バロック 〜歪んだ妄想〜 完走した感想 2/2 | ホモと学ぶゲーム/漫画/音楽/アニメ

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好きなゲーム : シャドウタワー、キングスフィールド、エターナルリング、バロック~歪んだ妄想~
好きな漫画 : ジョジョ、ダンジョン飯、星と旅する、空挺ドラゴンズ
今期見てるアニメ : ハイスコアガール、シュタゲゼロ


後半です。

 

④BGM、効果音

BGMに関しては、音楽として聞けば可も無く不可も無くといったところでしょうか。ただしイベントキャラがいない階層でかかる環境音が、恐怖心・焦燥感を煽る感じのいいスパイスになっていると思う。(私はお化けがきらいなので、こういう怖いのは好きじゃないけど)

逆に効果音として、異形の出す音についてはST(シャドウタワー )にかなわないとの感想。STはBGMがない代わりにモンスターの生活音(?)とでも言うのだろうか、足音や骨のきしむ音、吐息までもが生々しく聞こえてくるため妙にリアルで暗黒塔の世界に没頭させてくれるのである。BRQ(バロック)は敵の攻撃音はするんだけど、攻撃しない時でも「存在するだけで聞こえる音」があれば、今よりもっと神経塔の世界に没頭できたかもしれない。

 

⑤システム(戦闘面)

BRQは戦闘面においては実はSTと結構な違いがある。

STでは攻撃ゲージ(↓の画面で左上にあるピンクのゲージ)が存在し、このゲージが溜まっていなければ十分なダメージが出せないため、ゲージを溜めながらのヒット&アウェイが基本になる。聖剣2で攻撃率100%になるまで待ってから攻撃する感じ、と言えば分かりやすいだろうか。

また武器に耐久力があるため、ゲージの溜まりを待たずにチクチク突いてるとあっという間に武器が全壊してしまうし、敵の攻撃力も大概なので足を止めて殴り合いなんてやってられない。先に一撃を打ち込められれば敵を怯ませて離脱する隙も作れるので、一撃離脱または回り込みで背後を取り続けながらの戦闘スタイルがメインになるだろう。


 一方でBRQはと言うと、残念ながら戦い方の工夫の余地があまり無いのである。なぜなら、主人公の移動スピードが、前進・旋回は早いものの、平行移動・後退が妙に遅く、更に敵の旋回スピード、前進スピードの高さと妙に広い攻撃範囲が相まって、一撃離脱や回り込みでの戦法が難しいのだ。(出来ないとは言ってない)

また攻撃ゲージがなく武器耐久度もないため何も考えずに攻撃連打できること、更にHPと別で存在するVT(バイタル、トルネコで言う所の空腹度?かな)は時間経過で減り続けるため戦闘に無駄に時間をかけるわけにもいかず、結果的に敵を見つけたら貼り付いて攻撃ボタン連打になる事が多くなるのではないかと思う。

これにより、アクションRPGの形態を取りつつも、トルネコやシレンのように交互に攻撃しあうような戦いになってしまう。もしかしたら制作元であるスティングの狙いだったのかもしれない。

一方でBRQではSTとは異なり攻撃に使えるアイテムが多数あり、アイテム所持数制限の中でいかに取捨選択し、それをいかに活用するかと言う点で知恵を迫られる事を考えると、武器と魔法による戦闘技術と立ち回りに重きを置いたSTに対して、BRQはアイテム活用の観点での立ち回りや判断力の比重が高い、との対比もできるかもしれない。


⑥難易度

単純に難易度を比較するとなると戦闘面を考慮してSTの方が高難度と答えたくなるが、運要素が大きいBRQでは戦闘とは別のサバイバル面で高難度になる可能性もあり、なかなか難しいところだ。

ST、BRQに共通して言えることだが、序盤はキツいが、後半はヌルくなる傾向がある。STでは序盤はショボい装備しかなく、装備もすぐ壊れ、遠距離攻撃手段も乏しいうえステータスもまだまだ低いため地属界や火炎界辺りが特にジリ貧になると思われるが、そこを抜けて武器防具やステータスが充実してくると安定してくる。BRQではもっと顕著で、初回探索の低層ではステータスも低い上、運が悪いとロクな装備もないためそれなりに苦戦すると考えられるが、周回を重ねて強い装備が、例えば歪んだコートや三属の剣を拾って鍛え始めれば途端に難易度は下がるだろう。

これはSTは単純にバランスが悪い(後半緩くしすぎ)と言えるが、BRQでは死にながら繰り返し探索するシステム上やむを得ないのではないかと考えられる。つまり、ロクな装備がない初回探索でも、十分な装備がある周回探索でも、同じダンジョンに潜るんだから、初回探索を前提に難易度調整するしかないじゃん、そしたら周回探索ではヌルヌルになってもしょうがないじゃん、って話である。もちろん周回を重ねるたびに難易度を上げる事で調整は可能だったかもしれないが、落ちてる装備品が完全に運任せのBRQで、周回が進むほど(死ねば死ぬほど、に同義)難易度を上げろって?ほならね、ロマサガ2で逃げまくって敵ランクMAXまであげてプレイしてクリアできますか?って私はそう言いたい。

