「個室、ないんですか…」






「そうなのよー、空いてる時はガラガラなんやけどね。昨日あたりから急に多くなって。破水日和なんちゃうかな、






ははは」






「そうすか…」








困った、目論みが外れた。






余ったお金でぼーんやりと、いや、かなり具体的に






「シャネルの財布、黒のラム皮マトラッセを買ってもらう!!」






と考えていたこともそうなのだが、






私はもともとかなり寝付きが悪い方で、他人と、それも知らない人と同じ部屋なんかで寝れない…!






そうよ…思い出して…






あなた、大学の卒業旅行、奮発して7泊でイタリアに行ったじゃない?






確か二人部屋だったわよね?






案の定寝れなくて、二日目のバス移動、美しい景色の思い出ゼロでしょ?






これじゃいけないと思って、その日の夜はお酒の力借りようと思って、沢山飲んだら見事二日酔いになって




これまた景色の想い出なんていっこもなかったでしょ?




てか旅行だからいいけど、徹夜で初産なんてしんどすぎる…”(ノ><)ノウァアン




そんな事を考えているうちに入院部屋に案内されたのだった…。