大聖院の正式な名称は
『多喜山水精寺大聖院』
明治の神仏分離までは、十二坊の末寺を有する嚴島神社の別当寺でした。

✤観音堂
こちらのお堂には、行基菩薩の制作で嚴島神社の本地仏であった十一面観世音菩薩が安置されています。


美しい彫刻に見惚れます。

お線香をあげます。



お線香の香りで身を清めます。

こちらの地下が、中国観音霊場お砂踏み道場(戒壇めぐり)になります。

階段を降りていきます。

戒壇めぐりとは、狭くて暗い場所を通り抜けることによって穢れが祓われて生まれ変わるという修行のことです。


真っ暗な細いトンネルのようなところを、左側の壁に沿って進みます。暗所・閉所恐怖症の方は難しいかも。


中国観音霊場各寺院の本尊と本堂前のお砂と灰が安置してあり、この暗黒の世界を巡れば、37ケ寺お参りしたのと同じ功徳があり、自分自身が積み重ねた罪障を取り除くことができるのだそうです。

出口です。外の明るさに少しほっとします。


仏足跡
この上に乗り、ご真言を唱えます。

天井絵の美しいこと😍

この奥に十一面観世音菩薩像が🙏


そしてお隣には弥勒菩薩像
ダライ・ラマ14世が開眼法要をされたそうで、ひときわ異彩を放っています。

砂曼荼羅


    

極彩色の砂曼荼羅は仏様が住む宇宙を表しており、一目見るだけで悪行を清め、世界の浄土を促すと言われています。
砂で描かれ、祈りが終わると壊されてしまう。諸行無常の象徴です。 (大聖院Instagramより)


チベットのお坊さんが描いたもので、
日本で現存しているものはとても珍しいそうなので、見れて良かったです。


清められまくって、
生まれ変わった(はずの)ぽよん


ここで突然、音を立てて大量のミストが噴き出してきました。
辺りは真っ白、少し落ち着いてから撮影しました。

摩尼の滝雲というそうです。
ミストがかかって、まるで雲のようです。
弘法大師が修行した弥山の原始林から流れる白糸川の水なんだそうです。
インスタによると、大師生誕月の6月に行われる特別企画らしいのですが、何故5月のこの日に見れたのかはわかりません。幸運だったということにしておきましょう☺️


ひんやりとして、境内の空気が清浄になった感じがします。ワタシもますます清められたかも。

摩尼殿です。
 
この後行ってみましょう。



✤施無畏堂
聖観音が祀られており、安産・子授けのご利益があるそうです。

✤勅願堂
なぜか写真を撮っておらず、前記事の写真からトリミング

ここでは守り砂を忘れずに。
細瓶の守り砂が欲しかったのですが、
100円足りません。
両替はして頂けると思いますが、つい面倒くさくなってしまい、600円の紙の守り砂にしました。

「叶え紙」が中に入っており、
願い事を書くようになっていました。

宮島では、旅人に道中の無事を祈って宮島の砂を持たせる習わしがあり、無事に旅を終えた旅人は、お礼にと旅先の砂を持って再び宮島を訪れたのだそうです。その言い伝えをもとにつくられたのが守り砂。大聖院で祈祷したお砂がお守りになっています。

願いが叶って、こちらへお返しに来たいなぁ☺️


さて、こちらは鳥羽天皇の勅願道場で、
大聖院の本堂になります。


豊臣秀吉が朝鮮出兵のときに、必勝・安全祈願をした本尊波切不動明王像が安置されています。




百体不動千体不動
御本尊を囲むように安置されており、圧巻です。

三十六童子
不動明王の眷属(けんぞく)・使者だそうです。

✤からす天狗


摩尼殿に向かう石段には
摩尼車があります。


側面にお経が書かれており、一回まわすと一回お経を読んだことになるそうです。
くるくる回しながら石段を上がります。



摩尼殿は弥山三鬼大権現の本坊祈祷所で、摩尼は福寿とも訳されるそうです。

須弥壇の撮影は禁止でした。

素晴らしい景色です。

美しい彫刻

二階には、千体の阿弥陀仏が安置されている菩提所があります。

こちらはあまり人が来ないようで、

静かで、心が落ち着く空間でした。


大聖院、まだまだ見どころ満載です。