ここまではゲーム自体の難易度変化だが、一方でプレイヤースキルや経験による難易度の変化も比較してみると面白い。STでは難易度が高いとは言っても、それぞれの敵の特徴やモーション、キーになるアイテムの入手方法が分かっていれば難易度はグッと下げることが出来る。極論を言えば速攻で奇獣界まで潜って影虎、ゴールドセイント、ドロップスピリットを手に入れて、帰りに水妖界の回復の泉を復活させとけば後はどうにでもなるのである。(それを簡単に出来るプレイヤーがどれだけいるかは置いといて)

一方でBRQではプレイヤースキルや経験をSTほど生かし辛い。何故なら敵のドロップアイテムはロクなのが無いが、かと言って配置アイテムも完全運任せ、異形とのバトルに関しても⑤に記載のようにボタン連打バトルになりがちだからである。

※念のため言っておくが、過半数の敵はうまく戦えばヒット&アウェイor回り込みで被ダメを抑えながら戦う事は可能である。(VT消費が増えるのはしょうがないとして)しかしニコ動等のプレイを見ても、避けようとして結局食らってしまって逆に非効率になってしまうようなプレイが多々あり、いっそ何も考えずに殴り合った方がよほど効率的というのが実態だと考えている。

これらを考えると、プレイした分だけ楽できるのがST、経験者でも良い装備がなければ運次第ではそれなりに苦労を負うのがBRQ、と言う対比ができるだろう。


なお、上記では意図的にBRQの地獄ダンジョンを無視していたが、以降地獄ダンジョンについても議論する。

ここで知らない人のために、地獄ダンジョンとはクリア後に行けるダンジョンで、レアアイテムがざっくざっくな代わりに敵の攻撃力が異常なレベルで跳ね上がってる頭時間(おかし)なるダンジョンの事である。

地獄ダンジョンに入ろうと言うくらいだから、例えば三属の剣99+流星虫、歪んだコート99+腹痛乱虫、経験偽翼、自分に不動印と体力999活力999虫を寄生したとする。(私が初回に潜った時の装備です)神経塔なら無双できるレベルのステータスだが、問題は地獄ダンジョンの頭時間い攻撃力に対して、レベルとDP(装備と別の自分自身の防御力)がまだ足りないのである。

レベルは会う敵全部殺しながら地下100階まで潜り切った時点でまだ60ちょい、DPは回復の液しか上げる手段がないため全階通して20前後であった。レベル99、DP99まで鍛えればフェストゥムの氷弾以外は1ダメージに抑えられるのだが、ふつうにプレイしてたらそこまで強化する術がないのである。

かくしてノリノリで進んでいたひでのり(私が付けた主人公の名前)の快進撃は、デスの掴み(鎌に対してダメージおかしくない?)、オルハガヌースの雷撃あたりから雲行きが怪しくなり、ニクニクやコクトーヘッドが出るあたりから回復アイテムや無敵骨・死骨の消費が激しくなり、フェストゥムの氷弾で最早余裕などどこにもないことを思い知り、半べそかきながら敵を殲滅し続けて地下100階まで潜り切ったのである。特にフェストゥムの氷弾は避けづらい上、歪んだコート99の上から一発で150くらい持っていくので、もう攻撃力の調整ミスってるってレベルじゃねーぞ!?って文句言いたいのだ。

実際にニコ動で地獄ダンジョンを潜る実況を見ても終盤の敵は全逃げでポートに一直線だったし、終盤は歩加骨でさっさと潜り切ったプレイヤーも多いのではないだろうか。

一方、ここまでを踏まえて、では地獄ダンジョンの難易度が高いのかと考えると、それはまた疑問が残るのである。もちろん神経塔より強い敵がウジャウジャで異形の攻撃力は頭時間いし、神経塔が地下17〜32階層までなのに対して地下100階まであるし、全くもって簡単ではないのだが、高難度ってこういう意味か?と考えるとそれは違う気もする。なぜなら、鍛えた装備、集めたアイテム、培ったスキル、知識、経験と判断力を持って対応できる類の難しさではなく、敵の一撃の重さにビビりながら無敵骨や腐肉骨を切らさないようにやりくりするプレイなんだから、なんだかなぁって気持ちになってしまうのもしょうがないね。強敵相手でも、広いエリアで一対一で戦えるならまだやりようがあるんだけど、狭いエリアでフェストゥムとハナニップに囲まれて、倒したら倒したで食料文様をその辺にばら撒かれるんだから、もうこの状況、誰が何やっても同じだろいい加減にしろ!(声だけ迫真)

思い出しただけで↓みたいな顔になるのでこの辺で止めるけど、スティングの社員が居たら地獄ダンジョンのフェストゥムの攻撃力の設定ミスってないか見直して欲しいものだ。極限まで鍛えてもフェストゥム以外は全員被ダメ1で、フェストゥムだけ被ダメ40位いくとかお前おかしいだろそれよぉ!?(正論)