4月の大阪歌会を皮切りに自分の属している結社の歌会にいろいろ出席してみた。歌会の内容以前に、場所が行きやすいかとか、乗り換えが楽だとか、曜日が便利だとか、そういうことも調べながら、初心者らしい歌を恥ずかしげもなく提出しつつ参加してきた。


 結局のところ、子供たちの塾の送迎とか、犬の散歩の代理がいるかどうかなど、個人的な理由でいくつかの歌会に大体絞り込んで、参加させてもらっています。お陰で大人恐怖症も歌会限定ですっかり治ってきました。みんなやさしいし(例外いる)。



(歌会はおなかがすくので一人、食べてます)


 今まで参加した結社の歌会は、とても平和で穏やかで、いろんな人の意見をくまなく取り入れて、それをさばいてくれる立派な司会の人がついている。アメリカでこういうのがあったら、きっと同時に3人はしゃべるだろう。それもいいけど。


 一番驚いたのは、オンラインの歌会と対面の歌会の出席者の年齢構成の違いね。当たり前だけれど、オンラインの歌会に出席する人はアプリを使い慣れている人じゃないといけないから、平均年齢が若くて、ときどき、2ー30代かなと思えるような人がちらほらと見受けられる。


 だからかもしれないけれど、提出される歌の中に外来語がたくさん入っているし、(パーレン)や句読点なんかも普通に使われてて、いわゆる新聞短歌のような形通りのきちんとした歌じゃないものも見受けられて面白い。


 そしてオンライン歌会の若い参加者、(といっても、短歌の世界では40代の私も若い方に入るけれど)、は男性も女性もためらいもなく、自分の意見をきちんとまとめてガンガン言う。それが対面とウェブの違うところかな。


 対面の歌会で発言する女性は、比較的短歌に長く精通していて、知識も豊富な人が多い。そんな中ペーペー歌詠みの私は特に短歌用語を理解しないまま、それでもしゃべってしまう。もしかしたら迷惑?


 そもそも海外に住んでいれば、何も言わない=騙される、という公式が成り立つので、わからないことがあったら手を挙げて質問することに慣れてしまっている。だから、別になんと思われようが、何でも堂々と聞いてしまう…。うるさかったら言うてね、司会者さんがた。


 おかげさんで参加者の方からも、「坊さんこれはかくかくしかじかで間違ってますよ」、とはっきり教えてもらえるのでかなり得をしています。


 ちょうど私の母親世代、つまり70代女性たちは一歩下がって、男性の後をついて行けと教えられた世代だろうから、自分の意見を、わざわざ挙手して言うなんて事はタブーだったかもしれない。


 けれども、最近の30歳とかそれ以下の世代は基礎教育の中で、ディスカッションや発表する機会が多く与えられた影響もあって、自分の意見を短くまとめて発言することに慣れているような気がする。


 それは例えば短歌の知識が多いとか少ないとか全く関係なくて、わからないならわかりませんと、はっきりと発言する勇気を持っているかどうかも関わってるのかもね。男性は、あれっ?て意見でも発言する人は多いかんじ。女性は比較的大人しい印象。(例外数人あり)


 控えめな女性と自分の意見をはっきり述べる女性のどちらが良いか、など私は議論する立場ではないけれど、少なくともどの世代もおいても、嫌なこと、おかしいことがあったときには、きちんと発言できる人間であって欲しいな。少なくとも、歌会ってそういう修練の場所。


 歌会を通じて、男女かかわらず今まではただ黙って我慢していたようなことを、きちんと言葉にまとめて相手に伝える訓練が与えられるのも、短歌をやる大きなメリットだなぁ…とつくづく感じる今日この頃です。すごいね~短歌パワー。愛だわ✨


 ところで昨日のzoom歌会には、うちの王子様フウタが初参加しました。終わってから「母ちゃんの歌、下手やな~」と言いながら、私の足裏を全面ペロペロ舐めて眠ってしまいました。かわいいなぁ。



(ちかれたぞーー)


 以下、いつかの歌会の「ぼんやり」の題詠で出した歌。


・お日様にぐんぐん膨らむお布団とぼんやり過ごす 父から逃げて


 お父さんが暴力親父のこと、と読み取る人はもちろん誰一人いませんでした(笑)。


ではまたね👋

今、ここが天国。