス(;□;)!! でも本題はここから(←長ッ



そんなことがあったため、やっぱり警察には行くわけです。私の人生初!警察のお世話。

で、父親が英語で警官に説明するのですが、向こうはスペイン語を話す人たちなので、なかなか伝わらない。私達家族は窓口の前の長椅子に延々と座って見ていました。


しばらく経って、その部屋に男の人が二人入ってきたんです。じゃらじゃら音をたてながら。
ベルトなんかにつけるチェーンアクセサリーの音だと思っていました。

私は床を見ていて視線は上げず、足だけを目で追いました。

迷彩服と、追いたてられるようにカーキのカーゴパンツ。

特に何とも思わなかった。
迷彩は2mほど離れた所に寄りかかって立ち、カーゴの方は私のすぐ右隣に座りました。同じイスの20㎝くらいしか離れていない横。

私より年上ですが、おそらく十代と思われる・・・少年と言ってよかったと思います。
そんなに近くに座られたのが意外だったのと、顔を見ていなかったのでちょっとした好奇心があったことから、何の気なしに真横を見ました(今思えば若干軽率だった)。


そうしたら思いっきり目が合いました。
ただ、綺麗な目をしているとだけ思った。



そしてそのまま視線を落とすと、;大きめのカーゴパンツを履き、開いた両ひざの間に垂らされた両手に、銀色に光るものを認めました

一瞬寒気。
それは紛れもなく、手錠でした。

じわじわ恐怖心が
彼は紛れもない犯罪者で、そんな人間が私の隣に座っている。
監視者はたった一人、それも結構離れている。

でも、何を思ったか私は、もう一度真横にいる人間と目を合わせてしまいました。

彼は、何でもない顔を、していました。
もちろん笑ってはいないのだけれど、そこには怒りも悲しみも憎しみも無く、
ただ、綺麗な眼をしていました。

視線を前に戻したとき、もう私の恐怖心は完全に消え去って、自分の口角がわずかに上がってさえいることに気付きました。

私がスペイン語というものを話せたら、話しかけていたかもしれなかった。


一分と経たぬうちに、ようやくこの状況に対して、警察官が危険だからと英語で私たちをカウンターの奥に移動させたので、そこからはもう様子を見ることはできず、彼がどうなったのかは知りません。
彼の犯した罪も知りません。
単なる窃盗だったかもしれないし、もっと重大な犯罪だったのかもしれない。

彼らが入ってくる前に、ショックで相当精神が混乱している様子の中年女性が、何かを必死で訴えたり泣き叫んだり、歩き回ったり、私の座る長椅子に顔をうずめたりしていましたが、その人と関係があったのかも知れません。

でもとにかく、私には、彼の眼に、邪悪なものは少しも認められませんでした。

むしろ何だかわからないけれどどこかで同調していたような。安心したというか。




というわけで、プライスレスなものを失い…
丸一日観光もできずそのせいで、そのおかげで、 プライスレスな経験をすることができたと思っています。

ちょっと不思議な出会いでしたあはは…