空いた手へ


あたたかきプリンのなかにいるような百体観音堂は胎内

秘蔵仏弥勒菩薩の暗がりを抜ければなんて深い空だろう

怒りとは優しさだった三井寺のお不動さまの炎を浴びる

首を断ち背腹を裂いて太ももをかち割り誰が処理したチキン

様々な夫婦のかたちが消えていく仁王像らに睨まれながら

空いた手へ秋の光を当ててみる 貴方のいない三井寺を行く

娘を置いて三井寺を行く階段の一歩一歩が歴史と思う  

(心の花掲載時より推敲あり)

特選を久々いただいた連作でした。
ありがとうございます。

じゃあまたね👋
今、ここが天国。