三人吉三の 紋 | 桃象の観劇書付

 

川へ 突き落とされ それを助けてもらったことを 説明する

とせの セリフに こんなのがあります。

 

とせ  

「さあ金を落としたそのお人を尋ねに場所へいたところ、

 お目にかからずすごすごと帰る途中の大川端、

 道から連れになったのは、

 年の頃は十七八で振袖着たるよい娘御、

 夜目にも忘れぬ紋所は丸の内に封じ文

 その娘御が盗人にて持ったる金を振られし上、

 川へ落とされ死ぬところをこのお方に助けられ、

 危い命を拾ったわいな。」

 

つまり 

 

丸の内に封じ文の紋 のついた 振袖を着た

17 8 の 娘に 金を盗られ 川へ突き落とされた

 

と 説明しています。

 

ということは、、

 

例の 「春から縁起がええわぇぇ」 や

三人で 兄弟の盃を交わす場面

 

 

この場面ですね

 

この場面の お譲吉三の 衣装には

 

丸の内に封じ文 

 

の紋がついてる必要があります

 

 

 ↑ 胸元に注目してもらうと あるでしょ

 

これがないと おとせのセリフが 訳が分からなくなります。

 

さらには

 

父親伝吉が 殺されたと 和尚吉三に言いに来た 

とせ と 十三の セリフ

 

 

とせ  犯人は誰とも知れねども、死骸のそばにあったのは、

十三  吉の字菱の片々の目貫(メヌキ)、これが即ち敵の手がかり。

 

これを 聞いて 和尚吉三は 犯人が お坊吉三であると

わかります

 

つまり お坊吉三の紋は 吉の字菱 ということですね

お客さんにも わかりやすいように

 

お坊吉三の衣装にも 吉の字菱の紋を つけている

わけでございます

 

 

 

劇団都の場合  実は

 

 

こんな シールを 着物に 貼ってるわけですが w

 

この 拘りが 芝居の熱さを 感じさせてくれます。

 

家紋を 顔に貼る必要は ありませんが (爆笑)